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映画 ドラマ『ゴッドファーザー 最終章 マイケル・コルレオーネの最期』「私は誓う。子どもたちの命にかけて。償う機会を与えて欲しい。私はこの先二度と罪を犯さない」

引用元:Amazon

ストーリー

フランシス・フォード・コッポラ監督による傑作「ゴッドファーザー」3部作の完結編「ゴッドファーザーPARTIII」。その全米公開30周年を記念して製作された新バージョン。コッポラ監督自身の手により再編集を施し、オリジナルネガからの4Kスキャンやデジタルレストア、新たなオープニング、エンディングシーン、音楽の追加などが行われた。1979年、老境に入ったマイケルは、自分の犯してきた罪に苦悩していた。そんな彼は、資産を合法化するためバチカン銀行と大司教に接近し、寄付の見返りに叙勲を受け、その祝いの席で家族と再会。そこには、いまは亡き長兄ソニーの息子ビンセントの姿もあった。かつてのコルレオーネ家の縄張りはジョーイ・ザザによって牛耳られており、ビンセントもザザの配下にいた。そんなビンセントを呼び戻し、後継者として合法的なビジネスをさせようとしたマイケルだったが、そのことからザザとビンセントの間に争いが起こり……。

引用元:https://eiga.com/movie/94193/

登場人物・キャスト

マイケル・“マイク”・コルレオーネ
演 - アル・パチーノ
コルレオーネ家の現家長。組織を合法化させることに尽力し、1979年にパパル賞を授与される。しかし完全にマフィアから足を洗うことはできず、過去に犯した罪に強い罪悪感を抱き続けている。合法ビジネスへの全面的な転換を試みようとするが、裏切ったジョーイ・ザザの襲撃を予知できず、ヴィンセントに助けられたことで判断力が鈍ったことを自覚し、そこへ糖尿病で倒れて衰えを感じざるを得なくなる。父の生まれ故郷のシチリア島のコルレオーネ村で療養生活を過ごすうちに徐々に引退へと心が傾いていく。そして志半ばで甥のヴィンセントに後を継がせ、完全に引退を決意する。
ヴィンセント・マンシーニ英語版
演 - アンディ・ガルシア
マイケルの兄ソニー・コルレオーネの愛人の息子。父親譲りの喧嘩早い性格で、かねてから対立していたザザとの和解を進めるマイケルに反発していたが、ゴッドファーザーとしての苦労や過去を知るにつれ心を開き、献身的に仕えるようになる。最終的にマイケルの後を継いで三代目の家長となり、ドン・ヴィンセント・コルレオーネと名乗る。

コルレオーネ一族

コンスタンツァ・“コニー”・コルレオーネ・リッツィ英語版
演 - タリア・シャイア
マイケルの妹。一作目で夫をマイケルに粛清されてファミリーを離れたが、二作目で和解に至った。本作ではマイケルの辛い宿命を理解し、ファミリーの仕事にも従事している他、ヴィンセントの母親的立場を取る。長年の心労で弱ったマイケルに引退を勧める。
ケイ・アダムス・マイケルソン
演 - ダイアン・キートン
前作で子供を中絶したことでマイケルと離婚。今は別の男性と再婚しているが、息子アンソニーの進路でマイケルに再度接近する。マイケルに対する愛情を未だ内に秘めている。
メアリー・コルレオーネ英語版
演 - ソフィア・コッポラ
マイケルの長女。マイケル率いるシシリー復興財団の表向きの代表者とされる。従兄弟であるヴィンセントと恋仲になりながらも、組織の抗争に翻弄される。
アンソニー・ヴィトー・コルレオーネ英語版
演 - フランク・ダンブロシオ
マイケルの長男。愛称はトニー。かつてのマイケルのように心優しい好青年。親しかった伯父のフレドが前作で殺されたことをきっかけに父親の裏の顔を知り、家業を継ぐことを拒否してオペラ歌手の道に進む。しかし、父親への尊敬や愛情は変わらず、マイケルと和解した。

