ストーリー
パラグライダーの事故で首から下が麻痺してしまった富豪の男と、介護役として男に雇われた刑務所を出たばかりの黒人青年の交流を、笑いと涙を交えて描く実話がもとのドラマ。まったく共通点のない2人は衝突しあいながらも、やがて互いを受け入れ、友情を育んでいく。2011年・第24回東京国際映画祭で東京サクラグランプリ(最優秀作品賞)と最優秀男優賞をダブル受賞した。
2011年製作/113分/PG12/フランス
原題:Intouchables
配給:ギャガ
劇場公開日:2012年9月1日
引用元:https://eiga.com/movie/57365/
登場人物・キャスト
- フィリップ
- 演 - フランソワ・クリュゼ、日本語吹替 - 小川真司
- 頸髄損傷の富豪。普段の移動では電動車いすを利用している。ドリスが邸宅内の別室にいる時は、“赤ちゃんモニター”と呼ばれる機器で会話のやり取りをしている。堅物な性格なためこれまでに介護人を何人か雇ってきたが全員1週間ほどで逃げ出している。しばしば夜中に幻痛症と呼ばれる発作に苦しむ。趣味は、クラシック音楽や絵画などの芸術を鑑賞すること。怪我を負う前は、スポーツ競技としてパラグライダーを時々楽しんでいた。
- ドリス
- 演 - オマール・シー、日本語吹替 - 菅原正志
- スラム街出身の黒人青年。冒頭で意図せずフィリップの介護人となる。日常の介助の他フィリップの外出時の車の運転手も務めるが実は無免許。基本的には雑な言動をしていて不真面目な性格だが、根は悪くなく陽気でくだらない冗談を時々言っている。相手が誰であろうといつもタメ口で話し、自分が思った正直な気持ちをぶつけている。ノリの良い洋楽が好きで「踊れない音楽は音楽じゃない」という持論を持つ。
- イヴォンヌ
- 演 - アンヌ・ル・ニ、日本語吹替 - 野村須磨子
- フィリップの助手。60歳前後の女性。当初ドリスを「乱暴な人」と評し、不真面目な彼によく口頭で注意していたが徐々に打ち解け始める。規律に厳しい性格だが実は他人の恋愛話が好き。
- マガリー
- 演 - オドレイ・フルーロ、日本語吹替 - 佐古真弓
- フィリップの秘書、口述筆記などを担当しており、フィリップが言った内容をエレノア宛の手紙を代筆している。才色兼備で色気があり、ドリスから異性として気に入られている。
- マルセル
- 演 - クロティルド・モレ、日本語吹替 - 白川万紗子
- フィリップの使用人。介護士。毎朝7時頃に邸宅に訪れてフィリップの体のケアや運動機能を衰えさせないリハビリのようなことを2時間ほどしている。フィリップの世話をするようになったドリスに日常の介助の仕方などを教える。
- エリザ
- 演 - アルバ・ガイア・クラゲード・ベルージ
- フィリップの娘。16歳。実は養子でフィリップとは血縁関係はない。お嬢様扱いされて裕福な生活を送ってきたため、気が強く小生意気な性格でフィリップ以外の人から指図を受けることを嫌う。ドリスのことを見下している。
- バスティアン
- 演 - トマ・ソリヴェレ
- エリザのボーイフレンド。毛量の多い髪型をしており、ドリスから陰で“モップみたいな頭の男”と呼ばれている。
- アルベール
- 演 - クリスティアン・アメリ
- フィリップ邸の庭師。薄毛のおじさん。仕事は、フィリップの家の庭の手入れやちょっとした農作物を育てている。ドリスによるとイヴォンヌに気があるとのこと。
- アントニー
- 演 - グレゴリー・オースターマン
- フィリップの友人。ドリスが過去に半年間服役していたことを法務省の知り合いから聞き、フィリップに知らせて用心するよう助言する。
- ミナ
- 演 - アブサ・ダイヤトーン・トゥーレ
- ドリスの妹。年は日本で言う高校生ぐらい。自身の学校が終わってから母親が仕事から帰宅するまでの間、8人ぐらいいる幼い弟妹たちの面倒を見ている。ドリスが半年も実家に連絡をしないでぶらぶらしていることに不満を感じている。
