ゆる文

ゆる~くアニメだとか、映画の感想文

韓国映画 ドラマ『ベイビー・ブローカー』「手紙を残して迎えに来る母親が何人いると思う?」

引用元:gaga.ne.jp|

ストーリー

古びたクリーニング店を営みながらも借金に追われるサンヒョン(ソン・ガンホ)と、〈赤ちゃんポスト〉がある施設で働く児童養護施設出身のドンス(カン・ドンウォン)。ある土砂降りの雨の晩、彼らは若い女ソヨン(イ・ジウン)が〈赤ちゃんポスト〉に預けた赤ん坊をこっそりと連れ去る。彼らの裏稼業は、ベイビー・ブローカーだ。しかし、翌日思い直して戻ってきたソヨンが、赤ん坊が居ないことに気づき警察に通報しようとしたため、2人は仕方なく白状する。「赤ちゃんを大切に育ててくれる家族を見つけようとした」という言い訳にあきれるソヨンだが、成り行きから彼らと共に養父母探しの旅に出ることに。
一方、彼らを検挙するためずっと尾行していた刑事スジンぺ・ドゥナ)と後輩のイ刑事(イ・ジュヨン)は、是が非でも現行犯で逮捕しようと、静かに後を追っていくが…。〈赤ちゃんポスト〉で出会った彼らの、特別な旅が始まる―。

引用元:https://filmarks.com/movies/92464

 

万引き家族」の是枝裕和監督が、「パラサイト 半地下の家族」の名優ソン・ガンホを主演に初めて手がけた韓国映画。子どもを育てられない人が匿名で赤ちゃんを置いていく「赤ちゃんポスト(ベイビー・ボックス)」を介して出会った人々が織り成す物語を、オリジナル脚本で描く。古びたクリーニング店を営みながらも借金に追われるサンヒョンと、赤ちゃんポストのある施設で働く児童養護施設出身のドンスには、「ベイビー・ブローカー」という裏稼業があった。ある土砂降りの雨の晩、2人は若い女ソヨンが赤ちゃんポストに預けた赤ん坊をこっそりと連れ去る。しかし、翌日思い直して戻ってきたソヨンが、赤ん坊が居ないことに気づいて警察に通報しようとしたため、2人は仕方なく赤ちゃんを連れ出したことを白状する。「赤ちゃんを育ててくれる家族を見つけようとしていた」という言い訳にあきれるソヨンだが、成り行きから彼らと共に養父母探しの旅に出ることに。一方、サンヒョンとドンスを検挙するため尾行を続けていた刑事のスジンとイは、決定的な証拠をつかもうと彼らの後を追うが……。ソン・ガンホのほか、「義兄弟 SECRET REUNION」でもソンと共演したカン・ドンウォン、2009年に是枝監督の「空気人形」に主演したペ・ドゥナら韓国の実力派キャストが集結。2022年・第75回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、主演のソン・ガンホが韓国人俳優初の男優賞を受賞。また、人間の内面を豊かに描いた作品に贈られるエキュメニカル審査員賞も受賞した。

2022年製作/130分/G/韓国
原題:Broker
配給:ギャガ
劇場公開日:2022年6月24日

引用元:https://eiga.com/movie/93673/

登場人物・キャスト

ハ・サンヒョン
演 - ソン・ガンホ
ベイビー・ボックスに入った赤ん坊の新しい両親を探し、特別な取引をする自称善意のブローカー。「サンヒョン」は愛称で、本名は別にある。離婚歴があり、元妻と娘がソウルに住む。ソウルに赴いた折に娘と会うが、関わりを持ちたくないという再婚した元妻からの言葉を伝えられる。
ユン・ドンス
演 - カン・ドンウォン
サンヒョンのパートナー。ブローカー[11]。教会に勤め、乳児の横流しを手伝っていた。養護施設出身で自身も捨て子だった。
ムン・ソヨン
演 - イ・ジウン
ベイビー・ボックスに置かれた赤ちゃんの母親。予期せずサンヒョンとドンスの旅路に合流する[12]。身寄りのない子を集める女性の元で暮らし、売春をおこなっていた。自称では麗水の出身。作中では最初「ソナ」という偽名を名乗っていた。
アン・スジン
演 - ペ・ドゥナ
ブローカーの旅路を執拗に追いかける刑事[13]。髪はショートカット。「子を捨てた母」に対して不快な感情を隠さない。
イ刑事
演 - イ・ジュヨン
スジンと共にブローカーを追いかける後輩[14]スジンが執拗に「現場摘発」を望むことを、自分たちが一番斡旋を望んでいるのかもしれないと評する。
ヘジン
演 - イム・スンス
ドンスが育った施設の後輩にあたる男児。夢はサッカー選手で、名前は施設の牧師から付けられた(漢字表記は「海進」)。施設を出ることを望み、サンヒョンのワゴン車に忍び込む。
ウソン
演 - パク・ジヨン
ソヨンの子どもの乳児(男)。名前はソヨンの命名で漢字表記は「羽星」。眉毛が薄く、サンヒョンがソヨンのマスカラを塗ったこともある。