コルレオーネ・ファミリー

※トム・ヘイゲンは物語開始以前に死去しており今作には登場しない。

アルベルト・“アル”・ネリ英語版
演 - リチャード・ブライト
マイケルを身近で支える存在。後にバチカンへ赴き、マイケルを裏切ったギルディ大司教を射殺する。
B・J・ハリソン
演 - ジョージ・ハミルトン
トム・ヘイゲンが亡くなっているため、今作におけるマイケルの弁護士を務めている。常にマイケルと行動を共にし、インモビリアーレ買収で活躍する。
アンドリュー・ヘイゲン
演 - ジョン・サヴェージ
トム・ヘイゲンの息子で聖職者。マイケルにとって血縁はないが事実上の甥にあたり、常に目をかけている。マイケルとギルディ大司教の手引きの結果バチカンに赴任することになった。ラストのオペラシーンではマイケルの親族として列席する。
ドン・トマシーノ
演 - ヴィットリオ・デューズ
シチリアに住むコルレオーネ・ファミリーの忠節な後見役。イタリアとバチカン内の動きに通じ、ギルディ大司教の裏切りを知ったマイケルにランベルト枢機卿を紹介する。郊外の路傍で偶然モスカ親子に出会い、彼らの正体に気付いたため射殺される。
カロ
演 - フランコ・チッティ
シチリアに住むマイケルのボディーガード(第一作にも登場)。ドン・トマシーノ暗殺に際しては悲しみ、怒り、その復讐をマイケルに誓う。後にルケージ宅へ赴き、メガネを奪い取って首を突き、復讐を果たした。(この際にカロもルケージのボディガードに射殺されたと思われる)
ドミニク・アッバンダンド
演 - ドン・ノヴェロ
父の恩人の息子でマイケルを支える側近。
アーマンド&フランシスコ
演 - ロゲリオ・ミランダ&カルロス・ミラン
ヴィンセントの部下でボディーガードを勤める双子の兄弟。オペラ劇場内でモスカに相次いで刺殺される。
ジョニー・フォンテーン
演 - アル・マルティーノ
父がかつてそのキャリアを助けた大御所歌手。マイケルの叙勲記念パーティーで歌を披露するなど今もファミリーと友好関係を持つ。

対立するマフィア

ドン・アルトベッロ英語版
演 - イーライ・ウォラック
マイケルの妹、コンスタンツィアの名付け親(ゴッドファーザー)。マイケルとは旧知の仲で、マイケルの財団に多額の寄付をするなど表向きは良い関係を保つが、ドン・ルケージと通じておりザザを使いマイケルの暗殺を試みるが失敗。その後マイケルの意を受け部下となったヴィンセントに裏切られ、劇場内でコニーから渡された毒入り菓子毒殺される。
ジョーイ・ザザ
演 - ジョー・マンテーニャ
コルレオーネ・ファミリーのアルトベッロの子飼いで、ヴィンセントと対立している。出世を拒まれマイケルら幹部会を恨んでいるが、当のマイケルからはチンピラ呼ばわりされている。アルトベッロの意を受けマイケルとファミリーのメンバーの暗殺を試みるがマイケルの暗殺に失敗し、その後騎馬警官に扮したヴィンセントに射殺される。
アントニー・スクゥイルアロ
演 - ビト・アンツォフェルモ
ジョーイ・ザザのボディーガード。ザザの暗殺時にヴィンセントの部下に暗殺される。
モスカ
演 - マリオ・ドナトーネ
シチリア人。組織に属さないフリーの殺し屋。過去にアルトベッロと手を組んでいた。アルトベッロにマイケルの暗殺を依頼される。シシリーで偶然出会ったドン・トマシーノを射殺。終盤の劇場内でヴィンセントの部下たちを殺害した後、マイケルに狙撃での暗殺を試みるが失敗。劇場外に出たマイケルを拳銃で狙うが腕を傷付けるにとどまり、二発目で誤ってメアリーを射殺。自身はその直後に周囲の人々によって取り押さえられ、駆け付けたヴィンセントによって射殺される。
スパラ
演 - ミケーレ・ルッソ
シチリア島モンテレプレ村に住む殺し屋モスカの息子。ロバのものまねが得意で、求められてドン・トマシーノの前で披露する。父とともに聖職者の姿をしてマイケル殺害に向かうが、ドン・トマシーノに見破られる。オペラハウスでは、ロバのものまねをして警備の注意を引き、モスカがマイケルを狙うすきを作る。

