ストーリー・解説
アメリカ政府が極秘開発した巨大トマトが突然変異で大暴走、軍は対トマト兵器の人間ロボットを投入するも敗れ、トマト対人類の壮絶な市街戦へと突入する。
引用元:https://filmarks.com/movies/44388
巨大殺人トマトが巻き起こす恐怖を描き、カルト的人気を集めたSFホラーコメディ。全米に謎の巨大トマトが次々と現われ、人間たちを襲いはじめた。米軍は対トマト用に開発したアンドロイドの試運転を行うが、あえなく失敗。さらに対トマト要員のスペシャリストたちを集めて戦わせたものの全く歯が立たず、市街地で米軍対トマトの全面戦争が勃発してしまう。出演は「メイフィールドの怪人たち」のデビッド・ミラー、「パルムの僧院」のジョージ・ウィルソン。
1978年製作/83分/G/アメリカ
原題または英題:Attack of the Killer Tomatoes!
引用元:https://eiga.com/movie/42035/
登場人物・キャスト
- 常にうなり声や、つぶやきのような鳴き声を発する。
- 人を襲い、殺害することが明示されるものの、被害者が叫んだあとに死体となっているシーン展開しかないため、その殺害方法は不明である。
- バスケットボール大のトマトは転がって移動する。巨大トマトはそのまま滑るように移動する(下部にショッピングカートのような小さな車輪がはっきり見えている)。
- メイスン・ディクスン:デイヴィッド・ミラー
- FIAの捜査官。政府の責任逃れのため、そうと知らず「対トマト特殊捜査チーム」のリーダーに抜擢される。名はメイソン=ディクソン線のもじり。
- ジム・リチャードソン:ジョージ・ウィルソン
- ホワイトハウス報道官。家庭菜園が趣味のためトマトに詳しいという理由で、トマト対策の全権を担うことになる。やがてトマトと組んでの国家転覆の野望を抱く。
- ロワス・フェアチャイルド:シャロン・テイラー
- 新聞記者。ディクスンを追いかけ回すうち、恋心を抱く。フィンレターにコールガールと勘違いされる。
- ウィルバー・フィンレター大尉:スティーヴン・ピース(「ロック・ピース」名義)
- 「対トマト特殊捜査チーム」の一員。常に軍装で、どこでもパラシュートを引きずって歩く。
- 大統領:アーニー・マイヤーズ
- 編集長:ロン・シャピロ
- ポーク上院議員:エリック・クリスマス
- テッド・スワン:アル・スクラー
- ミルズ少佐:ジェリー・アンダーソン
- 常に「大尉」と間違って呼ばれる。サンディエゴでのトマトとの戦闘で戦死。
- 老人:ドン・バーチ
- 海軍大佐:ジョン・クオールズ
- 歌う兵士:トム・コールマン
- ロバーツ:アラン・スカーフ
- 新聞社の編集部員。
- FIA幹部:アート・クーズティック
- サム・スミス:ゲイリー・スミス
- マッキンリー上院議員:ジャック・ノーレン
- モリソン博士:バイロン・ティーガーデン
- ロボット研究者。ノキタファ博士とともに対トマト兵器としてサイボーグ「ブルース」を開発する。
- ノキタファ博士:ポール・オオヤ
- 軍曹:グレッグ・バーガー
- バスケットボール大のトマトの捕獲に初めて成功する。
- 科学者:ダグ・ヴァーノン
- 捕獲された巨大トマトがトマトでなく、プチトマトであることを報告する。
- 門衛:ジョン・デ・ベロ
- ブルース:デイヴィッド・ホール
- トマトとの戦いのため、モリソン、ノキタファ両博士の改造を受けたサイボーグ。予算が足りず片足だけの改造にとどまったため、走り出せばその場を回転し、ジャンプすれば斜め横に飛んでいくことしかできなかった。
- ボビー・ドレイク:チャド・デモン
- 小学校の学校新聞の記者。なぜかホワイトハウス報道官会見に同席し、どのメディアもできなかったトマト問題の質問に切り込む。
- グレタ・アッテンバウム:ベニータ・バートン
- 「対トマト特殊捜査チーム」の一員。オリンピックの水泳競技メダリストとされるが、大変な肥満体型である。張り込んでいた森でプロテインを食べているところを巨大トマトに襲われ絶命。
- グレッグ・コルバーン:スティーブ・ケイツ
- スタジアムの群衆:サンディエゴ郡のすべての奇人ども(Every Screwball in San Diego County)
- クレジットなし
- 農務省の幹部:ジャック・ライリー
- リチャードソンとともに試験農場へ急行し、事態の隠蔽を決意する。現地の役人とともに大量のトマトに襲われ絶命。
- ボートの少年:ダナ・アシュブルック
- サンディエゴ・チキン:本人
- 農務省の幹部:ジャック・ライリー
上記のほか、オープニングタイトルバックで以下のようなギャグ・クレジットが加えられている。
- ロバート・マッツェナウアー(キーグリップ兼トマト製作チーフ)が「ALSO STARRING(助演)」、ディーン・グレルが「INTRODUCING(新人):1922年度ミス・ジャガイモ飢饉」として他の俳優より大きくクレジットされている。
- 「ロイヤル・シェイクスピアリアン・トマトズ特別出演 提携(by Arrangement with):女王」
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/アタック・オブ・ザ・キラー・トマト
感想
カルト的人気のある映画という噂は知っていたので、前々から観てみたいと思っていましたが今回やっと観ました。
物語冒頭、「1963年、アルフレッド・ヒッチコック監督の映画『鳥(the Bird)』が公開されたとき、鳥の大群が人々を襲うという内容を、人々はあざ笑った。しかし1975年の秋、ケンタッキー州ホプキンスヴィルで700万羽の黒い鳥が実際に市民を襲ったとき、もはや人々は笑わなかった……」
という内容の字幕が流れ、そしてある日、巨大化したトマトが人間を襲い始めるのだった……。
つまり、冒頭のナレーションが言いたいことは、ヒッチコック監督の『鳥』が公開された当時は、みんなその内容をあざ笑ったが、実際に鳥が人間を襲う事件が起きたことで、あざ笑わなくなったように、『アタック・オブ・ザ・キラー・トマト』も近い将来あざ笑うことはできなくなるだろう、ということでしょうか? はい(・▽・)
・・・・・・ん(´・ω・`)?
