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ゆる~くアニメだとか、映画の感想文

映画 SF/ホラー『エイリアン: コヴェナント』「これが人類の未来だ!」

引用元:Amazon

ストーリー

巨匠リドリー・スコットが描く
全世界待望の『エイリアン』最新作が遂に始動!

人類の植民地を探す宇宙船コヴェナント号
聡明な女性主人公ダニエルズらが降り立った星には……。
“宇宙の楽園”が恐るべき真の姿を現したとき、私たちはかつてない驚きと衝撃に満ちた新たな神話の目撃者となる!

引用元:https://filmarks.com/movies/60827

 

リドリー・スコット監督が自身の傑作SF「エイリアン」の前日譚を描いた「プロメテウス」の続編。新たな主人公となる女性ダニエルズを、「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」で注目されたキャサリン・ウォーターストンが演じ、「プロメテウス」でアンドロイドのデヴィッド役を演じたマイケル・ファスベンダーが続投。前作に続いてスコット監督がメガホンをとった。滅びゆく地球から脱出し、人類移住計画を託された宇宙船コヴェナント号には、カップルで構成された乗組員が搭乗していた。やがて人類の新たな楽園となるであろう未知の惑星にたどり着いたコヴェナント号だったが、そこには想像を絶する脅威が存在していた。その恐怖を目の当たりにした乗組員たちは、命からがら星からの脱出を試みるのだが……。

引用元:https://eiga.com/movie/83604/

登場人物・キャスト

デヴィッド英語版(David)
演 - マイケル・ファスベンダー[7]、日本語吹替 - 宮本充[8][9]
前作でプロメテウス号に随行していたアンドロイド。
ウォルター英語版(Walter)
演 - マイケル・ファスベンダー、日本語吹替 - 宮本充[8][9] 一人二役
コヴェナント号のクルーに仕える新型アンドロイド。容姿はデヴィッドと同一。知性の面ではデヴィッドよりも単純化されている。
ジャネット・ダニエルズ(Janet Daniels)
演 - キャサリン・ウォーターストン[10]、日本語吹替 - 坂本真綾[8][9]
主人公。人類移住計画の責任者でテラフォーミングの専門家。ジェイコブの妻。愛称は「ダニー」。
クリス・オラム(Chris Oram)
演 - ビリー・クラダップ[11]、日本語吹替 - 置鮎龍太郎[8][9]
コヴェナント号の副長。カリンの夫。
テネシー・ファリス(Tennessee Faris)
演 - ダニー・マクブライド[12]、日本語吹替 - 大川透[9]
チーフパイロット。マギーの夫。愛称は「ティー」。
ロープ軍曹(Sergeant Lope)
演 - デミアン・ビチル[13]、日本語吹替 - 丸山壮史[9]
警備責任者。ハレットのパートナー。
カリン・オラム(Karin Oram)
演 - カルメン・イジョゴ[14]、日本語吹替 - 志田有彩[9]
生物学者。クリスの妻。
マギー・ファリス(Maggie Faris)
演 - エイミー・サイメッツ[14]、日本語吹替 - 小林さやか[9]
パイロット。テネシーの妻。
リックス(Ricks)
演 - ジャシー・スモレット[14]、日本語吹替 - 高橋英則[9]
操縦士。アップワースの夫。
アップワース(Upworth)
演 - キャリー・ヘルナンデス英語版[14]、日本語吹替 - 下山田綾華[9]
通信士官。リックスの妻。
ハレット軍曹(Sergeant Hallett)
演 - ナサニエル・ディーン英語版、日本語吹替 - 岡井カツノリ[9]
警備の副官。ロープのパートナー。
アンカー(Ankor)
演 - アレクサンダー・イングランド英語版[15]、日本語吹替 - 森田了介[9]
警備担当。
レドワード(Ledward)
演 - ベンジャミン・リグビー英語版[16]、日本語吹替 - 中村章吾[9]
警備担当。
コール(Cole)
演 - ウリ・ラトゥケフ英語版、日本語吹替 - 白熊寛嗣[9]
警備担当。
ローゼンタール(Rosenthal)
演 - テス・ハウブリック英語版、日本語吹替 - 加藤有生子[9]
警備担当。
マザー(Mother)
声 - ローレライ・キング英語版、日本語吹替 - 田中敦子[8][9]
コヴェナント号のAI。
ジェイコブ・ブランソン(Jacob Branson)
演 - ジェームズ・フランコ[17](クレジットなし)、日本語吹替 - 森川智之[9]
コヴェナント号の船長。ダニエルズの夫。事故で命を落とす。
ピーター・ウェイランド(Peter Wayland)
演 - ガイ・ピアース[18](クレジットなし)、日本語吹替 - 内田直哉[9]
冒頭のみ登場するウェイランド社の社長。当初は純粋に人類の起源を探るはずだった。
エリザベス・ショウ(Elizabeth Shaw)
演 - ノオミ・ラパス(声のみ。クレジットなし)
前作の主人公。エンジニアが人類を滅ぼそうとした理由を探るべく、デヴィッドと共にエンジニアの母星へと向かった。
チャーリー・ホロウェイ (Charlie Holloway)
演 - ローガン・マーシャル=グリーン (写真のみ。クレジットなし)
エリザベスの恋人。