その他

ギルディ大司教
演 - ドナル・ドネリー
宗教事業協会バチカン銀行)総裁で、バチカンの資金運営を掌るアメリカ地区担当の大司教。マイケルが組織を合法化させるために一番頼っていた人物。金融スキャンダルでバチカン銀行が7億ドルを超える巨額の負債を抱えたことで窮地に陥っている。マイケルにバチカンが実質的なオーナーとなっている国際的な投資会社「インモビリアーレ」の株式を6億ドルで買い取る取引を持ちかけた。マフィア関係の事業を清算する事を引き換えにマイケルに資金洗浄を要求するが、その後ルケージやカインジックと裏で繋がっていることが明らかになりネリにバチカン内で暗殺される。
モデルはポール・マルチンクスとされる。
ドン・リシオ・ルケージ
演 - エンツォ・ロブッティ
インモビリアーレ社の取締役会長で、外出時にはカラビニエリの警護を受けるイタリア政財界の有力者。アルトベッロの友人でギルディ大司教を通じバチカン内部にも影響力を持つ人物。マイケルの意を受けたカロにより自宅内で暗殺される。
モデルは、リーチオ・ジェッリイタリア社会運動幹部、ロッジP2代表)もしくはジュリオ・アンドレオッティ(元イタリア首相)とされる。
フレデリック・カインジック
演 - ヘルムート・バーガー
ギルディ大司教の下で、バチカン銀行のマネーロンダリングを行うアンブロシアーノ銀行頭取のスイス人。マイケルがギルディ大司教に支払ったインモビリアーレ買収資金を着服し逃亡したが、逃亡先でマイケルの手下に暗殺され橋の下につるされた。
モデルはロベルト・カルヴィとされる。
ランベルト枢機卿英語版 (教皇ヨハネ・パウロ
演 - ラフ・ヴァローネ
ドン・トマシーノの紹介によりマイケルが頼ることになる革新派の枢機卿。その後教皇に選出され、ギルディ大司教とルケージらによるバチカン内の汚職の一掃を表明するも、粛清を恐れたギルディ大司教一派に毒殺される。
モデルはヨハネ・パウロ1世とされる。
グレース・ハミルトン
演 - ブリジット・フォンダ
ジャーナリストでヴィンセントのガールフレンドとなる。ヴィンセントを狙ったジョーイ・ザザの手先に人質にされたことがきっかけでヴィンセントと別れる。

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/ゴッドファーザー_PART_III

感想

 世代を超えて描かれる大河叙事詩最終章! 前作『ゴッドファーザーⅡ』から数十年の時間が経過しており『ゴッドファーザーⅠ』『ゴッドファーザーⅡ』でのマイケルの冷酷さや非情さが消えていて、マイケルは過去の行いを悔いているのです。

 

 どれだけ非情に徹しようと、やはり父であるヴィトーの血を引いているので、非情になり切れなかったんでしょうね(´-ω-`) 贖罪のためにマイケルは合法的な財団を立ち上げて慈善活動に力を入れ、表社会でもそれなりに力を持つまでになっていました。

 

 ですが、どこまで行ってもマフィアはマフィア……。まっとうな人生を歩めるはずもなく、過去に犯した罪の付けが回って来たように、バチカンによる金融スキャンダルや、マフィアたちの抗争に巻き込まれてしまうことに……。

 

 マイケルも第一章での父ヴィトーと同じ問題で悩んでいるんです。ヴィトーはマイケルに表社会でまっとうに生きて欲しいと願っていましたが、結局その願いは叶わずマイケルが二代目を継ぐことになりましたよね。

 

 最終章のマイケルも、自分の子供たちを家業から遠ざけて、普通に生きて欲しいと願っているのです。マイケルの娘メアリーとメアリー従兄のヴィンセント・マンシーニが恋仲になったときも、マイケルはヴィンセントに娘を諦めてくれるように懇願していました(´-ω-`)

 

 メアリーを諦めてくれたら、ゴッドファーザーの地位を譲るとマイケルはヴィンセントに約束します。そこまでしてでも、マイケルは娘を裏社会に巻き込みたくなかったんですよ。

 

 当然ですよね。もしヴィンセントとメアリーが結ばれてしまえば、娘は否が応でもマフィアの抗争やもめ事に巻き込まれ、母親ケイと同じ運命をたどることになるからです(>_<) 

 

 そして、もう一人のマイケルの息子アンソニーはオペラ歌手になりまっとうに生きていました。アンソニーのデビュー舞台であるオペラを観に行くことになったマイケルに暗殺者の間の手が忍び寄ります。

 

 ゴッドファーザー全編を通してそうですが、ゴッドファーザーは陽の場面で陰を描き、陰の場面で陽を描く対比が上手いのです。例えば、表でパーティーのような賑やかなシーンを描いて、その裏で暗殺などの凄惨なシーンを描いているんです。

 

 まるでメメント・モリ(死を忘れるな)ようですね。色々批評もあるようですが、第一部でマイケルのゴッドファーザーとして生きる決意を固めて、二部で粛清に次ぐ粛清を描き、三部で贖罪を描くことで、マイケル・コルレオーネの人生を描いている大河ドラマとして観るなら、全編含めて傑作映画だと思うのでした(*´▽`*)

予告

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