ゆる文

ゆる~くアニメだとか、映画の感想文

アニメ ミステリー『ODD TAXI』「ケイシャーダ アルマーダ コン マルテーロ!」

引用元:P.I.C.S.

 想像の何十倍も面白い作品でした!(≧▽≦) 最初『ズートピア』や『BEASTARS』のような作品をイメージしていましたが、それらの作品のような動物的要素はそれほど感じられない作りになっています。

 

ズートピア』や『BEASTARS』は動物的な悩みや問題を扱っているじゃないですか。肉食獣と草食獣の弱肉強食の関係とか、各種の動物特有の悩みなどですね。だけどこの作品は登場キャラクターの動物化を違った切り口で使っているんですね。

 

 コペルニクス的転回でした。すべての謎が明かされた時、天と地がひっくり返る構成になっているんです(≧▽≦) まさかまさかです( *´艸`) いや~動物が擬人化している世界なのに、普通の動物がいたり、違う種同士の結婚が成立していたりなど気になる点はいくつかありましたが、まさかそういうことだったとは~。

 

 物語の構成に無駄がなさ過ぎて、ほれぼれするほど完璧な物語過ぎます(●´ω`●) バニラは最初あえて動物化させることで、ストーリーの重さを軽減する手法だと思っていたのです。

 

 どういうことかというと絵柄ってとても大切で、重い内容でも絵柄を工夫することで視聴者に観させることができるのです( ̄▽ ̄) その工夫の代表的な手法は美少女などの萌え絵やロリ絵ですよね。

 

 以前紹介した『メイドインアビス』も重くグロテスクな内容ですが、主要登場人物がロリ絵で描かれているので、作品と視聴者に一定の距離が保たれて見やすくなるのですよ。

 

 辛い作品って現実問題と近ければ近いほど見るに堪えなくなるとバニラは思います。例え話しですが、遠くの国の戦争や社会問題、世界問題よりも、些細な問題でも自分に近い問題の方が実際のところは重要ですよね(。´・ω・)?

 

 その心理と同じで、類似性・獲得性・近接性が低い遠くの国の問題より、いじめや自殺、殺人、貧困、依存、誹謗中傷などの問題を見る方がバニラは心理的には辛いです(-_-;) 

 

 だからといって遠くの国の問題なんてどうでもいいと言っている訳ではないことを理解してくださいね(^▽^;) 絵柄を美少女化したり、あえて動物にしたりすることで心理学でいうところの類似性・獲得性・近接性を下げられるので、視聴者に一歩下がった視聴を可能にしているわけですよ。

 

 この作品は貧困や奨学金の問題、半グレ、ヤクザ、依存、ネット、美人局など現代日本が抱えている社会問題を多く扱っている社会派ドラマになっているので、これをリアル絵で見たら重すぎて観るのが辛かったと思います……(-_-;)

 

 が、絵柄が動物化されているので観やすかったという話しなんですね( *´艸`) だけど、動物化させたのはそれだけが狙いではなく、ちゃんと意味があったとは想像の斜め上を突き抜けて、視聴者にコペルニクス的転回を与える構成になっていたのです(。-`ω-) 

 

 バニラは群像劇が好きなのですが、この作品も群像劇になっているんですよ。群像劇の何が面白いって、まったく違う事件を扱っていると思ったら、実は根元で繋がっていて、登場人物たちが次第に繋がって行くところにあるんですよね(*´▽`*)

 

 あのとき現れた登場人物が、あの人物と繋がっていたのか! とか、何とも思わなかった描写やちょっとした会話などに、実は重要な伏線が隠されていたりだとかですね( *´艸`)

 

 この作品も、様々な事情を持つ登場人物たちが、入り乱れて物語が繋がって行く構成は見ていると点と点が繋がり線になるようなパズルのピースがカチッとはまるような爽快感があって、やはりたまりません(≧▽≦) 

 

 それにキャラの掛け合いやギャグが秀逸で、一周廻って文学性があります。ミステリー群像劇好きには一度見て欲しい作品です(*´▽`*)

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