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アニメ アクション\ドラマ『リコリス・リコイル』「事件は事故になるし、悲劇は美談になる」

引用元:アニメ「リコリス・リコイル」公式サイト

 制作者側も予想外の大ヒット――。数々の記録を更新したオリジナルアニメ『リコリス・リコイル』ですよ(´▽`*) ほんと、何がヒットするかわかりませんね。確かに作画、声優さんの演技、演出どれをとっても劇場アニメ張りのクオリティになっているので必然だったと言えなくもありません。

 

 キャラクターはヌメヌメ動くし、衣装や小物なんかにも気を遣っているのが感じ取れます。背景もCGや写真を合成しているのか細かくて、現実世界よりキラキラですよ(≧▽≦)

 

「よくこのクオリティを維持できたな( ̄▽ ̄)」と、さすが数々のヒット作を生み出すA-1 Picturesだと思わされます。ですが、アニメ業界は結構ブラックなので制作陣の方々の体調面が心配になってしまいますね(;^ω^) 

 

 まあ、近年はアニメ業界の労働環境も見直されているみたいですから、過度な過労はしていないと信じたいですが……(-_-;) そんな血反吐を吐く思いで作られたアニメがどんな話か端的に言うと、世界一平和な国と呼ばれる日本で、極秘裏に国の治安を守る秘密組織Direct Attck(通称DA)に所属する少女たち通称リコリスが、陰でテロリスト戦う物語です(≧▽≦) 

 

 はい、ここで「またそんな話か」と突っ込まれた方! そんなこと言ったって、しょうがないじゃないか(≧◇≦) 確かに少女たちに国の命運をかけて汚れ仕事押し付けて、そんな国大丈夫か? と思いますよ。

 

 大人たちは何やってるんだって思いますよ。お国のためだなんだ美化してるだけで、やっていることは少年・少女兵を洗脳して戦わせているテロリストたちと同じですからね。

 

 どれだけ少女たちを明るく幸せそうに見せても、普通に生きるという幸せを奪い、人殺しをさせていることに変わりはないでしょう……。ですが、これはアニメです。フィクションです。物語です。大目に見ましょうよ( ̄▽ ̄) 

 

「毒を以て毒を制す」ってやつですよ……。何かを護り、何かを成し遂げるには綺麗ごとが通用しないというのを受け入れるべきなのです(´・ω・`) そんなDAという組織は身寄りのない孤児の少女たちを育成して、殺しの技術を教え込んでいるんです。

 

 この設定を始めみたとき『GUNSLINGER GIRL』という漫画に似ているなと思ったら、製作者側のインタビューでガンスリに触れられているようですね。シリアスにしたら『ガンスリンガー・ガール』には絶対に敵わないので『リコリス・リコイル』は明るくしたんですって。

 

 実はバニラ『ガンスリンガー・ガール』の大ファンで漫画全巻読んでいるんです(`・ω・´) ガンスリも事故で体が不自由になったり、親に棄てられたり、耐えられないほどの精神的ショックを受けた少女たちを引き取って、義体化と呼ばれる体を機械に換える改造手術と、条件付けという洗脳を施し、テロリストたちと戦わせる物語なのですが、ドラマがよくできている隠れた名作なんですよ。

 

 少女たちを改造してテロリストと戦わせるという話だけ聞いたら敬遠してしまう人もいると思いますが、内容はバリバリの政治劇でサスペンス・ヒューマンドラマですからね。

 

 リコリスもシリアスにしてしまったら『ガンスリンガー・ガール』に勝てないといった製作者の気持ちわかります( ̄▽ ̄) だから本作はガンスリのキャラとは対照にほぼみんな明るいです。

 

 特に主人公の錦木千束(にしきぎ ちさと)ちゃんがとにかく明るい。明るいと言っても天真爛漫のような明るさではなく、カラ元気っぽいというか、深い闇を経験したことがある人特有の明るさなんですよ(´・ω・`)

 

 例えば太宰治とか『人間失格』のような人間の弱さや儚さの結晶のような作品を描くのに、カラ元気というか明るいコメディもそれなりに書いているんですよ。千束ちゃんも種類は違えど太宰的な明るさが感じられます。

 

 もうこの作品は千束ちゃんを演じる安斉知佳さんの演技力にすべてが掛かっているといっても過言ではありませんよ( ̄▽ ̄) とにかく演技が自然体というかなんというか、今までに聞いたことがない演技をされるんです。

 

 声優さんはすごいなと毎度思わされますが、千束ちゃんのセリフを聞いたら本当に生きているように活き活きとしているんですね(≧▽≦) そんな千束ちゃんは過去に先天性心疾患をわずらっていて、余命は長くなったそうなんです。

 

 が、そんな千束ちゃんの前に、謎のアラン機関という組織から人工の心臓を提供されるのです。なんとそのアラン機関は千束ちゃんの殺しの才能を見抜き、最強の殺し屋に育て上げようとしたらしいんですねΣ(゚Д゚)

 

「殺し屋の才能なんてどうやって見抜くんや(。´・ω・)?」と思いますが、アラン機関のことですから天才的な観察眼の持ち主が大勢いるのでしょう( ̄▽ ̄) そんな経緯で千束ちゃんはリコリス第一期生として、陰ながらお国のために犯罪を未然に防いでいました。

 

 ですがある日を境に自分を救ってくれた吉松シンジ、通称ヨシさんに憧れて殺さずの誓いを立てるようになるのですね( ̄▽ ̄) このヨシさんも色気のあるいい男なんですね(´▽`*) 組織の命令に従わなくなった千束ちゃんはDAと折り合いが悪くなり抜けると、喫茶リコリコというところで独自に国の平和を守ることになります。

 

 そこまでが前日譚で、独断行動をとったことでDA本部を追放された井ノ上たきな(いのうえ たきな)がリコリコにやって来て、千束ちゃんとタッグを組むことになるというところで1話に繋がるんですね( ̄▽ ̄)

 

 全13話ということもあり、アラン機関とか、DAとか、最後らへんにちょっと現れたリリベルという少年のみで構成された部隊など掘り下げられなかった設定も多くありますが、これほど人気になった作品ですし、2期をにおわせるようなラストだったので、第2期があるんじゃないかと思います('◇')ゞ

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