カメオ出演

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/ベイビー・ブローカー

感想

万引き家族』で知られる是枝裕和監督が、韓国の名優たちを起用して描いた『ベイビー・ブローカー』。

万引き家族』と同様、児童売買や、貧困、売春、家族など難しい社会問題を扱った作品でした。

古びたクリーニング屋を営む、ソン・ガンホ演じるサンヒョンは、子供を育てられない人が赤ちゃんを預けるベイビーボックスから赤ちゃんを盗み、赤ちゃんを欲しがる人に売るベイビー・ブローカーをして金儲けをしていたのです。

引用元:映画『ベイビー・ブローカー』

一応、補足しておきますと、本作にはベイビーボックスという作中世界の制度があり、産んだものの子供を育てられない親が、匿名で子供を預けられるようになっているようです。

作中でベイビーボックスがあるから「無責任な親が付けあがるんだ」ということが言われているので、必ずしもいい制度であるとはされていないようです。

 

そんなある日、ウソンという赤ちゃんが「迎えに来る」という手紙と共にベイビーボックスの中に預けられたのです。

サンヒョンはベイビーボックスからウソンを盗み出し、売り払おうとしていましたが、翌日ウソンの母親ムン・ソヨンが、何故かウソンを引き取りに戻って来たんですね。

ですが、ソヨンが預けたウソンはいなくなっており、不審に思ったソヨンが警察に通報しようとすると、サンヒョンと仕事のパートナーであるユン・ドンスは慌ててソヨンに事情を説明するのです。

 

そこから、不思議な協力関係になり、ソヨンは自分の赤ちゃんを売ったお金をもらうために、サンヒョンたちに協力することになるんですよ。

引用元:映画『ベイビー・ブローカー』

なんて、酷い母親と、人達なんだ……(>△<)

と、最初こそ思ってしまうのですが、彼女や彼らが置かれた境遇を知っていくと、酷いの一言で批難する方が酷いことだとわかるんですね……(´-ω-`)

当然ですが、ソヨンも赤ちゃんを捨てたくて捨てたわけではなかったことが明かされます。

だからといって、それが免罪符になるわけではありませんよ。

 

作中でドンスとソヨンがこのような問答を繰り広げます。

ドンス「手紙を残して迎えに来る母親が何人いると思う?」

ソヨン「知るかよ」

ドンス「40人に1人。39人は連絡してこない」

ソヨン「母親だけ責めないで、父親にも言いなさいよ」

ドンス「せめて連絡先を残すとかさ」

ドンスがソヨンに強く当たるのにも理由があって、ドンスも親に捨てられており、成長するまでずっと自分の親は迎えに来てくれる40人のうちの1人だと思っていたのです……。

 

けれど、親は迎えに来てくれなかった。

このような話を聞くたびに毎回思いますが、親も人間なんですよね……(´-ω-`)

美しい物語のようなできた親は現実にはいたとしても、少ないのです。

太宰治は『桜桃』の中で「子供より親が大事、と思いたい」と書いています。

以前、その書き出しを読んだとき、モヤモヤして腑に落ちなかったのですが、今読むと悲しいかな、その心理も理解できる気がするんですよ( ;∀;)

子供は当然大事ですが、自分も大事……。

 

ニュースで流れるような事件は氷山の一角で、世の中には無責任な親が沢山いるでしょう。

それでも、子供からしたらどんな親でも親なのです。

その運命からは良くも悪くも、死ぬまで逃げられない……血は水よりも濃い。

悲しいかな、子供はどんな酷い親からでも愛されたいと思ってしまうんです(/_;)

 

話は戻りまして、ウソンを好条件で売る為に、色々な家族と出会いますが、そんなサンヒョンたちを尾行している者がいました。

そうです、警察が現行犯逮捕するためにずっとつけて来ていたんですね。

引用元:映画『ベイビー・ブローカー』

ですが、なかなか交渉が成立せず、痺れを切らした警察はソヨンの過去の出来事を脅迫の材料にして協力を迫るのでした。

万引き家族』のときと同様、この不思議な関係がなんとも言えなくて、まるで家族のようなんですね(T▽T)

今まで孤独な人生を送って来た人々が、つかの間の家族になり、愛とも呼べる気持ちを知るのです。

物語のクライマックスでソヨンがみんなの名前を呼びながら「生まれてきてくれて、ありがとう」という場面があるのですが、そこで泣きそうになりました(/_;)

親から捨てられ、存在自体を全否定された者たちが、「生まれてきてくれて、ありがとう」と言ってもらえたのです。

世の中にいる40人のうち39人が酷い親だったとしても、残る1人は良い親なのでしょう。

ソヨンはその40人のうちの1人に入るのかを決めるのは、視聴者なのです――。

予告

www.youtube.com

映画 ホラー『チャイルド・プレイ(1988)』「こんな人形はいやだ(≧◇≦)」

引用元:Amazon

ストーリー

悪意を持つ人形に襲われる母子の恐怖を描くホラー映画。エグゼクティヴ・プロデューサーはバリー・M・オズボーン、製作はデイヴィッド・カーシュナー。ドン・マンシーニの原案を基に、監督・脚本は「フライトナイト」のトム・ホランド、共同脚本はマンチーニとジョン・ラフィア、撮影はビル・バトラー、音楽はジョー・レンゼッティが担当。出演はキャサリン・ヒックス、クリス・サランドンほか。

