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ゆる~くアニメだとか、映画の感想文

映画 ファンタジー/ロマンス『ジョー・ブラックをよろしく』「死と税金からは誰も逃れることはできない」

引用元:Amazon

解説・ストーリー

・解説

死神と人間の女性が紡ぎ出すファンタスティックなラヴストーリー。監督・製作は「セント・オブ・ウーマン夢の香り」のマーティン・ブレスト。脚本は「フリントストーン」のロン・オズボーンとジェフ・レノ、「ジュニア」のケビン・ウェイド、「訣別の街」のボー・ゴールドマン。撮影は「大いなる遺産」のエマニュエル・ルベズキ。音楽は「モンタナの風に抱かれて」のトーマス・ニューマン。美術は「カジノ」のダンテ・フェレッティ。編集はジョー・ハッシングとマイケル・トロニック。衣裳は「フェイク」のオード=ブロンソン・ハワードとデイヴィッド・ロビンソン。出演は「セブン・イヤーズ・イン・チベット」のブラッド・ピット、「バスキア」のクレア・フォラーニ、「マスク・オブ・ゾロ」のアンソニー・ホプキンス他。

1998年製作/181分/アメリ
原題:Meet Joe Black
配給:UIP

・ストーリー

大富豪パリッシュ(アンソニー・ホプキンス)のもとに突如客がやって来た。ジョー・ブラック(ブラッド・ピット)と名乗る彼、実はパリッシュを迎えに来た死神で、ついでにパリッシュを案内人にして人間の世界を見に来たのだった。娘のスーザン(クレア・フォラーニ)は彼の姿を一目見るなり驚く。ジョーは街で意気投合した青年にそっくりだったからだ。

引用元:https://eiga.com/movie/45582/

登場人物・キャスト

・ジョー・ブラック/コーヒーショップにいた青年 - ブラッド・ピット宮本充

・ウィリアム(ビル)・パリッシュ - アンソニー・ホプキンス山内雅人

・スーザン・パリッシュ - クレア・フォーラニ山崎美貴

・ドリュー - ジェイク・ウェバー松本保典

・アリソン・パリッシュ - マーシャ・ゲイ・ハーデン弘中くみ子

・クインス - ジェフリー・タンバー有本欽隆

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/ジョー・ブラックをよろしく

感想

 ブラピ演じる死神が人間の女性に恋をする甘く切ないラブストーリー『ジョー・ブラックをよろしく』デス! バニラも調べるまで知りませんでしたが、本作は1934年公開の『明日なき抱擁』という映画のリメイク作品だったらしいです。

 

『明日なき抱擁』は観ていないから知りませんが『ジョー・ブラックをよろしく』のリメイク前の話なら、死神が人間の女性に恋して、別れるという話なんでしょうね(。´・ω・)?

 

 本作はブラッド・ピット演じる死神、通称ジョー・ブラックが、65歳の誕生日をまじかに控えたメディア会社の社長ビルのもとに現れ、何でも人間世界に興味を持ったから、ビルの寿命が切れるまで人間世界を楽しもうとやって来たらしいです。

 

 ビルは渋々その間家においてやることにし、家族や会社関係者に「ジョー・ブラックをよろしく」と紹介します。そこに帰って来た娘のスーザンがジョー・ブラックを見つけて、驚きました。

 

 なんとその日の朝、スーザンはコーヒーショップで青年と会って惹かれていたからです。ですが、二度目に会ったときの青年は朝会ったときの青年と雰囲気が違っていて、スーザンは社長の令嬢だとわかった途端に手のひらを返したように冷淡になった青年を非難しますが、次第に二人は恋に落ちていくんですね(●´ω`●)

 

 だけどスーザンには父の会社で副社長的なポジションについているドリューという恋人がいるのです。二人の仲は良くも悪くもありませんでしたが、作中で語られるように稲妻が走ったような情熱的な恋はしていませんでした。

 

 ドリューはやり手ですが利己的で、父のビルも自分たちのように情熱的な恋をして欲しいと願っていたので、ドリューとの婚約はあまり乗り気ではなかったのです。そこに現れたのがジョー・ブラックで、スーザンは父の言うような情熱的で盲目的な恋をしてしまったのでした(^▽^;)

 

 ビルも言った手前、そう強くは反対できませんよね。次第にジョー・ブラックはスーザンを死の世界に一緒に連れて行くと言い出します。まるでギリシャ神話のハデスがペルセポネを攫った話のようです。

 

 ペルセポネはハデスに誘拐されて冥界に連れてこられたのですが、そのことを悲しんだペルセポネの母であり大地と豊穣の女神デメテルが、作物を実らなくさせてしまいました。

 

 ハデスは渋々ペルセポネを地上に返すのですが、ペルセポネは冥界で四個ザクロを食べてしまっていて、神々の世界では「冥界のものを食べたものは冥界に住まなければならない」という掟があり、ペルセポネは一年の内4ヵ月は冥界で過ごさなければならなくなったという話です。

 

 その4ヵ月の間母のデメテルが悲しむので、冬が訪れるのだとされています。という、話しに似ているという話ですね( ̄▽ ̄) 一方、ドリューはビルの会社を合併して、後に分割して売り払おうとしており、社長のビルを役員会で多数決にかけ社長を下ろすことに成功していました。

 

 そしてビルの余命が迫った65歳の誕生日パーティーで、ビルはドリューと対決することを選びます。呼び出したドリューにジョー・ブラックと共に一芝居打つんですよ。ジョー・ブラックは自分の正体を明かして、ドリューからビルの社長解任を取り消すように役員に真実を説明させることに成功したのです。

 

 その最後の場面でジョー・ブラックが「死と税金さ」といったときの伏線回収の上手さに鳥肌が立ちました(≧▽≦) 観てない人からすると「何のこっちゃ?」でしょうけど、本当に巧い伏線は、伏線だと感じさせないもので、正にその言葉がそれですね。

 

 そして、すべてが決着したビルは65年の人生に満足して、ジョー・ブラックとともに死の世界に帰るのでした。スーザンからしたら、最愛の人と父を同時に失って悲しいだろうと思いますが、コーヒーショップで初めてあった青年に戻ってブラッド・ピットが帰って来たのでハッピーエンドですね、たぶん。

 

 三時間とちょっと長めの映画ですが、ジョー・ブラックのとんちんかんな演技が見ていて飽きなかったです。人間性のある死神になってしまうと、死神としての仕事がしづらくなりそうですが(^▽^;)