ストーリー
「エイリアン」のリドリー・スコット監督が、同作の前日譚として描いたSF大作。地球上の古代遺跡で人類の起源にかかわる重大な手がかりを発見した科学者チームが、その謎を解明するため宇宙船プロメテウス号に乗り、未知の惑星を訪れる。しかし、そこには人類が決して触れてはならない、驚きの真実が眠っていた……。出演はノオミ・ラパス、マイケル・ファスベンダー、シャーリーズ・セロン、ガイ・ピアースら。脚本を「LOST」のデイモン・リンデロフが手がけた。
2012年製作/124分/PG12/アメリカ
原題:Prometheus
配給:20世紀フォックス映画
劇場公開日:2012年8月24日
登場人物・キャスト
- エリザベス・ショウ
- 演 - ノオミ・ラパス、ルーシー・ハッチンソン(幼少期)
- 本作の主人公で考古学者。古代遺跡で発見された巨人が古代人に向けて示す星図の壁画を発見し、人類の起源を探るべくプロメテウス計画に参加する。
- デヴィッド
- 演 - マイケル・ファスベンダー
- プロメテウス号を管理するアンドロイド。来るべき創造主(人間)の更に創造主となる巨人との対話に向けて祖語の学習に励む。
- 好きな映画は『アラビアのロレンス』で、劇中でも鑑賞したりロレンス(ピーター・オトゥール)の台詞を引用するシーンがある。
- メレディス・ヴィッカーズ
- 演 - シャーリーズ・セロン
- プロメテウス号の監視役。エリザベス達には巨人(創造主)に 遭遇しても先に自分に報告するよう釘を指す。
- ヤネック
- 演 - イドリス・エルバ
- プロメテウス号の船長。
- ピーター・ウェイランド
- 演 - ガイ・ピアース
- ウェイランド社の社長。ホログラムのメッセージをエリザベス達に遺す。当初は亡くなっていたかと思われていたが、実は生きていたことが後に判明する。
- チャーリー・ホロウェイ
- 演 - ローガン・マーシャル=グリーン
- エリザベスの恋人で、彼女と同じく考古学者。
- ファイフィールド
- 演 - ショーン・ハリス
- モヒカンが特徴の学者。遺跡内でタバコを吸う等、破天荒な面が目立つ。
- ミルバーン
- 演 - レイフ・スポール
- 生物学者。
- チャンス
- 演 - エミュ・エリオット
- プロメテウス号の副操縦士。
- ラヴェル
- 演 - ベネディクト・ウォン
- プロメテウス号の副操縦士。
- フォード
- 演 - ケイト・ディッキー
- ウェイランド社の女性社員。
- ショウの父親
- 演 - パトリック・ウィルソン
役名 | 俳優 | 日本語吹替 | |
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劇場公開版[3] | ザ・シネマ版[4][5][6] | ||
エリザベス・ショウ | ノオミ・ラパス | 剛力彩芽[7] | 佐古真弓 |
デヴィッド | マイケル・ファスベンダー | 宮本充 | |
メレディス・ヴィッカーズ | シャーリーズ・セロン | 深見梨加 | 本田貴子 |
ヤネック | イドリス・エルバ | 楠大典 | 竹田雅則 |
ピーター・ウェイランド | ガイ・ピアース | 納谷六朗 | 佐々木薫 |
チャーリー・ホロウェイ | ローガン・マーシャル=グリーン | てらそままさき | 大滝寛 |
ファイフィールド | ショーン・ハリス | 藤原啓治 | 落合弘治 |
ミルバーン | レイフ・スポール | 落合弘治 | 丸山壮史 |
チャンス | エミュ・エリオット | 森田成一 | 長谷川敦央 |
ラヴェル | ベネディクト・ウォン | 内田聡明 | 髙階俊嗣 |
フォード | ケイト・ディッキー | 森結花 | 庄司まり |
ショウの父親 | パトリック・ウィルソン | 咲野俊介 | |
幼少期のショウ | ルーシー・ハッチンソン | 宮本侑芽 | 森永麻衣子 |
役不明又はその他 | 加藤亮夫 喜山茂雄 田村聖子 高宮俊介 鈴木佑治 田村真 西健亮 三宅貴洋 山口協佳 長尾雅世 |
中村章吾 羽野だい豆 井木順二 青木崇 竹内夕己美 虎島貴明 平修 一ノ瀬香織 |
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/プロメテウス_(映画)
感想
SFホラーの金字塔『エイリアン』の原点。
エイリアン誕生の謎に迫る!
