ストーリー
”モアナ”は好奇心に溢れた、海を愛する美しい少女だ。数々の伝説が残る南太平洋の大きな島で育ったモアナは、幼い頃に海と“ある出会い”をしたことから、海に選ばれる。そして16歳になったとき、運命に導かれるように“禁じられた”海へ旅立つが─。
引用元:https://filmarks.com/movies/60104
「アナと雪の女王」や「ズートピア」など、ヒット作を連発するディズニー・アニメーション・スタジオが、南の島と大海原を舞台に描いた長編アニメーション。「リトル・マーメイド」「アラジン」のロン・クレメンツ&ジョン・マスカーが監督を務め、海を愛する美しい少女モアナが、島の危機を救うために冒険を繰り広げる。かつて世界を生んだ命の女神テ・フィティの心が、伝説の英雄と言われたマウイによって盗まれ、世界に闇が生まれた。それから1000年にわたり、モアナの生まれ育った島モトゥヌイでは、外洋に出ることが禁じられていた。そんなある時、島で作物や魚たちに異変が発生。海の不思議な力に選ばれた少女モアナは、いまもどこかで生きているマウイを探し出し、テ・フィティの心を元あった場所に戻すことができれば世界を救えると知り、父親の反対を押し切り大海原に旅立つ。短編「インナー・ワーキング」が同時上映。
2016年製作/107分/G/アメリカ
原題:Moana
配給:ディズニー
劇場公開日:2017年3月10日
引用元:https://eiga.com/movie/81261/
登場人物・キャスト
主要人物
- モアナ・ワイアリキ(Moana Waialiki)
- この物語の主人公である16才の少女。モトゥヌイの村長の娘で、いずれ父親の跡を継ぐことが期待されている。盗まれたテ・フィティの「心」を返す者として海に選ばれ、戸惑いながらも愛する村人を救うため航海に出る。その途中、テ・フィティの心を盗んだ張本人である風と海を司る神マウイと出会い、共に航海をすることになる。一人称は「私」。祖父はいない。
- 島育ちの高いバイタリティを持つが、掟により海に出たことがなかったため航海に出た当初の航海術は素人同然。マウイとの旅を通じて技術的、精神的に成長する。
- モアナは翌年に公開された「シュガー・ラッシュ:オンライン」にも、登場している。
- マウイ(Maui)
- 風と海を司る半神半人で、筋骨隆々の肉体を持つ。恐らくは不老[2]。神に与えられた「神の釣り針」を使ってどんな生き物にも姿を変えられる変身の達人。一人称は「俺」。素晴らしい航海士でもあるが、泳ぎは不得意で、釣り針で鷹や水棲生物に変身するか船に乗るかしなければ海を越えて旅することができない。テ・フィティの心を盗んだことがきっかけで釣り針を失い無人島に千年間幽閉されているが、かつては英雄と称えられた存在であり、体中に刻み込まれたタトゥーは、彼の偉業や過去を表す。人に感謝されるのが大好きで、かつ感謝されていることを疑わない自信家だが、実は生まれて間もなく親に捨てられた悲しい過去があり、数々の偉業も人々からの愛を求めて見返りを与え続けてきた結果であった。島に漂着したモアナと出会い、共に航海をすることになる。最初はモアナに協力する気は薄く、彼女の船が目当てで同行していたに過ぎなかったが、道中でモアナに助けられたり励まされたりするうちに心を開き、信頼を深めていった。
- ミニ・マウイ(mini Maui)
- マウイの体に現れたタトゥーのひとつで、人格を持ったマウイの分身であり、彼の“本心”。マウイの体を自由に動きまわり、声は出さないものの、身振り手振りで意思を伝えることができる。マウイが横柄な態度をとったり、道理に反したことをしそうになると止めに入るなど、マウイの“良心”の役割を果たす[3]。
モトゥヌイの村人
- トゥイ・ワイアリキ(Tui Waialiki)
