
概要
本作は、2015年度の本屋大賞と日本医療小説大賞をダブル受賞し、シリーズ累計250万部を突破した上橋菜穂子のベストセラー小説『鹿の王』を劇場アニメ化した作品[5]。物語は、強大な帝国が支配する世界を舞台に、世界を侵食する謎の病から生き延び、過酷な運命に立ち向かう血の繋がらない父と娘の旅を描いた医療ファンタジーである[6][7]。
監督は、スタジオジブリの『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』、そして新海誠の『君の名は。』という邦画の歴代興行収入ランキング上位5作品のうち3作品でキャラクターデザインや作画監督を務めた国内トップアニメーターの一人である安藤雅司と、同じくスタジオジブリの『千と千尋の神隠し』において宮崎駿監督の助手を務め、『伏 鉄砲娘の捕物帳』を監督した宮地昌幸が共同で担当[8][9][10]。脚本は、これも元スタジオジブリの岸本卓が[11]、そして制作は『攻殻機動隊』シリーズなどで知られるProduction I.Gが担当した[12]。安藤は監督以外にキャラクターデザインと作画監督も担当している[10]。また、共同監督という形ではあるが、数多くの作品にアニメーターとして関わってきた安藤にとっては初の監督作品となる[13]。
2021年6月開催のフランスのアヌシー国際アニメーション映画祭2021の長編部門コンペティションへ選出された[8]。
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/鹿の王_ユナと約束の旅
登場人物・キャスト
- ヴァン
- 声 - 堤真一[14]
- 生き残った「独角」最後の戦士。
- ユナ
- 声 - 木村日翠[15]
- 身寄りのない少女。
- ホッサル
- 声 - 竹内涼真[14]
- 病の謎を追う天才医師。
- サエ
- 声 - 杏[14]
- アカファ王国の刺客。抗体を持つ者を追う狩人。
- ヨタル
- 声 - 阿部敦[15]
- ツオル帝国皇帝の次男。ホッサルに病の調査を指示した。
- トゥーリム
- 声 - 安原義人[15]
- アカファ王の懐刀。ツオルへの反乱を計画。サエにヴァンの暗殺を指示した。
- マコウカン
- 声 - 櫻井トオル[15]
- ホッサルの従者。
- オーファン
- 声 - 藤真秀[15]
- 火馬の郷を守りたい戦士。ツオルへの反乱を計画。
- ケノイ
- 声 - 西村知道[15]
- 山犬を操ることができる犬の王。ヴァンを犬の王の後継者として迎えたいと考えている。
- アカファ王
- 声 - 玄田哲章[15]
- ツオルへの反乱を企む。
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/鹿の王_ユナと約束の旅
ストーリー
かつて最強の戦士団と呼ばれた「独角」の頭だったヴァンは、強大なツオル帝国に敗れ、岩塩鉱で奴隷として囚われていた。ある日、奇妙な山犬の群れが岩塩鉱を襲い、謎の病が発生した。全滅する人々の中、山犬に噛まれながら命を取り留めるヴァンと、幼い少女ユナ。
山犬の群れは体内に黒狼熱(ミッツァル)のウイルスを持っていた。その秘密を知り、岩塩鉱を襲わせたのは、ツオル帝国の属国であるアカファの王だった。ツオルを憎むアカファ王は、黒狼熱(ミッツァル)による帝国の弱体化と、アカファ国の復権を狙っていたのだ。 ツオル帝国の医術師ホッサルは、岩塩鉱から逃亡したヴァンの体内に、黒狼熱(ミッツァル)に対する抗体があると推測した。ヴァンの生き血から薬を作る為に、追跡を開始するホッサル。
黒狼熱(ミッツァル)を持つ山犬の群れは、「犬の王」こと能力者のケノイに操られていた。年老いたケノイは、ヴァンに「犬の王」を継がせる為に、山犬を使ってユナを拉致した。ユナを追って火馬の郷に向かうヴァン。共に隠れ住むうちに、ヴァンはユナを実の娘のように思っていたのだ。
火馬の郷には、かつてツオル帝国に敗れた戦士オーファンら、アカファの残党も潜んでいた。山犬の群れと共にツオル皇帝への反乱を企てるオーファン。医術師ホッサルも火馬の郷に入り、ヴァンの血から血清を作ることに成功した。
「犬の王」を継ぐことを拒否するヴァン。しかし、王を継ぐ能力はユナにも宿っていた。無意識の状態で山犬の群れを率い.ツオル皇帝に迫るユナ。直前でユナを止めるヴァン。ユナの催眠を解いたヴァンは、ひとり山犬の群れを率いて姿を消した。ユナを救い、人里で平和に暮らさせる為に、ヴァンはあえて「犬の王」になる道を選んだのだ。
医術師ホッサルは、アカファの民が黒狼熱(ミッツァル)から守られて来た理由を解明した。アカファ王は反逆を諦め、里には平和が戻った。やがて成長したユナは山中で、山犬の群れを率いる「鹿の王」を目にするのだった。
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/鹿の王_ユナと約束の旅
感想
スタジオジブリで『もののけ姫』や『千と千尋の神隠し』の制作に携わった安藤雅司(あんどう まさし)さんと、同じくスタジオジブリで宮崎駿さんの助手を務めた宮地昌幸さんタッグで監督を務め、神作画で定評のあるProduction I.Gが制作したのが、日本のファンタジー小説家、上橋菜穂子(うえはし なほこ)さんの『鹿の王』です!