地球上の古代遺跡で、人類の起源に関わる重大な壁画が発見された。
研究を進めると、その壁画に描かれた人型の生命体が人類の誕生に深く関わる創造主「エンジニア」である可能性が浮かび上がり、壁画に記された情報から謎の惑星の存在が明らかになる。
人類はその惑星に調査団を送り込むことを決め、宇宙船プロメテウス号に乗り込み旅立つが……。
と、いう創造論的な人類の起源に迫ったSF作品になっているのです。
この手の「古代の宇宙人」「古代宇宙飛行士説」「古代核戦争説」系の物語はロマンがありますよね(´▽`*)
進化論では猿から人間に進化したとされていますが、猿から人間に進化する間にはミッシングリンクが存在して、いくら猿が進化しても人間にはなり得ないと主張している研究者も存在するそうです。
実際のところはわかりませんが、そんな主張から端を発して、人間は地球外生命体に遺伝子操作されて誕生したのではないかというい「古代宇宙飛行士説」が唱えられるようになっているんですね。
人類は古今東西「我々はどこから来たのか? 我々は何者か? 我々はどこへ向かうのか?」という問いを、問い続けているのです。
そんな人類普遍の疑問に迫った作品が面白くないわけないですよね(≧▽≦)
人類誕生の謎に迫るべく、謎の惑星に到着した調査員たちは、その惑星でエンジニアたちの基地を発見します。
けれど、エンジニアたちは数千年もの昔に、みんな死んでしまっていることが判明し、ホログラムのようなもので記録された映像を見ると、エンジニアたちは何かから逃げて、その何かに襲われた末に殺されたのではないかという推測がなされるんですね(;・∀・)
そうです、本作『プロメテウス』は人類誕生の起源に迫る一つのSF映画としての完成度も高いのですが、SFホラーの金字塔である『エイリアン』の前日誕でしたよね。
本作では人類の起源とエイリアンの起源、双方に迫ろうとする力作なんですよ。
エンジニアたちを襲ったのは、想像通りエイリアンです……(; ・`д・´)
エイリアンはエンジニアたちが創り出した生物兵器で、この惑星はエンジニアたちの生物兵器の実験惑星だったことが判明。
その惑星でエイリアンを作る実験をしていたエンジニアたちは、エイリアンに襲われ、調査団たちが来たことで、エイリアンは再び永い眠りから目覚めてしまったのです(;^ω^)
『エイリアン』シリーズの物語は、人間の好奇心からすべての問題が発生していますよね(^▽^;)
そこからはご想像通り、調査団員たちは次々に襲われて、こんな危険な生物を解き放つわけにはいかないと、唯一生き残った女性乗組員のエリザベス・ショウは、この惑星には来てはいけないというメッセージを残して、エンジニアたちの惑星に旅立っていくところで本作は終わりました。
本作『プロメテウス』は『エイリアン』の前日誕ではあるのですが、エイリアン要素はおまけのような印象です。
メインは人類と人類を作り出したエンジニアとのコンタクトを通して「我々は何処から来たのか? 我々は何者か? 我々はどこへ向かうのか?」を描きたかったというところではないでしょうか。
作中でアンドロイドのデヴィッドと考古学者のチャーリー・ホロウェイが「エンジニアが人類を創造した目的は何か?」という疑問を語り合う場面があるんですね。
チャーリーが「どうしてエンジニアたちは人間を作ったのか?」と訊くと、デヴィッドは「じゃあ、どうして人間はアンドロイドを作ったのか?」と訊き返すのです。
するとチャーリーは「作れたから」だと答えるんですね( ̄▽ ̄)
つまり、人間たちがアンドロイドを作り出したことに深い意味がないように、エンジニアたちも人間を作り出したことに深い意味はなく「作れたから作った」だけではなないか? という、虚無的な結論が示唆されるのですよ。
実際のことは本作ではわかりませんでしたが、もし「作れたから作った」という答えが正しければ、キリスト教世界の「神は自分に似せて人間を作り、この世のすべてを支配しろ」といったという価値観を全否定することになるのです。
ただ「作れたから作った」だけなら「我々はどこへ向かうのか?」の目的地もなく、シェイクスピアがいう「人の一生は哀れな影法師」なのかもしれません( ̄▽ ̄)ゝ