いや、意味がわかりませんよね(^▽^;)
安心してください、バニラも意味わかりません。
ですが、そういうことなんですよ。
トマトが人を襲って殺すのです。
実は、トマトと人間の死闘は農務省の試験農場でひそかに繰り広げられていたようなんですね。
そして、トマトには銃弾も薬物も効かず、軍はトマトを試験農場から追い出してしまいました(^▽^;)
つまり、人を襲うトマトは軍の研究で誕生したと思われます。
そして大統領は、一連のトマト殺人の原因が政府にあることを隠ぺいするために、家庭菜園でトマトを育てるのが趣味のホワイトハウス報道官・リチャードソンに、真相をかく乱させるための「対トマト特殊捜査チーム」の結成を指示。
すべての責任を押し付ける格好の人物として、FIA(FBIとCIAを合わせた架空の組織)のヒラ捜査官・ディクスンに白羽の矢を立てたのでした。
そして、ディクスンや大統領、集められた特殊捜査チームの面々の群像劇が繰り広げられるのです。
このあらすじだけ読むと、意外とちゃんとした映画のように思えるでしょう(^▽^;)
ですが、実際に映画として観てみると、まったくストーリーがわらないし、唐突感が凄い感じられる展開の連続なんですよね。
登場人物のクセが強いし、なんで? どうして? そうなった? という展開の連続です。
中でも、物語の序盤で前後の脈絡がないままヘリコプターが墜落する場面があるのですが、実は撮影中に本当に発生した墜落事故らしいじゃありませんか!
Wikipediaの情報によると、死者はいないようで安心しましたが、確かによくよく考えてみると、CGのない時代にB級映画予算で、相場によっては一億以上するらしいヘリコプターを撮影のために墜落させたりしませんよね(^▽^;)
あのヘリコプターの墜落事故映像を観るだけでも、この映画は観る価値あると思いました。
そして、さらにカオスなのがスポンサー名が本編中にクレジットとして流れたり、突如ミュージカルが挟まれたり、徹底的にふざけています( *´艸`)
確かに、ファンから親愛を込めたニュアンスで「B級映画をも下回るZ級映画」や「不屈の駄作」と評されているいる理由がわかりました( *´艸`)
確かに駄作です。
駄作ですが、挑戦している感じがして好感が持てるんですよ。
例えば、お金をかけた大作映画って挑戦的試みができないと思うのです。
もし映画の興行に失敗したら、莫大な借金を背負ってしまうわけですからね。
ですがB級映画は制作予算を抑えられるため、様々な挑戦ができるんですよ。
本作はB級映画ということで、様々な挑戦的なことを試しているんですね。
ヘリコプターの墜落やクレジットの表記もですし、なんと言ってもトマトですよね。
なぜ、トマトが人を襲うという奇抜な設定を映画にしようとした、という(´艸`*)
もっと他の野菜でもよかったし、いや、野菜より動物の方がパニック映画的な面白さがあるだろうに、何故かトマトなんですよね(^▽^;)
今でも斬新だし、まず、こんな設定を映画にしようと思う人いないでしょう。
くだらないことを真剣にやることが大切なのです。
ちょっと話は違うと思いますが、『バクマン。』という漫画の作中作に「パンチラファイト」という漫画があるのです。
その「パンチラファイト」という漫画は、ミニスカートをはいて格闘技をして、パンチラをしたら負けという設定だったと思います。
くだらないでしょ( *´艸`)
ですが、面白そうですよね。
そんなくだらない設定を膨らませることに新たな可能性があると思うのです。
本作『アタック・オブ・ザ・キラー・トマト』は物語の可能性を広げてくれる、B級映画の金字塔的な作品ではないでしょうか( ̄▽ ̄)ゝ