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ゆる~くアニメだとか、映画の感想文

アニメーション映画 SF /アクション『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』「エヴァンゲリオンという神話の終焉。さらば、全てのエヴァンゲリオン」

引用元:映画.com

 わけわからんけど、凄いです(; ・`д・´) 『エヴァンゲリオン』を三分の一でも理解して観ている人が何割くらいいるのでしょうか? 新劇場版の『序』『破』まではアニメ版の系譜を汲んでいるので使徒エヴァが戦うという話でまだ三分の一くらいは理解できていたのですが、『Q』からもうさっぱりです……(-_-;) 劇場版『破』の最後に、なんかシンジくんと綾波が凄いことなって、サードインパクトが起きるのですよね? で、空からカオルくんがかっこよく登場したはずです。

 

 ここまでは、意味がわからないなりに観られていたのですが、『Q』になってから14年後の世界になってて、一気に世界観が変わっているので、本当に意味がわかりませんでした……。『エヴァンゲリオン』だけは、本当に説明できません……( ;∀;) 映像化不可能って言葉が、これほど当てはまる作品を知りません(映像化してるけど)。残酷な天使のテーゼで、「少年よ神話になれ」という歌詞がありますが、本当に神話になりましたね。前半の古き良き日本の自然の美しさと、最後のゲンドウとの決戦までのシーン全般は神です。

 

 ゲンドウの目的は、『人類補完計画』と言って、簡単に言ってしまえば、意識の統一をすることなんですよね。意識を統一することで、個人という認識はなくなるので、孤独も、憎しみも、悲しみも、怒りも、そういう負の感情や苦しみ、死すら消滅してしまうのです。どうして、死すら消滅してしまうかと言うと、意識を統一してしまえば、意識を共有している個体一体が死んでしまっても、その意識は別の個体にバックアップされていることになるからです。

 

 この意識の統一思想を説いているのは、実はエヴァンゲリオンだけではないのです。『攻殻機動隊』ではスタンド・アローン・コンプレックス、『serial experiments lain』というカルト的人気を誇るアニメでは集合的無意識の意識が、『コードギアス反逆のルルーシュ』ではCの世界が、『ナルト疾風伝』でも月の眼計画での意識の統一などもそうです。こうしてみてみると、人類は将来的に脳にチップなどを埋め込んでテレパシーできるようになったり、そうなれば、自己と他者の境界があいまいになって、意識の統一が起こるかもしれない、なんてSFを考えています(´・ω・`) 

 

 実際のところ、この意識を統一することで、苦しみがかなりなくなるのですから、かなりヤバい思想かもしれないけど、幸せでもあると思うのですよね。だけど、シンジくんはそんな意識の統一がなされた世界を拒絶して、個人主義を尊重する生き方を選ぶのです。ゲンドウの計画は、シンジくんにより阻止されるのですね。いや~、説明不可能、映像化不可能だと思わせてくれる凄い作品です('◇')ゞ

 

PS エヴァンゲリオンとはゲンドウの純愛物語でもあるのですよ。