1988年製作/88分/R15+/アメリ
原題:Child's Play
配給:UIP
劇場公開日:1989年5月20日

 

シカゴ、冷たい風の吹くある夜、刑事のマイク・ノリス(クリス・サランドン)に追いつめられた精神異常の連続殺人鬼チャールズ・リー・レイ(ブラッド・ダリフ)は、行き場を失いオモチャ屋に逃げ込むが、そこでノリスの放った銃弾に倒れ、息絶える瞬間傍にあった人形を握りしめ、呪いの言葉をつぶやいた。その時突然稲妻がチャールズの身体をつきぬけ、オモチャ屋は爆発した。数日後6歳の誕生日を迎えた息子アンディ(アレックス・ヴィンセント)のために、カレン・バークレー(キャサリン・ヒックス)は町の行商人からグッド・ガイ人形を買ってやる。ところがその人形は自らをチャールズ・リー・レイと名乗り、以後母子の周辺ではカレンの親友マギー(ダイナ・マノフ)が転落死するなど奇怪な事件が相次いだ。実はその人形こそがチャールズが死の直前まで握りしめていた人形で、それには彼の悪の魂が込められていたのである。やがてマギーの転落死事件の担当がノリスだったこともあり、アンディを守るためカレンは彼と力を合わせ、人形を退治しようとする。しかしずる賢さにたけた人形は常に先手をうって3人を恐怖に落とし入れるが、アンディの機転によって窮地を脱出、命からがら人形退治に成功を収めるのだった。

引用元:https://eiga.com/movie/46754/

登場人物・キャスト

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/チャイルド・プレイ_(1988年の映画)4/

感想

連続殺人犯、チャールズ・リー・レイの魂がグッド・ガイ人形のチャッキーに乗り移り人間を襲う、人形系ホラーの金字塔『チャイルド・プレイ』。

古今東西、人形に魂が宿るという話はあるので珍しくない設定だと思いますが、本作がヒットした要因は現代人形を取り入れたことだと思うんですね。

チャイルド・プレイ』以前は、人形系ホラーと言えば古いゴシック人形などだったと思いますが、『チャイルド・プレイ』では劇中世界で大人気のグッド・ガイというキャラクターの人形が使われているのです。

最新の人形を使うというアイデアが斬新だったのではないかと思うのです(知らんけど(・△・?)。

 

そして、これが一番のヒット要因だと思うのですが、チャッキー人形のインパクト!

もうね、これに限りますよね……(^▽^;)

以前『エイリアン』でも似たようなことを書いていますが、映画『エイリアン』のエイリアンがあのビジュアルでなければ、映画は今のようにヒットしていなかったと思うのです。

それと同じで『チャイルド・プレイ』がヒットした要因はチャッキーのビジュアルでしょう。

 

一度見たら忘れられないインパクトのあるビジュアルをしているんですよね(^▽^;)

バニラの昔の話ですが、バニラがまだ小さかったときに行った中古販売店に、この『チャイルド・プレイ』のチャッキー人形が飾ってあったんですよ。

幼心にそれがすごく怖くて、ちょっとトラウマになってしまったんですよね(^▽^;)

何が言いたいかというと、それだけインパクトのあるビジュアルをしているということです。

 

ですが、大きくなって『チャイルド・プレイ』を観てみると、怖いですが可愛らしさも感じられるようになっている不思議です( *´艸`)

そりゃあ、物理的に襲って来るんですから怖いですよ。

でも、映画のキャラクターとして見ると恐ろしさと、可愛らしさが共存しているんですね。

いわゆるマスコット・キャラと化しています。

だからといって、チャッキー人形は欲しくありませんが(^▽^;)

韓国映画 コメディ/ドラマ『反則王』「コメディよりもヒューマンドラマの強い映画」

引用元:https://rd.listing.yahoo.co.jp

ストーリー

韓国では、公開1週目にして観客動員数1位にランク・イン。昼は銀行員、夜は覆面レスラーの活躍を描くプロレスアクション。主演は、「シュリ」JSA」で韓国映画界の若手実力演技派として日本でも人気急上昇中のソン・ガンホ

2000年製作/112分/韓国
原題:The Foul King
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
劇場公開日:2001年8月11日

 

イム・デホはサエない銀行員。遅刻常習犯で仕事ができない彼は、上司にプロレス技のヘッド・ロックをかけられては、屈辱感を味わされていた。ヘッド・ロックを破りたいと夢見るデホは、ある日プロレス館で館員募集のポスターを見つける。1度は冷たく追い返されるが、その後館長からの誘いがあり、入門を決意。厳しいトレーニングにも耐え、いつしか上司のヘッド・ロックもかわせるように。その頃館長は、人気レスラーの凱旋試合に反則レスラーを登場させたいという話を持ちかけられる……。