- アダマ
- 演 - シリル・マンディ
- ドリスの弟。年は日本で言う中学生ぐらい。年上の不良仲間がおり、詳細は不明だが何か悪いことをやって留置場に入れられるなど素行が悪い。ドリスから心配されているが、反抗期らしく素直になれず反発している。
- エレノア
- 演 - ドロテ・ブリエール・メリット
- フィリップの文通相手。半年間フィリップと手紙のやり取りをしているがお互いに顔を見たことはない。フィリップ宛の手紙はいつも青い封筒に入れており、フィリップからは詩のような言葉で綴られた手紙を受け取っている。
- アリス
- フィリップの妻。故人。フィリップとは大恋愛の末に結婚し妊娠するが流産し、その後不治の病により亡くなっている。生前、25年間毎年ファベルジェの卵をフィリップにプレゼントしており、彼にとって宝物となる。
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/最強のふたり
感想
パラグライダーの事故により顔より下が動かなくなってしまったフィリップと、そんな彼の介護人となったドリスの交流を描く『最強のふたり』。
多くの映画紹介サイトや、動画などで、色々な方がオススメ映画として紹介しているので観てみたら、めちゃくちゃ既視感があるんですよね。
恐らく、昔に観ているのだと思います。
フィリップが新しい介護人を探す面接をしていたとき、ドリスが失業手当をもらう目的で面接室に現れます。
ドリスは面接官の女性を口説いたり、差別的ともとれる無礼な言動をしたり、挙句の果てにはイースターエッグのオブジェを盗み出すのです。
が、フィリップはドリスを何故か気に入り介護人として雇うことにするんです。
どうして、フィリップはこんな無礼な人を気に入ったのか? と思うでしょうが、こういう話ってよくありますよね。
バニラも何故だかはわかりませんが、自分を障害のある人として特別に扱わないのが理由ではないかと思うのです。
ちょっといい方は悪いですが、普通の人々は障害のある人をまるで腫れ物に触るように扱ってしまうと思うんです(´-ω-`)
決して悪気があってやっているわけではなく、それどころか親切心による場合がほとんどでしょうが、その態度に傷つく人もいるのですよ……。
例えるなら、子供が子供扱いされたくないように、障害なんて気にせずに普通に接してほしいんですよね。
ドリスは特別扱いするのではなく普通に接してくれたから、フィリップはドリスを選んだのだと思うのです。
ですが、普通に接してくれるということは裏を返せば、配慮がないということでもあります。
ドリスも悪気はありませんが、ことあるごとに差別的な言動を行っていたり、介護の仕方を知らないので、フィリップの足に熱湯をわざとかけたり、乱暴にフィリップを移動させたり、など現代の日本では考えられない介護をしているんですね(^▽^;)
人によっては不快に感じるかも知れません。
中でも、ドリスとフィリップが絵画を見に行った時、現代抽象画のような絵をフィリップが数千万ドルで買うエピソードがあるのですが、そのときドリスがチョコレートか何かを食べていて、フィリップがそれを食べさせてくれと言うのですが、ドリスは意地悪して食べさせずに、かなり酷いことをいうのです。
そこだけはバニラも少し不快になりました(^▽^;)
『親しき中にも礼儀あり』だとは思いますが、そのようなドリスをフィリップが気に入った理由もわかる気がするんですよ。
もしバニラがフィリップのような立場になったら、余りにうやうやしく接せられるよりも、ドリスのような人に友人のように接して欲しいと思いますからね。
フィリップの障害が原因でみんなフィリップに無茶な要求をしませんが、ドリスだけは無茶なこと、馬鹿なことを一緒にしてくれるのです。
一緒に馬鹿をやってくれる友人なんて、そうそういるものではありませんよね(≧▽≦)
その関係が素敵だなって思うんですよ。
正にタイトル通り『最強のふたり』だと思う映画です。