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映画 アドベンチャー 『ユリシーズ(1954)』「武勇伝♪武勇伝♪ぶゆーでんでんででんでん♪」

引用元:Amazon

 ギリシャ神話で一二を争う人気エピソード『ユリシーズ』の1954年版映画です(≧▽≦) ユリシーズとは、ギリシャ神話の中のトロイア戦争で活躍した知将オデュッセイアトロイア戦争に勝利して、故郷に帰宅するまでの10年間が描かれます。故郷に妻と息子を置いて、10年にも及んだトロイア戦争に参戦しているので、家に帰るまでが遠足だとしたら、20年も家を留守にしていることになるんですね(≧▽≦) 

 

 戦争が終わったにも関わらず、一向に家に帰って来ないので、故郷で待つ妻のペーネロペーペネロペ)の元には、色々な男たちからの求婚に迫られているわけなのですよ。けれど、ペネロペは夫を信じ、20年間も待ち続けるのです。普通なら、トロイア戦争がメインの話しになると思いますが、世界中でトロイア戦争の物語より、この『オデュッセイア』の冒険活劇の方が人気があるのですからね。

 

 トロイア戦争を終えてからの方が、大変ってどういうこっちゃ(´・ω・`) まず、トロイア戦争を終えたユリシーズは、船に乗って故郷に帰る道中、食料を調達しようと、ある島に寄ることにしたのですが、そこからがユリシーズの苦難の始まりでした。その島には、一つ目の巨人キュクロプス族のポリュペーモスという人食い巨人がいて、ユリシーズは食べられそうになりますが、ヤマタノオロチ戦法で、お酒をいっぱい飲ませて、酔い潰れさせ、眠ってしまったところで先端を鋭くした木の柱で目を潰し、機転を利かせて島からの脱出に成功するのですが、調子に乗ったユリシーズは自分の名前を告げたことで、神の怒りを買ってしまうことになったのですね。

 

 ポリュペーモスの父親、オリュンポス12神にして、最高神ゼウスの兄である海神ポセイドンだったのですΣ(゚Д゚) 船に乗って航海しているのに、海の化身であるポセイドンを怒らせては、さあ大変。ユリシーズたちに、その後もいくつもの試練が降りかかるのでした。魔女キルケの島に漂流して、仲間を豚に変えられて、その後余りの居心地の良さに何年も滞在するわ、上半身が女性、下半身が鳥の怪物セイレーンの歌を聴いて、幻覚を見せられるわ、仲間と記憶を失い、独りで漂流しているところを王女様に助けられて、何かいい感じになっているところで、記憶を思い出し、やっと妻と息子が待つ故郷に帰ってくる事がでるのです。

 

 ですが、まだ武勇伝は終わりません。浮浪者の格好をして、妻の新しい婿選びの席に乱入して、神業披露した後、妻に求婚した男たちを息子のテレマコスと一緒に殺戮するという……Σ(゚Д゚) 神話って残酷過ぎる話がよく見受けられますが、求婚者たちを殺戮するって……ちょっとやり過ぎじゃありませんかユリシーズさん! って思いました。まあ、現代人の感覚で昔話を語っては駄目なのでしょうけど(;^ω^)

 

 いや~、すごい武勇伝です( ̄▽ ̄) 尺の都合上、取り上げられなかったエピソードもありますが、オデュッセイアの冒険が上手くまとまっていたと思います。浮浪者に変装していたユリシーズに妻が、「どうせ、女のところに寄り道しているのよ」みたいなことをいうシーンで、ユリシーズのきまり悪そうな顔がかわいかったです(*´▽`*) いつの時代も、男は妻に敵わないのですね(≧▽≦) 

 

PS ギリシャ神話の入門書をそれほど多く読んだわけではありませんが、『一冊でまるごとわかるギリシャ神話』、

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というだいわ文庫から出ている、吉田敦彦さんのこの本が今まで読んできた中で、一番わかりやすかったです。ゆるい挿絵がふんだんに入っているので、エッセイ漫画を読むみたいな感覚で、読めるので、ギリシャ神話を学びたい人におすすめです(^^ゞ