引用元:https://eiga.com/movie/51400/

登場人物・キャスト

役名 俳優 日本語吹替
イム・デホ ソン・ガンホ 三木眞一郎
ミニョン(館長の娘) チャン・ジニョン 川崎恵理子
テベクサン(太白山、ジムの所属選手) パク・サンミョン うすいたかやす
ドゥシク(同僚の男性) チョン・ウンイン 栗田圭
ウニ(同僚の女性) キム・ガヨン 清水あき
オデサン(五台山、ジムの所属選手) イ・ウォンジョン 藤本幸太郎
副支店長(デホの上司) ソン・ヨンチャン 拡森信吾
ユ・ビホ(プロレス界のスター選手) キム・スロ  
チャン館長(プロレスジム館長) チャン・ハンソン 橋本真也
デホの父 シン・グ  
プロモーター ミョン・ゲナム  
スポーツ用品店員/レスラー パク・ソンウン  
不良少年 シン・ハギュン(友情出演)  
不良少女 コ・ヒョギョン(友情出演)  
サンピル(テコンドーの友人) イ・ギヨン(友情出演) 太田さとり

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/反則王

感想

韓国のコメディ映画オススメを調べてみたら、本作が載っていたので観てみました。

タイトルからして、面白そうですよね( *´艸`)

昼は冴えない銀行員だが、夜は反則技を使う悪役レスラー『反則王』になって活躍するのですから、面白くないわけがない。

引用元:映画『反則王』

それで、さっそく観たわけですが……バニラの想像していた感じのコメディ映画ではなかった……というのが本音ですね……(^▽^;)

バニラは『少林サッカー』という香港のコメディ映画がめっちゃ好きなのですが、『少林サッカー』のような突き抜けた作品を想像していました。

引用元:amazon.co.jp

少林サッカー』を知らない人のために、ストーリーを簡単に説明すると、タイトル通り、少林寺拳法でサッカーをする映画です、はい(´・ω・`)

でも、サッカーといっても、普通のサッカーではありませんよ( ̄▽ ̄)

イナズマイレブン』のような、超次元サッカーなのです。

漫画を実写映画化したような作品なのですが、すごく映画としても、コメディとしも完成度が高いんですね。

 

で、バニラは『少林サッカー』のようなぶっ飛んだプロレスを期待していたのですが、等身大のコメディというか、地に足がついているというか、『反則王』というタイトルのわりに、全然反則してないというか、ぶっ飛んだ感じはなく、ヒューマンドラマの強いコメディでした(^▽^;)

唯一、面白かったのは、反則王に扮するソン・ガンホ演じるイム・デホが偽物のフォークで反則技を仕掛けようとしたら、間違えて本物のフォークで攻撃して流血騒ぎを起こしたエピソードでしょうか。

そこはブラックコメディが利いていて面白かったですね( *´艸`)

 

そのようなぶっ飛んだ演出がもっとあったらコメディとして面白いのですが……批評のようなことを書いていますが……決して面白くないわけないんですよ。

面白さのベクトルが違うというだけの話です。

引用元:映画『反則王』

オススメのコメディ映画としてすすめられたので、コメディ要素を期待し過ぎていたのがいけなかっただけで、本作はヒューマンドラマとしてよくできた話だと思うんですね。

 

銀行員のイム・デホは、ことあるごとに上司からプロレス技のヘッド・ロックをかけられていました。

引用元:映画『反則王』

今のご時世なら、完全なパワハラ上司に当たりますね( ̄▽ ̄)

そんな上司のヘッド・ロックをかわしたいという理由で、たまたま見つけたプロレスのジムに飛び込み、最初は軽い気持ちでプロレスをやることになるのですが、次第にプロレスに真摯に向き合い、体を鍛え、様々な技を覚え、最後はプロレス界のスターと呼ばれる選手と、すごい試合を繰り広げるのです(; ・`д・´)

 

これが本当に感動なんですね。

本作はコメディ映画というジャンルになっていますが、あの冴えなかった銀行員のイム・デホが、努力して最後はプロレス界のスターとやり合うまで成長するサクセスストーリーを追体験するヒューマンドラマです。

引用元:映画『反則王』

視聴者は、イム・デホの冴えないところや、努力をずっと見てきているので、感動もひとしおなのですね(T△T)

これが本当に下手な感動映画よりも泣けるんですよ。

まるで『はじめの一歩』のような感じでしょうか?

