ストーリー
タイムループにはまり込んでいる2人の十代の若者。そこから抜け出したいマークと、とどまっていたいマーガレット。見逃してしまいそうな日常の小さな奇跡を共に探していけば、同じ日が繰り返される理由を見つけ、そして、そのタイムループから抜け出すきっかけをつかめるかもしれない。
引用元:https://filmarks.com/movies/95199
タイムループにはまった2人の若い男女を描いたSF青春ドラマ。同じ1日を繰り返している青年マークは、その理由も抜け出す方法もわからず、永遠と続く平凡な日常に飽き飽きしていた。そんなある日、見慣れた風景の中に見知らぬ同年代の女の子を発見する。声を掛けてみると、その女の子マーガレットもマークと同じくタイムループにはまっていることが判明。初めて話題を共有できる相手を見つけて喜ぶマークは、街で起こる小さな“奇跡”を彼女と一緒に集め始めるが……。主演は「名探偵ピカチュウ」のキャスリン・ニュートンと「オール・マイ・ライフ」のカイル・アレン。Amazon Prime Videoで2021年2月12日から配信。
引用元:https://eiga.com/movie/94507/
登場人物・キャスト
※括弧内は日本語吹替。
- マーガレット:キャスリン・ニュートン(ファイルーズあい)
- マーク:カイル・アレン(阿座上洋平)
- ヘンリー:ジャーメイン・ハリス(林勇)
- フィービー:アンナ・ミカミ
- ダニエル:ジョシュ・ハミルトン(岸祐二)
- エマ:クレオ・フレイザー(竹内恵美子)
- グレタ:ジョージャ・フォックス
- ミスター・ペッパー:アル・マドリガル
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/明日への地図を探して
感想
想像していた以上に良作でした(*´▽`*)
作中でもたびたび『恋はデジャ・ブ』や『バンデッドQ』『オール・ユー・ニード・イズ・キル』などの映画のタイトルが登場しますが、本作は同じ一日に閉じ込められた2人の男女が、明日への地図を探して、何度も同じ一日を繰り返す物語です。
現在では人気ジャンルであるタイムループものですが、ちょっと調べてみたところ、ループものがサブジャンルとして確立されたのは、アメリカのSF作家ケン・グリムウッドの『リプレイ』が1987年に大ヒットしたことが火付け役となっているようです(『リプレイ』以前にもループものは散見されるよう)。
日本でも古くからループものは人気ジャンルで『時をかける少女』『七回死んだ男』『涼宮ハルヒの憂鬱(エンドレスエイト)、ハリウッドでも映画化された『オール・ユー・ニード・イズ・キル』などなど一大ジャンルになっています。
どうして同じ一日が繰り返しているのか? どうすれば同じ一日から抜け出せるのか? 何もわからない状況の中、マークとマーガレットは町の中で起きている奇跡を集めることがループから抜け出す方法だと見当を付け、協力することになります。
我々が普通に生活していても、必ずどこかで奇跡のようなことが起こっているはずなのです。
一面的にしか観測することのできない我々では、そんな奇跡を見ることは稀ですが、ループしている2人なら、その事象すべてを観測することが可能になるということです。2人が集める奇跡とは、神業動画のようなものなんですよ。
誰でも一度は観たことあると思いますが、神業動画もその事象を起こすために、何度もチャレンジして成功させる技です。
マークとマーガレットは何度も同じ一日をループしているから、いつ、いかなる時にその現象が起こるのかを前もって知っているので、流れるような神業の連続なんですよ。
いつどこで何が起こるのかわかっている2人からしたら、まるでゲームの世界に迷い込んでしまったような感覚なのかもしれません。
ゲームの世界には決められたプログラムを施されたNPCが登場して、同じセリフ、同じ行動をとります。
どこに行けばそのNPCと出会え、何が起こるのかもプレイヤーなら知っています。
そのNPCにプレイヤーが干渉することで、物語は進行する仕様になっていますよね。
よく観察者効果(観測者効果)などと言われる物理学・量子力学の現象がありますが、本作は三次元的ではなく、四次元的に事象を観測することがループから抜け出す鍵になっているのです。
後半からはちょっとしたどんでん返しもあって、物語の価値観がひっくり返る仕掛けは、SFやミステリーの醍醐味ですよね(≧▽≦)