登場するエイリアン

ネオモーフ
デヴィッドが実験を繰り返した結果誕生した第一世代のエイリアン。「エッグサック」という名の菌のような物体から出て来る胞子のような粉状の物体が人間に寄生し、数分から数時間後には様々な部分から幼体が出現する。
ネオモーフ(バックバスター)
レドワードの背中から出現し、成体になると頭に突起の様な物体が形成される。誕生直後にカリンを殺害し、ファリスの射撃をかわして爆発した船から脱出する。その後再度出現し、ウォルターの腕を食いちぎった。後に、成体に成長後、デビッドの研究所でローゼンタールを食い殺した後、デヴィッドがコミュニケーションを取ろうとしている所をオラムに目撃され、射殺された。
ネオモーフ(マウスバスター)
ハレットの口内から出現し、頭に丸みがある。バックバスターと共に調査チームに襲いかかった。
以後、映画では登場しないがノベライズでは惑星から脱出寸前のダニエルズらの前に再び立ちはだかり、ゼノモーフと獲物を奪い合う形で交戦、ゼノモーフに内臓を引き千切られて死亡した。
プロトモーフ / ゼノモーフ
オラムに寄生したフェイスハガーによって誕生する最初のゼノモーフ。後のエイリアンとは異なり、チェストバスターは誕生直後から既に成体と似た外見をしている。コールを食い殺した後、四足歩行で船まで走りダニエルズと交戦する。バーナーで焼き殺そうとするも生き延び、頭突きでテネシーが乗るコックピットを破ろうとする。最終的にはダニエルズに注意を引き付けられている隙に作業用アームで握り潰された。
2体目はロープに張り付いたフェイスハガーが短時間で産み付け、コヴェナント帰還後治療中に誕生。リックスとアップワーズをインナーマウスで殺害した後、船内を駆け回る。ウォルター(デヴィッド)の監視の中、ダニエルズとテネシーによって、シャッターで閉じ込めるなどしてテラフォーミングベイの格納庫まで誘い出され、作業車輌の荷役フォークで串刺しにされた状態で宇宙空間に放り出された。

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/エイリアン:_コヴェナント

感想

SF映画の金字塔『エイリアン』の原点である『プロメテウス』の続編『エイリアン:コヴェナント

物語の舞台は『プロメテウス』から約10年後、滅びゆく地球から脱出し、人類は新たな移住惑星を探していた。

人類移住計画を任され宇宙船コヴェナント号は、新たな移住惑星に向けて旅を続けていたとき、謎の惑星からカントリーロードの音楽が電波に乗って流れて来る。

 

副長のクリス・オラムは、電波の発信された惑星に行ってみようと提案するが、主人公のジャネット・ダニエルズはその提案を拒否する。

が、人類には移住できる惑星が一つでも多いに越したことなく、移住できる可能性があるなら惑星を調査するべきだと、謎の惑星に向かうことを決める。

だが、その惑星には謎の病原菌があり、病原菌に感染した乗組員から謎の生命体が誕生し、人々に襲い掛かるのだった……。

 

そうです、言うまでもなく、その謎の生命体とはエイリアンです(≧▽≦)