話がそれるかもしれませんが、最近のジャンプをはじめとするバトル漫画には修行編を描かない作品も多くなっているという話しを聞きます。

これはジャンプに限りませんが、例えば主人公最強系と呼ばれる人気のジャンルでも、主人公が修行して最強になるのではなく、最初から何らかの理由によってチート能力を持っていて無双するという設定が主流ですよね。

ノンストレスな作品が好まれる傾向があるので、仕方のないことですが、修行編も描きようによっては面白いと思うんですよね。

 

確かに修行編は地味かもしれませんが、その修行編で、登場人物が努力していた実績が後々物語を引き立ててくれると思うんですよ。

何が言いたいかというと、本作『反則王』はまさに、泥臭い修行編を乗り越えて、最後は大舞台で強敵と戦う、そんな少年漫画のような感動があるのですね(T▽T)

だから、バニラはコメディ映画として薦めるのではなく、ヒューマンドラマとして薦めたいです(≧▽≦)ゝ

韓国映画 ロマンス/ドラマ『私の頭の中の消しゴム』「赦しは心の部屋をひとつあけること」

引用元:amazon.co.jp

ストーリー

建設会社の社長令嬢のスジンは、天真爛漫なお嬢様。建築家志望のチョルスとコンビニで運命的な出会いをし、二人はすぐに恋におちてしまった。温かい家族に囲まれて育ったスジンと違い、チョルスは孤独に生きてきた男だったが、スジンの献身的な愛に結婚することを決意。二人は晴れて新婚生活を迎える。建築士の試験にも受かり、幸せいっぱいの二人だった。しかし、スジンはある時から、物忘れがひどくなり、自分の家への道順すら忘れてしまうようになった。病院で、スジンは若年性アルツハイマー症だと診断される。

引用元:https://filmarks.com/movies/10859

 

「ラブストーリー」「四月の雪」の人気女優ソン・イェジンと「MUSA/武士」のチョン・ウソン共演で描く純愛ストーリー。建設会社の社長の娘スジンは、建築家志望のチョルスと出会って恋に落ちて結婚、幸せな新婚生活を迎える。だが、しばらくするとスジンは物忘れがひどくなり、自分の家への道順も忘れてしまうようになる。病院で診察を受けたスジンは、若年性アルツハイマー症だと診断される。監督はこれがデビューとなるイ・ジェファン。

2004年製作/117分/韓国
原題:A Moment to Remember
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
劇場公開日:2005年10月22日

引用元:https://eiga.com/movie/1473/

登場人物・キャスト

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/私の頭の中の消しゴム

感想

韓国映画のおすすめを調べたら、高確率でその名前を目にする『私の頭の中の消しゴム』。

それほどオススメするなら、観るっきゃないでしょ( ・`д・´)

と意気込んで、視聴しました。

まず、観終わった印象を言うと、王道ラブストーリーだと思いました。

例えるなら、韓流ブームを巻き起こした『冬のソナタ』や『天国の階段』などの、悲しいラブストーリーです。

この前から続けて感想を書いた『悪魔を見た』や『チェイサー』に比べたら、万人受けのする誰にでもおすすめできる作品ですね。

 

ですが、言ってしまえばよくあるテンプレートに沿った作品で、感動する人としらけてしまう人に分かれそうです(^▽^;)

バニラは楽しく観ましたが、涙を流すまではいきませんでした。

これがドラマで、ゆっくりとチェ・チョルスとキム・スジンの関係が描かれたら、視聴者も感情移入しているだろうから感動するのでしょうけど……2時間程度の映画で視聴者の心を登場人物に投影させるのは難しいですね。

 

と、批評のようなことを書いていますが、それはただバニラがひねくれているだけなので、多くの人は涙なしでは観られないストーリーですよ。

家族関係で心に傷を負うチェ・チョルスと、妻のいる上司と不倫して駆け落ちしようとするも裏切られた建築会社の社長令嬢のキム・スジン

そんな、2人はコンビニで印象の良くない出会いを経て、次第に惹かれ合うことになるのです。

 

そして、2人は結婚しますが、キム・スジンは病魔に蝕まれていることが判明します。

スジンは物忘れが酷くなり……病院で診察を受けると、若年性アルツハイマーであることがわかるんですね。

アルツハイマーによって、愛していたチョルスや家族を忘れてしまう場面は辛いんですよ(´-ω-`)

アルツハイマーとは肉体的な死よりも、精神的な死が先に訪れるのです。

このような話に繋がるのは「人間は二度死ぬ」という話があります。

一度目の死は肉体が滅んだとき、二度目の死は人々の記憶から忘れ去られたときだと。

アルツハイマーは順序が逆ですし、内容が少し違いますが、バニラがこの話で言いたいことは、記憶がなくなればその人は死んでしまうということです。

例えば『スワンプマン』という思考実験があります。

 

ある男がハイキングに出かける。道中、この男は不運にも沼のそばで、突然雷に打たれて死んでしまう。その時、もうひとつ別の雷が、すぐそばの沼へと落ちた。なんという偶然か、この落雷は沼の汚泥と化学反応を引き起こし、死んだ男と全く同一、同質形状の生成物を生み出してしまう。

この落雷によって生まれた新しい存在のことを、スワンプマン(沼男)と言う。スワンプマンは原子レベルで、死ぬ直前の男と全く同一の構造を呈しており、見かけも全く同一である。もちろん脳の状態(落雷によって死んだ男の生前の脳の状態)も完全なるコピーであることから、記憶も知識も全く同一であるように見える[3]。沼を後にしたスワンプマンは、死ぬ直前の男の姿でスタスタと街に帰っていく。そして死んだ男がかつて住んでいた部屋のドアを開け、死んだ男の家族に電話をし、死んだ男が読んでいた本の続きを読みふけりながら、眠りにつく。そして翌朝、死んだ男が通っていた職場へと出勤していく。

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/スワンプマン

 

この思考実験では、記憶も知識も全く同一であるとされていますが、果たしてスワンプマンは落雷で打たれて死んだ人と同じ人だと言えるでしょうか?

