ゆる文

ゆる~くアニメだとか、映画の感想文

アニメーション映画 ファンタジー/ドラマ『かがみの孤城』「真田さんの問題はどうなったの(^▽^;)?」

引用元:shochiku.co.jp

ストーリー

直木賞作家・辻村深月の同名ベストセラー小説を、「河童のクゥと夏休み」「カラフル」の原恵一が監督を務めて劇場アニメ化。

中学生のこころは学校に居場所をなくし、部屋に閉じこもる日々を送っていた。そんなある日、部屋の鏡が突如として光を放ち始める。鏡の中に吸い込まれるように入っていくと、そこにはおとぎ話に出てくる城のような建物と、6人の見知らぬ中学生がいた。そこへ狼のお面をかぶった少女「オオカミさま」が姿を現し、ここにいる7人は選ばれた存在であること、そして城のどこかに秘密の鍵が1つだけ隠されており、見つけた者はどんな願いでもかなえてもらえると話す。

若手女優の登竜門として知られる「カルピスウォーター」のCMキャラクターに起用されるなど注目を集める當真あみが、オーディションで1000人以上の中から主人公こころの声優に選ばれた。「百日紅 Miss HOKUSAI」などでも原監督と組んだ丸尾みほが脚本、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」のA-1 Picturesがアニメーション制作を担当。