- モアナの父親で、モトゥヌイの村長。娘と同じく海を愛する心を秘めているが、珊瑚礁を越えようとして波に飲み込まれ親友を失った辛い過去があることから、「珊瑚礁を超えてはいけない」という掟を頑なに守っている。海に出たいというモアナを厳しく叱責するが、娘であるモアナを誰よりも心配してのことである。最終的には珊瑚礁を越えたモアナから謝罪され静かに受け入れた。
- シーナ・ワイアリキ(Sina Waialiki)
- モアナの母親。愛情と思いやりに溢れた芯の強い女性。娘のモアナを心配しつつ、航海に出たいモアナの気持ちを尊重し、そっと送り出す。
- タラ(Tala)
- モアナの祖母で、トゥイの母。不思議な言動が多い変わり者だが、モアナの良き相談相手。島の伝説に詳しく、それを子供達に語り伝えているが、ある日病に倒れ、海に選ばれたモアナに航海に出るように伝え、モアナが航海に出た後に亡くなる。背中にはエイのタトゥーが刻み込まれており、亡き後はエイに生まれ変わる。
- ヘイヘイ(Heihei)
- モアナが可愛がっているニワトリ。知能指数はゼロに等しく[4]、前にしか進めず、目の前にあるものは何でも餌と勘違いして飲み込んでしまう困った癖がある。モアナの知らないうちに舟に乗っていたことから、共に航海をすることになる。
- プア(Pua)
- モアナが飼っている豚。モアナと共に航海に出ようとするも波に飲み込まれてしまい、命辛々モトゥヌイに逃げ帰る。以来、海を怖がるようになり、航海に出たモアナの帰りを待つ。
敵
- テ・フィティ/テ・カァ(Te Fiti/Te Ka)
- 海しかなかったこの世界に島、植物、動物を誕生させた命の女神。緑の植物に覆われた巨大な島として普段は鎮座しており、女神に姿を変えることができる。マウイにより「心」を奪われ、溶岩の悪魔テ・カァとなり、我を忘れて世界に闇を広げてゆく。
- カカモラ(Kakamora)
- モアナとマウイが航海の途中で遭遇する、ココナッツの海賊の集団。本作のディズニー・ヴィランズの1つ。海の漂流物で覆われた舟で暮らし、宝探しに明け暮れている。縄を結んだ銛と、痺れ毒が塗られた吹き矢を武器とし、モアナが持つテ・フィティの心を狙う。
- タマトア(Tamatoa)
- 海底にある魔物の国「ラロタイ」で暮らす、体長15.2mの巨大なヤシガニ。本作のディズニー・ヴィランズの1つ。光輝くものや珍しいもので自分を飾り立て、それを自慢したのちに獲物を食べるのが趣味で、かつてマウイがなくした釣り針を持つ。また以前マウイに足の一本を奪われており、彼とは仲が悪い。
声の出演
キャラクター | 英語版声優 | 日本語版声優 |
---|---|---|
モアナ・ワイアリキ | アウリイ・クラヴァーリョ[5] | 屋比久知奈[6](16歳) 正垣那々花(8歳) |
ベビー・モアナ | ルイーズ・ブッシュ | 竹野谷咲 |
マウイ | ドウェイン・ジョンソン | 尾上松也[7] |
トゥイ・ワイアリキ | テムエラ・モリソン、歌:クリストファー・ジャクソン | 安崎求 |
シーナ・ワイアリキ | ニコール・シャージンガー | 中村千絵 |
タラ | レイチェル・ハウス | 夏木マリ[7] |
タマトア | ジェマイン・クレメント | ROLLY |
ヘイヘイ | アラン・テュディック[8] | - |
漁師 | オスカー・カイトリー | 加藤拓二 |
村人 | トロイ・ポラマル プアナニ・クラヴァーリョ アラン・テュディック |
天達武史 宮山知衣 多田野曜平 |
タトゥーの村人 | 辻岡義堂 | |
泣く子供 | 梅崎音羽 | |
怯える子供 | 海老原幸穏 | |
暗闇を怖がる子供 | 澤田理央 | |
叫ぶ子供 | 鎌田英怜奈 | |
吐きそうな子供 | 山﨑翔太 | |
浜辺の村人 | 川本克彦 後藤敦 |
|
古代の男 | 渕上祥人 竹内浩明 |
|
村人 | 落合佑介 | |
話し合う村人 | 根本泰彦 かとうあずさ |
|
村の戦士 | 宮本賢一 |
