ストーリー
17世紀のオランダを舞台に、画家フェルメールの名画「真珠の耳飾りの少女」が描かれた背景に物語を構築し、それをモデルとなった少女の目を通して描く。監督ピーター・ウェーバーは英国のTV出身で本作が初監督作。撮影は「髪結いの亭主」から「歓楽通り」までパトリス・ルコント監督作を担当してきたエドゥアルド・セラ。美術は「数に溺れて」などのピーター・グリーナウェイ監督作品の常連ベン・ヴァン・オズが担当。
2003年製作/100分/イギリス
原題:Girl with a Pearl Earring
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
劇場公開日:2004年4月10日
引用元:https://eiga.com/movie/1594/
登場人物・キャスト
- グリート - スカーレット・ヨハンソン(重松朋)
- つつましい家庭の少女[5]。
- 画家。
- ファン・ライフェン - トム・ウィルキンソン(仲野裕)
- パトロン。
- ピーター - キリアン・マーフィー(中國卓郎)
- 精肉店の息子。グリートに好意を抱いている。
- フェルメール夫人 - エッシー・デイヴィス(深尾眞理)
- プライドが高く夫ともよく衝突をする。
- コーネリア - アラキナ・マン
- フェルメールの娘。グリートを目の敵にする。
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/真珠の耳飾りの少女_(映画)
感想
光の魔術師と呼ばれるオランダの画家、ヨハネス・フェルメールの作品で最も知名度が高いと思われる『真珠の耳飾りの少女(青いターバンの少女)』をテーマに、その制作過程と、フェルメールとモデルの少女の関係が描かれます。
作者のフェルメールが生きていた17世紀は「オランダ黄金時代」と評されるほど、優秀な画家たちが活躍していたそうで、『真珠の耳飾りの少女』はその謎に満ちた神秘的な表情から、「北のモナ・リザ」や「オランダのモナ・リザ」とも評される名画です。
モナ・リザに例えられるだけあって、『真珠の耳飾りの少女』のモデルも謎に包まれており、それがまた作品の神秘性を引き立てているんですね( ̄▽ ̄)
本作に登場する『真珠の耳飾りの少女』のモデルになるグリートという少女はフィクションですが、とてもリアリティのある作品だと思いました。
グリートは、フェルメール家の女中として雇われることになるのですが、フェルメールに見初められてしまったために、フェルメールの妻や子供たちから、目の敵にされてしまうのです(-_-;)
このフェルメールがなかなかのゲスっぷりで、気に入った女中に手を付けて子供を産ませたりしているんですね(^▽^;)
よく、時代劇などで、このような主と側室たちとのドロドロの関係性が描かれますが、バニラはこのようなドロドロの話が苦手です(-_-;)
物語としてはとても面白いので、観ることは観るのですが、生理的に引っかかりを感じてしまうというか……どうして不幸になることをわかっていて、子供を作るようなことをしてしまうのか……。
誤解されてしまいそうなことを書いていますが、本当に何故なのだろうと純粋に不思議なんですよね(^▽^;)
本能だからと言えばそれまでなのですが、生まれて来る子供のことを考えると、養えない、幸せにできないことを知りつつ一時の快楽のために次から次に子供を作るって……。
だから、フェルメールは子沢山で、生前は常に生活に窮しており、そして極めつけは1672年、フランスがオランダに侵攻したことでオランダの経済状況が悪化し、そのことが原因でフェルメールが40歳のときに家と店を失い、1675年に享年43歳で亡くなったそうです。
フェルメールは生前それほど知名度のある画家ではなかったそうで、彼の作品が人気になったのは死後しばらく経ってかららしいですね。
前回書いた『永遠の門 ゴッホの見た未来』のゴッホのときもそうですが、意外と生前は評価されずに、死後評価されている芸術家って多いです。
と、まあ、フェルメールの繊細で儚い印象を受ける絵からは考えられないくらい、人間のドロドロとした関係性が描かれた映画でした(^▽^;)
作品と作者は切り離して考えるべきだと言っても……この映画を観た後だとフェルメールの作品の観え方が変わってしまいますね(-▽-;)
でも、フェルメールのことを嫌いになっても、『真珠の耳飾りの少女』のことは嫌いにならないでくだしゃいm(≧◇≦)m