2022年製作/116分/G/日本
配給:松竹
劇場公開日:2022年12月23日

引用元:https://eiga.com/movie/96695/

登場人物・キャスト

こころ / 安西 こころ(あんざい こころ)
声 - 花守ゆみり[13] / 當真あみ[16]
本作の主人公。中学1年生。おとなしく内気な性格でこれといった取り柄がなく、自分に自信が持てないでいた。物語序盤はいじめに遭ったこともあり、物事をネガティブに考え、悩むことも多かったが、城のメンバーとの交流を経て徐々に変わっていく。4月、同じクラスの中心女子の真田美織を中心とするいじめに遭い、不登校になった。フリースクールに通うことを決心するものの、ストレス性の反応から初日の朝に腹痛を起こすが、理解のない母親には信じてもらえなかった[19]。そのまま部屋に閉じこもり、閉塞感と焦燥感を募らせていたところ、自室の鏡が光り、その向こうの城に招かれるが、恐怖のあまり初日は逃げ出した。物語終盤でピンチに陥った仲間を助けるために奮闘し、6人のうちある1人のメンバーを説得する。好きな食べ物は三色そぼろ御飯と母が作る皮から手作りの餃子。両親が共働きのため、お米は毎日研いでいる様子。恋愛が苦手で、ウレシノが自分に好意を寄せていると知った時には内心引いていた。
リオン / 水守 理音(みずもり りおん)
声 - 島崎信長[13] / 北村匠海[20]矢島晶子〈少年時代〉[21]
中学1年生。芸能人並みのイケメンで明るく気さくで一癖あるこころたち城のメンバーにも平等に話しかけられるため、メンバーであることを不思議に思われている。穏やかで仲間思いな性格だが、怒らせると怖く、ウレシノがメンバーに暴言を吐いた際には「そんな言い方ないだろ」と咎めるなど、言うべきことはしっかり言う。趣味と特技はサッカー。本人は雪科第五中に通いたかったが、母親に厄介払いとしてハワイへ無理矢理留学させられており、日本人である城のメンバーと過ごす時間を大切に思っている。6歳の時に姉のミオを亡くしている。学校の関係で城には夕方からやってくる。メンバーにクリスマスパーティーの提案をし、母親が作ったケーキを持参した。城で過ごす中であることに気付くが、他のメンバーには言わずに胸に秘めている。中学2年生になった時に日本へ帰国し、雪科第五中に転校して、こころに真っ先に声をかける。
アキ / 井上 晶子(いのうえ あきこ)
声 - 伊藤かな恵[13] / 吉柳咲良[20]
中学3年生。明るく、快活そうで、背が高い。気が強く、思ったことは遠慮なく口にするため、彼女の発言がもとで険悪ムードになることもある。また、突拍子もない行動に出た結果、メンバーが迷惑することもあるため、スバルは「問題児ってかんじだよなぁ」と冗談交じりでつぶやいたこともある。しかし、メンバーのお姉さん的な存在で初対面のこころに真っ先に話しかけ、こころとフウカをお茶に誘い、紅茶と可愛いナプキンを用意するなど、女子らしい気遣いもできる一面もある。髪を染めたスバルに他のメンバーがドン引きしている中、彼と「学校の先生に怒られない?」などと平然と会話していた。
だが、バレーボール部で後輩に反省会などで半ば強制的に行動させていたため、後から陰口を言われるようになり、不登校になる。物語中盤、偶然学校の制服を着て城に現れ、このことがメンバーの共通点を知る重要な手がかりとなる。義父から性的暴行を受けそうになり[22]、5時を過ぎても城に残っていたため、こころ以外の5人と共に狼に喰われる。
喜多嶋先生 / 喜多嶋 晶子(きたじま あきこ)
声 - 豊口めぐみ[13] / 宮﨑あおい[20]
こころを優しく見守るフリースクールの先生で、アキの成長した姿。後の夫となる知り合いの医師・喜多嶋の患者であるミオに勉強を教えていた。
スバル / 長久 昴(ながひさ すばる)
声 - 西山宏太朗[13] / 板垣李光人[20]
中学3年生。背が高く、色白でそばかす顔の男子。こころからは『ハリー・ポッター』のロン似の男子と称されている。紳士的で優しいが、物語中盤で髪を金髪にし、皆を驚かせる。両親と離れ、兄と共に祖父母の家で暮らしている。父がつけてくれた自身の名前をとても気に入っている。マサムネと仲が良く、彼が持ち込んだゲームでよく一緒に遊んでいる。最初のころ、ずっと城に来ていなかったこころを温かく迎え入れた。「イケメン」の意味がわからず、マサムネがリオンのことを陰で「イケメン」と言っていたのを聞いて悪口なのかと彼に尋ねていた。
マサムネ / 政宗 青澄(まさむね あーす
声 - 小林裕介[13] / 高山みなみ[20]