謎の疫病、黒狼熱(ミッツァル)が都で猛威を振るう世界。
戦に敗れ、奴隷となった主人公ヴァンは岩塩鉱で黒狼に噛まれ、黒狼熱の抗体を持つこととなった。
そんなヴァンは、岩塩鉱で身寄りのない少女ユナと巡り合い、家族として共に生きることを決める。
だが、そんな二人をアカファ国とツオル帝国が追う……。
本作は黒狼熱(ミッツァル)という黒死病のようなウイルスを扱った医療ファンタジーということで、日本本屋大賞と日本医療小説大賞をダブル受賞した作品になります( ̄▽ ̄)
丁度巷ではコロナで賑わっている時期ということで、謎のウイルスを扱った本作はテーマ的にドンピシャですよね。
そんな、謎の疫病に本作のもう一人の主人公であるホッサル

という医術師が治療方法に迫る、医療ミステリーでもあります。
上橋さんらしい、中央アジアのような世界観がとてもいいですね( ̄▽ ̄)
西洋ファンタジーは日本に数あれど、アジア圏なのにアジアンファンタジーって少ないですよね。
バニラはアジアンファンタジーが好きなので、以前から上橋さんの『守り人シリーズ』『獣の奏者』『鹿の王』は読んでいたんですよ。
上橋さんは文化人類学者でもあるので、文化的考察の緻密な描写が良いのです。
ですが、原作小説は単行本で上下巻、文庫で四巻からなる長編だから緻密に描写することができましたが、本作は2時間に満たない映画にまとめるには難しく、総集編のようになってしまった感は否めません……。
何度も言いますが、上橋菜穂子さんの原作の良さは、文化・風習の緻密な設定と描写で、本作ではそれがまったく活かされていないんですよね(^▽^;)
映画は世界観の掘り下げるだけの尺が圧倒的に足りません(>_<)
ただでさえ、本作『鹿の王』は上橋作品の中でも難しいのに、ここまで情報を省かれてしまってはわかりようがないと思いました……。
それに、上橋さんの作品は映像向きではないとバニラは思うのです(^▽^;)
小説には映像化向きの作品と、映像化に向かない作品があると思うのです。
映像化向きの作品はいわゆるエンターテイメントの大衆小説で、物語の起承転結でちゃんと盛り上がりどころを作っている作品だと思いますが。
それに比べ、上橋さんの作品は、粛々と物語が進み映像として観るには盛り上がりに欠けるところが無きにしも非ずなんですよね……。
『守り人シリーズ』は女用心棒のバルサの戦闘描写や、タンダとの恋愛要素、チャグムの成長と政治的話などもあり、『獣の奏者』は『ファンタスティックビースト』のような盛り上がりどころも多いので映像化も可能でしょうが、本作は、戦闘描写もほぼなく、政治的側面も描き切れておらず、中途半端な印象……。
作画はProduction I.Gということで、神作画ではあるんですが、どうしても『もののけ姫』と対比してしまう構成になっていて、ジブリの凄さが実感できてしまうのです(^▽^;)
もちろん『鹿の王』を批評しているわけではなく、原作小説は世界観や文化人類学的な側面の作り込みがすごく、面白いですからね(^▽^;)
アニメーション映画も、当然面白いですが、前後編で分けられていれば、もっと世界観も掘り下げられて、上橋ワールドを構築する文化・風習が描けたと思うと、惜しいと思いました。
深く物語の世界に浸りたい人は、小説を読むことを強く勧めます。