人によって考え方は違いますが、バニラは説明することはできませんが、感情論では別人だと思うんですね。

それと同じで、記憶を失ってしまったら、その人がその人ではなくなってしまう。

アルツハイマーとは、その人がその人でなくなってしまう、愛した人が愛した人ではなくなってしまう瞬間を見てしまうことになるのです。

 

つまり、記憶とは魂だと言えるんですね。

ですが、アルツハイマーだとわかったスジンに、チョルスは言います。

「魂は消えない。俺が君の記憶で、君の心になるから」と――。

チョルスはスジンを二度殺さないために、スジンの記憶と共に生きること引き受けるのです……。

あれ……書いていて感極まったのか……今になって目頭が熱くなってきました……( ;∀;)

そうか、自分で書いていて、気づきましたが、スジンは死んでいなかったのです!

「人間は二度死ぬ、一度目は肉体が滅んだとき、二度目は人々の記憶から忘れ去れたときだ」

スジンはチョルスの心の中で、生き続けていたんですね(T△T)

予告

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韓国映画 サスペンス/スリラー『チェイサー(R15+)』「藤本タツキが影響を受けた作品」

引用元:https://rd.listing.yahoo.co.jp

ストーリー

04年に韓国で実際に起きた連続殺人事件をベースに、殺人犯と元刑事の追跡劇を緊張感たっぷりに描き出した犯罪スリラー。元刑事ジュンホが経営する風俗店から、女たちが相次いで失踪を遂げる。やがて店の客だった青年ヨンミンが容疑者として逮捕されるが、証拠不十分で釈放されてしまい……。韓国では観客動員数500万人以上を記録し、大鐘賞の作品、監督、主演男優賞など6部門に輝いた。L・ディカプリオ製作によるハリウッドリメイクも決定している。

2008年製作/125分/R15+/韓国
原題:The Chaser
配給:クロックワークスアスミック・エース
劇場公開日:2009年5月1日

引用元:https://eiga.com/movie/54419/

登場人物・キャスト

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/チェイサー_(2008年の映画)

感想

※ネタバレあり。

 

韓国サスペンス映画は本当にすごいです(^▽^;)

構図とカメラワーク、そして泥臭さと画面の明暗による雰囲気作りはハリウッドすら凌ぐと思うほどです。

本作『チェイサー』は韓国サスペンスの中でも、観客動員数500万人以上を記録し、韓国のアカデミー賞と呼ばれる大鐘賞(テジョンしょう)の作品、監督、主演男優賞、他6部門に輝いた作品らしいです。

これは、日本でも話題になった『パラサイト 半地下の家族』の5部門制覇より、受賞数としては多いのです。

 

ですが、これほど韓国でヒットしていますが、万人受けする作品ではないんですね(^▽^;)

『パラサイト』はまだ、前半のコメディ要素などコミカルな演出もありながらの、社会風刺が利いた素晴らしきバランスで成り立った、万人受けとはいかないまでも人に勧められる作品ですが、本作『チェイサー』は人に勧められる作品ではありません。

残酷でグロテスク……観終わった後、なんとも言えない気持ちになります(´-ω-`)

しかも、さらに闇が深いのは本作が、実話をベースにした物語だということです……(実話ベースの話題性もあると思う)。

本作『チェイサー』は2004年に韓国で実際にあった、連続殺人事件をベースにしているそうなんですね……。

 

何という、業を背負った映画なのか……。

そんな映画を観て面白いと思う、人間の業の深さを突き付けられる思いです。

けれど、面白い……と感じるジレンマです(-_-;)

元刑事の風俗店の元締め、キム・ユンソク演じるオム・ジュンホは、自分の店の女性たちが次から次に消えていることで困っていました。

人手不足のために、風邪で寝込んでいるキム・ミジンという女性すら強制的に仕事に活かせるほどなんですね……(^▽^;)

ですが、そのキム・ミジンを向かわせた後に、客の男の電話番号のときに女性が消えていることに気づくのです。

 

このままでは、キム・ミジンまで売られてしまうと焦ったオム・ジュンホは急いで、その電話で知らされた場所の近くに向かい……客の男であるチ・ヨンミンを発見、逃亡劇の末に捕まえるんです。

が、その騒ぎを聞きつけた警察に、ジュンホとヨンミンは身柄を確保されてしまうのでした。

警察で取り調べを受けているとき……なんとヨンミンは自分が何人も人を殺していると打ち明けたのです……。

 

なんと物語の三分の一あたりで、犯人を捕まえてしまうんですね(; ・`д・´)