中学2年生。生意気で理屈っぽい性格で口が悪いため、他人と衝突しやすい。根っからのゲームおたくで愛着心が人一倍強い。自身が持っているゲームの性能の良さをしょっちゅう自慢し、愛着心の強さゆえにゲームに対する理解がないメンバーや基礎知識に乏しいメンバーにあきれ、時にはケンカになることもある。公立中学には通わせないという両親の方針もあり、中学校には通わずに学習塾に通っている。頭は良く、全国模試の順位はいいらしい。しかし、ゲーム作成者の友達などと嘘をつく機会が多くなり、学校で「ホラマサ」と呼ばれていじめられるようになったため、不登校になっている。物語中盤、メンバーに重要なお願いをする。
フウカ / 長谷川 風歌(はせがわ ふうか)
声 - 大和田仁美[13] / 横溝菜帆[20]
中学2年生。眼鏡をかけていて、声優のように声が高い。ピアノが上手で小さいころから習っていたが、コンクールでランキング圏外になるなど伸び悩んでいた。母親がピアノばかりに力を入れているため、学校に行っても勉強が追いつかず他の子と話も合わなくなるうえに、指使いの練習をよくしていることから、その仕草を真似されたり陰口を言われたりしたため、不登校になった。
ウレシノ / 嬉野 遥(うれしの はるか)
声 - 堀江瞬[13] / 梶裕貴[20]
中学1年生。小太りの男子。食べることが好きらしく、城に招かれて早々に食べ物はないかと気にしており、こころが林檎を持ってきた際には大喜びしている。恋愛気質で惚れっぽいが、自分に素直なだけであり、城に来て1週間ほどでアキに告白して振られた後、こころが林檎の皮を剥いていたことをきっかけに、恋愛対象はこころに移り、しまいにはウレシノがこころの部屋に行こうとしたところ、フウカが怒って止めたため、恋愛対象がフウカに移る。そのため、女子からは内心呆れられており、男子からはからかわれている。また、ずれた発言が多い。フウカの誕生日プレゼントには花束を渡した。からかわれたりバカにされたりすることが多く、本人は内心傷ついており、今まで溜め込んでいた不満をぶちまけたこともある。家は裕福らしく同級生に食事を奢るなどしているが、実際は金づる程度にしか思われていなかった。
オオカミさま
声 - 東山奈央[13] / 芦田愛菜[23]
の仮面をつけた少女。城の案内人。いつも人形が着るようなかわいいドレスを着ている。常に尊大な口調で話し、城に招かれて早々に逃げ出したこころや帰ろうとしたスバルに説教するなど、上から目線の態度であるため、こころは内心「ずいぶん横柄なお世話係だ」と思った。こころたちに城でのルールや過ごし方などの説明をする。メンバーとは常に一緒にいるわけではないが、呼べばすぐに現れ、呼んでもいないのに突然現れることもある。意味深な発言でメンバーを翻弄している。ものは食べるらしく、クリスマスパーティーの際にリオンが持ってきたケーキを受け取り、「分けてもらえるなら持ち帰らせてもらおう」と言っていた。物語終盤、彼女の正体がリオンの死んだ姉・ミオであったことが判明する。
ミオ / 水守 実生(みずもり みお)
声 - 美山加恋[21]
リオンの姉。リオンが6歳の時に亡くなっているが、オオカミさまとして現れる。病気がなければ雪科第五中に通うはずだった。命日は3月30日。
こころの母
声 - 田澤茉純[13] / 麻生久美子[20]
こころの本心が分からず悩みながらも、フリースクールの先生の支えも得ながら温かく寄り添い、理解者になっていく[19]。舞台版では名前が「望美(のぞみ)」になっている。
伊田(いだ)先生
声 - 髙木朋弥[13] / 藤森慎吾[24]
こころの担任教師。生徒思いに見えるが実際は事なかれ主義者でこころのいじめに対する理解もなく当事者同士の話し合いを優先して真剣に向き合っていない。
養護の先生
声 - 滝沢カレン[24]
東条 萌(とうじょう もえ)
声 - 千本木彩花[13] / 池端杏慈[21]
こころの中学校での唯一の友達。父親が大学で児童文学を教えているため、転校が多い。こころと和解した後にこころ以外の6人が狼に喰われた際、『7匹の子山羊』の絵本[注 2]をこころに貸す。
真田 美織(さなだ みおり)
声 - 幸村恵理[13] / 吉村文香[21]
こころの同級生。表向きは明るく社交的だが、本心は自己中心的かつ傍若無人な性格で他の女子生徒と共にこころを一方的にいじめて不登校に追い込んだ張本人。
こころの父
声 - 亀山雄慈[13] / 比嘉良介
リオンの母
声 - 小田果林[13] / 水神のりこ
リオンの父
声 - 喜多田悠[13]
フウカの母
声 - 瀬戸歩[13] / 酒井玲[25]
アキの義父
声 - 団長安田
スバルの祖母
声 - 有賀由樹子
スバルの祖父
声 - 野川雅史
マサムネの母
声 - 優希麻梨子[25]
マサムネの父
声 - 門馬勝貴[25]
ウレシノの母
声 - キンタロー
ピアノ教室の先生
声 - 河邑ミク
喜多嶋の同僚
声 - 岩田絵里奈日本テレビアナウンサー
池田 仲太(いけだ ちゅうた)
声 - 佐竹祐哉
こころが小学生の時の同級生で、小学6年生の時はこころと友達だった。真田美織の恋人(後に破局した模様)。
鮫島先生 / 鮫島 百合子(さめじま ゆりこ)
声 - 進藤亜由美[13]