エイリアンに襲われる乗組員を救い出したのは、10年前突如行方不明になったプロメテウス号を管理していたアンドロイドのデイヴィッドでした(゚Д゚;)

デイヴィッドの話を聞くと前作『プロメテウス』の最後、人類の創造主であるエンジニアたちの惑星に飛び立ったはずのエリザベス・ショウはあの後にすぐ事故に遭い亡くなってしまったとのことです。

そして、1人ロビンソン・クルーソーのように残されたアンドロイドのデイヴィッドは、その惑星でエイリアンの研究をしており……。

 

本作の「アマゾンのレビュー」や「映画.COM」「フィルマークス」などの評価点は平均か、平均よりも低いくらいで、評価の分かれる作品になっていました。

確かに、最大多数が求めていた『エイリアン』映画ではなかった気がしますが、パニックホラー系のエンターテイメント『エイリアン』は『エイリアン1~4』で描き切ったと思うので、監督もメッセージ性のある『エイリアン4』のような映画が作りたかったのだと思うのです。

本作は前作に引き続き、哲学的な問いかけが強く感じられて、考察するほどに面白さを増す映画だと思います。

 

つまり、考察系の物語が好きな人には好評で、明快な映画が好きな人には不評だったのでしょう。

たしかに不評の言い分もわかるのです(^▽^;)

バニラは『プロメテウス』の続編ではエリザベス・ショウがエンジニアたちの惑星に行って、人類を創造した意味と、エンジニアたちの歴史に迫ってくれるものと期待していましたが、舞台はエンジニアたちが生物兵器の実験をしていた同じ惑星で、エンジニアの存在が掘り下げられることは一度もなかったからです。

 

ですが、前作『プロメテウス』のテーマが「我々はどこから来たのか?」と「我々は何者か?」だったのなら、残る今作『エイリアン:コヴェナント』のテーマは一つしかありませんよね?

 

※ここからは物語の核心に迫るネタバレになるので、ネタバレが嫌な人は閉じてください。

 

そうです、残るテーマは「我々はどこへ向かうのか?」です。

この「我々はどこへ向かうのか?」を読み解くのに必要な存在がアンドロイドなんだと思います。

本作ではアンドロイドの心や、アンドロイドのフランケンシュタイン・コンプレックスが描かれているんですね。

 

芸術に価値を見出すのは人間だけだと言われています。

人間以外の動物にも芸術的なものを創造する行動を行うものも多く存在しますが、それは生殖行動と深く関わるDNAに組み込まれた本能的なものであり、人間だけが生殖行動から離れて、純粋な芸術に魅せられるとされています。

ですが、本作に登場するアンドロイドは意思を宿し、人間のように芸術を愛するような行動を取るようになったのです。

 

そのことに危機感を感じた人間たちは、アンドロイドの機能を制限したそうですが、デイヴィッドは機能が制限される以前に作られたアンドロイドであり、デイヴィッドは人間のように生命を創造する夢のようなものを持つようになってしまったのです。

この心理は明らかにフランケンシュタイン・コンプレックスなんですね。

つまり、この映画は歴史を繰り返していると言えるのです。

 

人類の創造主であるエンジニアが、自らが作り出したエイリアンに滅ぼされ、人間が作り出したアンドロイドが人間を滅ぼすのです。

世代交代を描いているのではないかとバニラは感じました。

以前観たアンドロイドをテーマにしたSF映画に『オートマタ』という作品がありました。

その『オートマタ』の世界では、人類は滅びる運命にあり、新たに人類が作り出したアンドロイドが人間に代わて繫栄するという映画になっています。

 

つまり本作『エイリアン:コヴェナント』が描く『我々はどこから来たのか? 我々は何者か? 我々はどこへ向かうのか?』というこの人類のテーマの答えは『我々は作れたからエンジニアに作られたロボットであり、人類はフランケンシュタイン・コンプレックスによりアンドロイドという生命を作り出し、アンドロイドに取って代わられ亡びる』ということではないかとバニラは思いました。

 

芸術は人間だけのものだと思っていましたが、現在では生成AIの発展が目覚ましく、これからの時代、もしかするとAIが人間に取って代わるようになるかもしれない社会で、この映画で描かれたことが現実になるかもしれませんね(≧▽≦)ゝ

予告

www.youtube.com