ストーリー
目が覚めると謎の立方体(CUBE)に捕らえられていた数人の男女。接点の無い彼らは、誰が何の目的で閉じ込めたのかも分からないまま、彼らは死のトラップが張り巡らされたこの立方体からの脱出を試みる。
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/キューブ_(映画)
登場人物・キャスト
感想
トラップが仕掛けられた立方体(キューブ)が連なる謎の施設に閉じ込められた、なんの接点もない男女数名。
なぜ、自分たちは閉じ込められたのかもわからぬまま、六人は協力して出口を探す。
この映画は1997年公開で、日本でも人気のある『ライアーゲーム』や『カイジ』『神様の言うとおり』などのデスゲーム系作品の先駆けなんですよ。
あのデスゲーム作品の金字塔である『バトルロイヤル』ですら1999年らしいですし、当時としては衝撃的だったでしょうね。
デスゲーム系作品はエンタメとしてなら緊張感があって面白いですよね(≧▽≦)
だけど、胸糞展開があるので、苦手な人がいるのも確かでしょう。
本作も冒頭からスキンヘッドの男性がサイコロステーキのように切断されるシーンがあって
デスゲーム系の作品だと知らずに見た人がいたらトラウマものだったと思います(^▽^;)
サイコロステーキにされたキャラといったら『ドラゴンボール』のメカフリーザ様と『鬼滅の刃』のサイコロステーキ先輩がサイコロステーキ界のレジェンドとして不動の地位を築いていますが、その中にサイコロステーキ先輩の先輩として『CUBE』のオルダーソンも加えなければいけません(≧▽≦)
そんな様々な作品の先駆けで、カルト的人気があると言います(´艸`*)
ただ趣味の悪いデスゲーム系のエンタメ映画と思わせて、メッセージ性のあるような、ないような、やっぱりあるような、ある意味『エヴァンゲリオン』のような感じでハマる人はハマります。
ネタバレしてしまいますが、最後、閉じ込められた登場人物の一人、自閉症のカザンだけは外に出ることはできますが、どうしてキューブに閉じ込められたのか? その目的や、黒幕は明確に判明しないまま終わってしまうんですよ。
ですが、キューブの外壁の設計に携わったという青年ワースはこんなことを言っていました。
この建物は『キューブ』と呼ばれ、陰謀めいた黒幕や目的はなく、ただ金に浮かれた人たちの無用の長物だ
引用元:『CUBE』
まあ、それが本当だとしても、どうして金に浮かれた人たちは、そんな悪趣味な施設を造らせたのかの謎は残るのですが(^▽^;)
そして、どのようにキューブに閉じ込める人物を選別したのか?
ある考察サイトで集められた人物の共通点に対して言及しているものがありました。
登場人物たちの名前は、実在する刑務所の名前からとられているそうなんです。
そして、性別、職業、人種がバラバラなのは人間界の縮図を表すためだと書かれていました。
人間界の縮図である人々は、極限状態に追い込まれ互いに争い合う、力が支配する原始社会でした。
そのような社会では、力の弱いカザンなどの障がいがある人々は生きていくことができないはずです。
ですが、そのような極限状態であっても、利他的な精神を忘れない人々も存在し、カザンは生き残ることができたのです。
集められた人物が人間界の縮図だとしたら、なんと希望のあるラストではありませんか。
クエンティンは暴君となり、自分に従わない人々や劣ると見た人々を見捨てました。
そんなクエンティンをナチスに例える一場面あるのですが、納得ですよね。
ナチスは優生思想の名のもとに、障がいのある人々や、けが人などを収容所に送り虐殺していました。
そんなナチスに例えられたクエンティンはキューブから出られずに亡くなります。
優れた人間だけが生き残るのではなく、障がいあっても、様々な多様性を認めたからこそ、人間は他の動物よりも発展することができたんですよ。
そのおかげで福祉が充実した、優しい社会が築けるということなのですから(≧▽≦)
趣味の悪い残酷な話だと思ったら、とても優しさに満ちた話ではありませんか( ;∀;)
バニラ泣いちゃいました(/_;)
そう考えると、カルト的人気を誇る理由がわかりますよね('◇')ゞ