以前『少ない巻数で完結するオススメ漫画』と調べたときに、あるサイトで本作を挙げていたので「読みたい」と思っていた矢先のアニメ化報告に運命のようなものを感じたんですよ。
作者の水上悟志(みずかみ さとし)さんもアニメ化を常々望んでいたらしく、作品完結後12年の月日を経て待望のアニメ化です。ですが喜びも束の間、アニメ化に喜んでいたファンからは、出来上がったアニメを観て作画崩壊や動きの乏しさに結構厳しい声が上がっていたらしいですね(^▽^;)
確かに、予算の都合上なのか近年の美麗で動きのある作画と比べてしまうと、落差が大きいのは否めないと思います(;^ω^) 背景のパースがおかしかったり、キャラクターのデッサンが狂っていたり、描き損じがあったりですね……。
YouTubeにアップされている『作画崩壊アニメランキング』にもランクインしていました。でも、逆に貴重ですよね( ̄▽ ̄) 作画が酷いんじゃなくて、近年のアニメのレベルが高くなりすぎているんですよ、たぶん。
セル画時代のアニメなんて、担当の描き手が変わったら作画崩壊なんてざらに起きていたらしいですからね。でも、近年は少ない予算でも高レベルの作画を要求されるのは酷な話だと思うんですよ……(-_-;)
予算の厳しいアニメ会社は生き残ることができず淘汰され、新しい会社ができないジレンマに陥っているように思います。どうあろうと、バニラはよく頑張ったと評価してあげたい(T_T)
ストーリーは主人公の朝比奈さみだれ(あさひな さみだれ)という病弱だった少女が、アニマという未来人と契約したことで惑星をも砕くことのできるパワーを手に入れ、12人の獣の騎士たちと共に、ビスケット・ハンマーで地球を破壊しようとするアニムスとの戦いに巻き込まれて行く、というものです。
前半は12人の獣の騎士たちを集める『里見八犬伝』のような構成で進行し、後半からはアニムスが送り込む泥人形とアニムスとの最終決戦に向けて展開されます。地球の存亡をかけた規模の物語が展開されるのですが、登場人物たちの作画と危機感の乏しさにどうしても最後まで違和感があった印象です(^▽^;)
登場人物たちの台詞の厨二感に観ていると赤面してしまうかもしれません。厨二的な台詞って使うの難しいですよね( ̄▽ ̄) 世界観の雰囲気とキャラクターのヴィジュアルが合っていないと滑ってしまうのだとつくづく感じました。
まるでご当地ヒーローのような、中学校の文化祭で披露される演劇のような感じとでもいいましょうか……。と、批評のようになってしまっていますが、面白くないわけではなく、これはこれで味があっていいというか、ツッコミながら観るのが面白いというか、逆に『惑星さみだれ』感が引き立っていて唯一無二の作品になっているんですよ(≧▽≦)
この日常だけど非日常な日常というか、伝われ~( ;´Д`) 今までにない不思議な雰囲気なんです。最後はハッピーエンドで綺麗にまとまっているので、「観た~」と満足感のある作品でした――。