ストーリー
私立探偵のヒゲオヤジとケンイチは、指名手配されているロートン博士を探すため、人間とロボットが共に暮らす巨大都市国家・メトロポリスへやってきた。そこでケンイチは不思議な少女ティマに出会う。しかし、ティマには巨大な運命が託されていた…。
引用元:https://filmarks.com/movies/10527
登場人物・キャスト
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/メトロポリス_(2001年の映画)
感想
漫画の神様・手塚治虫の『メトロポリス』を監督りん たろう、脚本大友克洋を起用し、総製作費10臆、総作画枚数15万枚、製作期間5年を費やして完成させたのが本作『メトロポリス』です。
調べたところによると、テレビアニメ1話分の作画枚数は3000~4000枚、アニメ・OVAで10000~15000枚
『劇場版 名探偵コナン』の作画枚数は4~5万枚、「ジブリ」の『千と千尋の神隠し』や『ハウルの動く城』で13~14万枚、『AKIRA』で15万枚ということです。
こうして比べてみると、総作画枚数15万がどれだけすごい事かわかりますよね(≧▽≦)
作画枚数も15万枚とすごいですが、本作のすごさは作画枚数に加えて、描き込み量だと思います。
漫画に例えるとわかりやすいと思いますが、描き込み量の少ない漫画は早く仕上げることができますが、描き込み量の多い漫画は時間がかかります。
それと同じで、いくら作画枚数が多くても、一枚にかける描き込み量が少なければ、それだけ作画枚数を増やすことができるのです。
つまり、作画枚数も大切ですが、同じくらい大切なのは描き込み量ではないでしょうか?
そして本作『メトロポリス』の描き込み量はとんでもなくすごいのです(; ・`д・´)
キャラクターがヌメヌメ動き、細かなディテールにも手を抜いていないことが伝わってきます。
視聴者はディテールまで気にせずに観てしまいますが、ディテールって物語の世界を構築するために大切な要素ですよね。
またも漫画で例えますが、プロの漫画家とアマチュアの漫画家の違いは背景に出ると言っても過言ではありません。
背景をアシスタントに描いてもらっている漫画家も多いですが、プロの漫画は背景ありきで描いているので、世界観のディテールがしっかりしていて、没入感が感じられると思うのです。
何がいいたいかというと、ディテールがしっかりしていると世界観に説得力を与えることができるというわけです。
それだけ、製作費と時間を費やして作り込まれた映画ですが、興行収入は7.5億円らしく完全な赤字だったのだとか……;つД`)
これが大作映画を作るときの怖いところですね……(^▽^;)
時間と労力と資金を投じた作品が必ずしもヒットするわけではないということですね……。
ヒットこそしませんでしたが、隠れた名作と激推しできるほどにストーリーともに面白いし、手塚治虫原作だけあって哲学的な物語です。
「ロボットと生命の違いとは?」というAI技術が発展した現代だからこそ、見るべき映画だと思いました。
日本が誇るジャパニメーション技術の最高峰映画なので一度は観て損はないと思います('◇')ゞ