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/モアナと伝説の海
感想
ディズニー・プリンセスは時代を映す鏡だとされているそうです。
昔のディズニー・プリンセスは「いつか王子様が来てくれる」という、受け身でおしとやかな女性像が多かったですが、近年はジェンダー平等問題などもあり、能動的で強いプリンセスが多くなっています↓
その代表例が『アラジン』のジャスミンや『ムーラン』のムーラン、『アナと雪の女王』のアナとエルサ、そして本作『モアナと伝説の海』のモアナなのです。
モアナは、モトゥヌイという島の村長の娘で、幼いときは海に出ることに憧れていましたが、両親の反対もあり村長の後を継ぎ島を治めることになります。
ですが、モアナが16歳になったある日、ヤシの実は枯れ、魚は獲れなくなるなどの災いが次々と島を襲うことになるのです。
その原因は、マウイという半神半人の神がテ・フィティという島から心を盗んだことで、テ・フィティが溶岩の悪魔テ・カァになってしまい闇を広げているせいなのです。
そして、モアナは海からテ・フィティに心を返しに行く使者に選ばれるのです。ここで、
「打ち寄せる波をずっとひとり 見つめてた
何も知らずに そうよ 期待に応えたい
でも気づけばいつも 海に来てるの
どの道を進んでも たどりつくとこは同じ
許されないの 憧れの遠い海
空と海が出会うところは どれほど遠いの
追い風うけ こぎだせばきっと
わかるのどこまで遠くいけるのかな
そうね みんなとっても幸せそうだわ」
と主題歌が流れるのです(≧▽≦)
この演出に鳥肌が立ちました。
これぞディズニー! ミュージカルへの導入が上手い!
日本のアニメにも作中でミュージカル演出が入る作品はありますが、どうしても違和感が拭えません。
何故なのか? 考えたのですが、その大きな原因は2つあるように思いました。
1つ目は「絵柄」です。
日本アニメーションは劇画調の作品が主流になっています。
劇画は作品に迫力やリアリティを与えますが、その分、カートゥーン調の絵に比べて、自由度が低い傾向にあります。
真面目人が突然突飛な行動をすると唖然としてしまうように、視聴者に心の準備ができていないのではないかと思うんですね。
例えるなら、ジブリが作中で歌って踊り出したら、戸惑いますよね(それはそれで面白いでしょうけど( *´艸`))それと同じです。
2つ目は「価値観」。
これは、価値観という言葉が正しいのかわかりませんが、日本の精神性の問題のような気がします。
日本人は真面目だと言われていますが、そのような真面目さがミュージカルを困難にしているのではないでしょうか?
ディズニーに登場する天真爛漫で、柔軟なキャラクターは日本の作品にはあまり見られないように思います。
あの、ディズニーに登場するキャラクター性が、ミュージカルを可能にしているような気がするんですね。
他にも、例を挙げればキリがないので、このくらいにしますが、とにかく「空と海が出会うところは♪」の演出が本当に素晴らしいと思ったということが言いたいのです( *´艸`)
海に出たモアナは、釣り針の星座を頼りに海を進み、マウイが千年近く捕らわれている島にたどり着くのです。
そして、マウイは色々あって、モアナと一緒にテ・フィティに心を返しに行くことになるんですね。
その過程で、マウイの失われた釣り針を取り戻すために、海底にある魔物の国に向かい、巨大なヤシガニ・タマトアの背中にある釣り針を取り戻すことになったりします。
その間も、モアナはマウイに助けられるだけではなく、モアナがマウイを助ける演出も多く入れられ、新時代のディズニー・プリンセス像を見せてくれます。
近年のディズニー映画の評価は余りよくないという話を聞きますが、バニラは本作『モアナと伝説の海』は素晴らしい作品だと思いました。
メッセージ性を抜きにしても、映画を観ている時間、楽しめたならバニラにとっては素晴らしい映画なのです(≧▽≦)ゝ