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/かがみの孤城

感想

辻村深月さんの同名小説『かがみの孤城』を原作に『河童のクゥと夏休み』『カラフル』などの監督を務めた、原恵一さんがアニメーション映画化。

原恵一さんの監督作品を調べてみると『劇場版 クレヨンしんちゃん アッパレ!戦国大合戦』や『劇場版 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!大人帝国の逆襲』『劇場版 クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡』などの作品も担当されていたとのこと(゚Д゚;)

 

最近の『クレヨンしんちゃん』の映画はそれほど観ていないのですが『オラの引っ越し物語』まではすべて観ているくらい、バニラはクレヨンしんちゃん好きなのです。

ほんと、クレヨンしんちゃんの映画は素晴らしい作品が多くて、クレヨンしんちゃんの映画の中でも名作と名高い『アッパレ!戦国大合戦』や『モーレツ!大人帝国の逆襲』の監督や脚本を担当されていたのが原恵一さんだと知ったときは感動しました( ;∀;)

そんな『クレヨンしんちゃん』の映画も多く手掛けている、原恵一さんが監督を務め、映画化されたのが『かがみの孤城』なんですね。

 

クレヨンしんちゃん』映画とはベクトルの違う社会問題を扱った作品ですが、『映画格付け』というサイトで、原恵一さんが監督を務めた映画ランキングの3位に入っている作品でした。

バニラは原作小説を読んでいないので、改変されている箇所があるのかはわかりませんが、プロットがよくできた作品だと感じました。

似たような作品は多く観たことがあるので、物語のタネは後半くらいで予想できてしまいましたが、本作はミステリーのように犯人がわかってしまったら面白さが損なわれる部類の物語ではなく、人間ドラマ・社会派ドラマであり、タネ明かしが大事ではなくフィナーレに至るまでの過程が大事な作品だと思うのです。

 

人間関係の問題で学校に行けなくなった、安西こころという中学1年生の少女は、突然家の鏡が光り輝き、かがみの孤城に迷い込むことになります。

かがみの孤城に迷い込んだこころちゃんの前に、オオカミさまという、狼のお面を被った少女が現れて

引用元:映画『かがみの孤城

孤城の中に案内されると……こころちゃん以外にも、6人の少年少女の先客がいたのでした。

引用元:映画『かがみの孤城

そしてオオカミさまはかがみの孤城でのルールを説明し、かがみの孤城のどこかに隠されている鍵を見つけ出すゲームを持ち出すのです。

鍵を見つけ出すことができれば、何でも願いを叶えることができるそうなんですね。

宝を手に入れると「何でも願いを叶えられる」という行動原理は物語を作る上でとても使い勝手がいいんですよね( ̄▽ ̄)

 

物語は登場人物が行動しないと展開されません。

ですが、登場人物を動かすには行動する理由、いわゆる行動原理が必ず必要なんですね。

別に行動原理がなければ行動してはいけないわけではありませんが、人間はどうしても「意味」を求めてしまう生き物なので、意味があった方が説得力があって、受け入れやすいのです。

自分が知っている物語を思い出して欲しいですが、恐らく思い出した作品の多くに、登場人物たちが行動する何らかの原理があるはずですよ。

 

話がそれてしまいましたが、何でも願いが叶う鍵を求めて、登場人物たちが抱えている問題が明らかになっていくのですね。

本作は人間関係、学校問題をテーマにした作品です。

いつの時代も人間関係、学校問題で苦しんでいる人が必ず存在しており、そんな生きづらさを抱えている子供たちをどのように救ってあげるべきなのか? が物語を通して描かれているんですね。

 

現実世界での問題は本作で描かれているよりも、複雑で重くて、どうしようもないことも多く、こんなにうまくことが運ぶことはまずないでしょうが、本作を観て少しは気持ちが軽くなる人もいると思うんですね(´▽`)

バニラは太宰治の『女生徒』という作品が好きなのですが、その女生徒の一文に

現在こんな烈しい腹痛を起こしているのに、その腹痛に対しては、見て見ぬふりをして、ただ、さあ、さあ、もう少しの我慢だ。あの山の山頂まで行けば、しめたものだ、と、そのことばかり教えている。きっと、誰かが間違っている。悪いのはあなただ

という文に感銘を受けたのです。

 

子供が腹痛で苦しんでいるのに、みんな見て見ぬふりをして、我慢を押し付けるのです。

バニラは人間は勝手に苦しんで、勝手に救われるものだと思っていますが、子供たちがどうして苦しんでいるのかをちゃんと聞いてくれる人が1人でもいて、手を差し伸べてくれるだけで救える命があるとは思うのです。

最後は自分の力で救われなければいけませんが、その補助をしてくれる人は必要だということですね。

一緒に悩んでくれる大人がそばにいてくれたら、救われる子供もいると思うのです( ̄▽ ̄)ゞ

予告

www.youtube.com