普通、サスペンスやミステリ映画は犯人を捕まえるまでの物語が主流ですが、本作では、早い段階で犯人を捕まえてしまうのです。

ですが、犯人を捕らえているにも関わらず、証拠不十分で「疑わしきは罰せず」チ・ヨンミンを捕らえることができず、釈放してしまうのですよ……。

この、犯人だとわかっているのに法律を盾にして捕まえられない歯がゆさ。

この映画の感想を読むと、警察の無能さが叩かれていますが、難しい問題なんですよね……。

 

「疑わしきは罰せず」は冤罪などを防ぐ役割もあるでしょうし……けれど、怪しい人物を釈放するべきではないとも思います……。

本作は社会風刺サスペンス映画でもあり、恐らく、そのような法律を風刺していると思われるのです。

明らかに犯人だとわかっている人物を、法律が裁けず、救えたはずの命を奪う結果となる……。

そして、物語は思いもよらない結末を迎えるのです……。

最後の最後まで、まったく展開が予想できませんでした(; ・`д・´)

 

前回の『悪魔を見た』でも書きましたが、『チェンソーマン』でおなじみの藤本タツキさんは本作『チェイサー』に感銘を受けたと『ファイアーパンチ』連載時のインタビューで語られています。

その感銘を受けた理由が、犯人が物語の三分の一の段階で捕まり、最後の最後まで展開が予想できないからというようなことを言われていたと思います。

なるほどでした(; ・`д・´)

決してオススメできる作品ではありませんが、最後の最後まで緊張感があって面白い作品には違いありません。

ハマる人には、ハマります。

本当に、人間はコロッセオで剣闘士の戦いを観ていた頃や、公開処刑を観ていた頃と何一つ変わっていませんね(^▽^;)

予告

www.youtube.com

韓国映画 サスペンス/スリラー『悪魔を見た(R18+)』「なんと罪な映画だろうか……(-_-;」

引用元:Eiga.com

ストーリー

ある夜、雪の夜道でジュヨン(オ・サナ)が忽然と姿を消した。バラバラ死体となって発見され、ジュヨンの婚約者の国家情報院捜査官であるスヒョン(イ・ビョンホン)は、自力で犯人を追い詰める決心をする。スヒョンはチャンが入手した捜査資料をもとに、ギョンチョル(チェ・ミンシク)という中年男が犯人だと特定。ギョンチョルとは血も涙もない凶行を繰り返す“悪魔”そのものだった。スヒョンはギョンチョルを見つけ出すがとどめを刺さず追跡用GPSカプセルを飲み込ませるだけだった。ギョンチョルに法の裁きを受けさせるのではなく、“完全なる復讐”を遂行することだった。報復に執着するスヒョン。善と悪の概念を超えた死闘の果てに、待ち受ける衝撃の結末とは―!?

引用元:Amazon

 

イ・ビョンホンと「オールド・ボーイ」などで知られる実力派チェ・ミンシクが共演するクライム・サスペンス。残忍な連続殺人犯ギョンチョル(ミンシク)に婚約者を惨殺された国家情報院捜査官スヒョン(ビョンホン)。復しゅうの鬼と化したスヒョンは、犯人に婚約者と同じ苦しみを与えるべく、執ようなまでに追いつめていく。「甘い生活」「グッド・バッド・ウィアード」でもビョンホンと組んだキム・ジウン監督がメガホンをとる。

2010年製作/144分/R18+/韓国
原題:I Saw the Devil
配給:ブロードメディア・スタジオ
劇場公開日:2011年2月26日

引用元:https://eiga.com/movie/55873/

登場人物・キャスト

日本語吹き替え

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/悪魔を見た

感想

最初に言っておきます……ネタバレを書きます。

そして、ものすごくグロいです……(-_-;)

グロには耐性がある方だと思っていましたが、本当のグロを知らなかっただけでした……(^▽^;)

本作の暴力描写や殺害描写を観ていると、「うえ……(-艸-;)」と胃の内容物がこみ上げて来そうになります。

いかに巷にあふれる暴力描写が、オブラートにデフォルメされたものかを思い知らされました。

例えるなら、アニメや漫画で車に轢かれたりしても、ちょっと血が出る描写だけで済まされることがありますが、実際に車に轢かれたら描写することもできないほど、悲惨なことになると言いますからね(>_<)

本作『悪魔を見た』は、とてもグロい作品ではありますが、そのような誤った認識をぶち壊してくれる作品でもありました。

 

さすが韓国映画というか、構図や演出、雰囲気作りが素晴らしい。

毎回、韓国作品の感想を書くときに言っていると思いますが、韓国の映画やドラマはとにかく構図や演出、雰囲気作りが素晴らしいのです。

またアメリカや日本の構図や演出とも違うんですよね。

上手く説明できないのですが、とてもドラマティックなのです。

ある夜、殺人鬼に恋人を殺されたイ・ビョンホン演じる国家情報院捜査官であるスヒョンは、

引用元:映画『悪魔を見た』

恋人を殺した殺人鬼を見つけ出し復讐することを誓うのです。

普通のミステリやサスペンス作品では、犯人を見つけるまでの捜査に時間を費やしますが、本作では物語の三分の一の段階で、ミンシク演じる殺人鬼のギョンチョルを見つけてしまうんですね(; ・`д・´)

