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アニメ ファンタジー『ベルセルク 黄金時代篇 MEMORIAL EDITION』「常しえ瞬く光を追って――三浦健太郎先生へ感謝を込めて」

引用元:スターチャンネル

剣風伝奇ベルセルク』と『ベルセルク 黄金時代篇 三部作』とすでに度々映像化、リメイクされていますが、本作は劇場版ベルセルク三部作をアニメ版にリメイクした作品になります。バニラは以前『剣風伝奇ベルセルク』のアニメを観たので、そちらとの差異などを比べながら本作を観ていました。

 

 剣風伝奇の方と何が違うかを一番に挙げるとしたら、作画でしょうね。剣風伝奇が放送されていた1998年当時のアニメ業界の人々が目指していた作画の到達点が本作なんだと思いました。美麗で滑らかな動き、手描きでは表現できなかった映像を現代技術を駆使することによって描いています。

 

 特に戦争描写は1998年のセル画時代だと描き込みが大変で、キャラクターのアップを多用していましたが、本作は俯瞰で戦場を真上から見渡す場面も多く、一人一人人物が動いていて、それだけで圧巻でした(≧▽≦)

 

 ですが、映像が綺麗になった反面、魂を表現したような作画の荒削り感と言いますか癖がなくなって、画面が整理されて見やすくなっています。これは良し悪しでしょうね(^▽^;) 荒削り感がなくなったことで、1998年代にあった迫力がなくなってしまった感は否めません。

 

 けれど改悪なのではなく、向こうは向こう、こっちはこっちの良さがあります。人間は先に観た方に美化バイアスがかかりますから、どちらを先に観るかで好みは分かれると思います。

 

 1998年のアニメは全25話ありましたが、本作は全13話にまとめられていて、スッキリしている印象でしたね。そのため削られたシーンも多く『剣風伝奇ベルセルク』を先に観ていたバニラとしては、テンポが速いことで鷹の団との関係性の深堀が乏しくちょっと物足りない印象も強いです。

 

 築き上げてきた関係性があってからのあの、すべてをぶち壊す蝕ですからね(^▽^;) あの衝撃はやはり『剣風伝奇ベルセルク』の方が強かったです。その他にも改変されたり、付けたされたりしたシーンも多々あり、後の重要人物になる髑髏の騎士と呼ばれるキャラクターが早い段階から登場し、蝕のときガッツを救い出すシーンまで描かれていました。

 

 1998年版の方ではどうやってガッツが蝕を生き延びることができたのかが描かれないまま終わっていたんですよね。それが謎を呼んで伏線としての面白さを感じさせられましたが、スッキリはしなかったので本作を始めて観る人にとってはスッキリして良かったのではないでしょうか。この辺りは好みが分れるでしょうけど(*´ω`)

 

 あと、OPの歌も平沢進さんの楽曲を使用していたのも好印象でした。ベルセルクのあの世界観と、平沢進さんの終末的・魔王的、壮大で重厚感のある楽曲の相性が抜群過ぎますね( ̄▽ ̄) 本当に平沢進さんの歌はすごいと思います。

 

 と旧新の比較をしてきて常々思いますが、産業革命以降、技術の進歩ってとんでもなく速いですよね。産業革命以前の中世とかは、様々な高度な技術があったにしろキリスト教の影響もあり進歩がゆっくりでしたが、産業革命で機関車が発明され、電気が実用化し、電話で遠くの人とでも会話できるようになり、飛行機が空を飛び、インターネットで今こうして世界中と繋がれるんですからね(´▽`*)

 

 いったい誰が想像できたでしょう。バニラは現代に生きていても、電話がどうしてつながるのか、テレビの画面にどうして映像が映るのか、飛行機が空を飛ぶのか、インターネットで世界中と繋がれるのか知らないまま文明の利器を享受させてもらっています。

 

 アニメも昔の白黒の時代の映像を経て、セル画を経て、現代に繋がっています。当時の絵と比べてみてください、進歩がヤバすぎます。いったいアニメはどこまですごくなるのでしょう(^▽^;) 

 

 凡人のバニラからすればすでにアニメの映像技術は頂点に達しているとしか思えませんが、まだまだすごい技術が登場して今のアニメが古臭く感じる時代が来るのでしょうね。悲しいような……嬉しいような……気持ちになりました( ̄▽ ̄) 

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