引用元:映画『悪魔を見た』

それには驚きました。

こんなに早く犯人が見つかって「三分の二もの尺をどうもたすのか……(・・?」と心配になりましたが……杞憂でした。

 

チェンソーマン』で知られる藤本タツキさんは大の映画好きとしても知られていますが、『ファイアーパンチ』という漫画を連載していたときのインタビューで、韓国映画の『チェイサー』に影響を受けたと答えていました。

バニラもまだ『チェイサー』を観ていないので詳しくは知らないのですが、『チェイサー』でも早いうちに犯人が判明するそうです。

その『チェイサー』と同じように本作『悪魔を見た』も先の読めない作品なんですね。

 

恋人を殺されたスヒョンは、ギョンチョルを見つけ出し、GPSを飲み込ませ「暴を以て暴に易う」のことわざのように暴力をもって、捕まえては逃がし、捕まえては逃がし、まるで狩りでも楽しむように「やられたらやり返す、千倍返しだ!」

引用元:ドラマ『半沢直樹

を繰り返すのです。

犯人を野放しにしたら新たな被害者が出るとか、「窮鼠猫を嚙む」返り討ちにされたら元も子もないとか、色々ツッコミどころは満載なのですが、この繰り返しが物語としてとても面白いんですよね( ̄▽ ̄)

この殺人鬼のギョンチョルが、とても嫌な奴に描かれていて、スヒョンが何度もやっつけるシーンは痛快でカタルシスなのです(´艸`*)

よく「復讐しても殺された人は戻らない」「復讐なんて、彼女が悲しむだけだ」「憎しみは新たな憎しみを生む」などと語られますよね。

 

実際にその通りだとは思いますが、被害者の遺族など残された人の心境を考えると酷な話だとも思うんですよ(^▽^;)

三者がとやかく言うべきではありませんが、人間は感情の生き物ですから、第三者の立場からしても、復讐心というか、近年「なろう」などで人気になっている「ざまぁ」を求めてしまうんですよね……。

この「ざまぁ」などの言葉や物語って、人間の醜い感情を煽っているようで下劣に見えるので、あまり好きではないのですが、そう思う気持ちとは裏腹に「ざまぁ」展開があるとスカッとしてとても面白いじゃないですか(^▽^;)

 

その心理は人の不幸を喜ぶ「シャーデンフロイデ」と心理学では呼ばれます。

そのような心理を巧みに煽って感情を誘導されていると思うと、いい気はしませんが、本能的な欲求だからこそ面白く感じてしまうんでしょう。

人間は遥か昔から、「コロッセオ」での剣闘士の戦いや、公開処刑の見物などを観て楽しむなど、今考えれば野蛮に思えることをしてきました。

 

ですが、人間は昔と今で変わったでしょうか?

いえ、変わっていません。

表上は、剣闘士の戦いや、公開処刑見物などの行為はなくなりましたが、ただ、置き換わっただけです。

その置き換わったものとは、漫画や映画、あるいは格闘技などの娯楽なのです。

このような映画を観て、楽しむということは剣闘士の戦いや公開処刑を観て楽しむ行為と何ら変わりません。

だから、この手の作品を観ることは、人間としての罪を見せられるという、原罪を背負うことだと思うんですね。

 

それでも、復讐は良くないと知りつつ、被害者がされたことと同じことを犯人にもしてやりたいと思ってしまう人間の心理……。

なんと人間とは罪な生き物でしょうか……。

スヒョンはギョンチョルを追い詰め、恋人がされたことの千倍にして返そうとするように、痛めつけるシーンの虚しさが最高なんですよ( ;∀;)

最後は虚しさしか残りませんが、復讐とは何なのかを考えさせられる映画でした。

予告

www.youtube.com

映画 ドラマ『真珠の耳飾りの少女』「フェルメールってこんな人だったの……(^▽^;)」

引用元:amazon.co.jp

ストーリー

17世紀のオランダを舞台に、画家フェルメールの名画「真珠の耳飾りの少女」が描かれた背景に物語を構築し、それをモデルとなった少女の目を通して描く。監督ピーター・ウェーバーは英国のTV出身で本作が初監督作。撮影は「髪結いの亭主」から「歓楽通り」までパトリス・ルコント監督作を担当してきたエドゥアルド・セラ。美術は「数に溺れて」などのピーター・グリーナウェイ監督作品の常連ベン・ヴァン・オズが担当。

2003年製作/100分/イギリス
原題:Girl with a Pearl Earring
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
劇場公開日:2004年4月10日

引用元:https://eiga.com/movie/1594/

登場人物・キャスト

つつましい家庭の少女[5]
画家。
パトロン
精肉店の息子。グリートに好意を抱いている。
プライドが高く夫ともよく衝突をする。
  • コーネリア - アラキナ・マン
フェルメールの娘。グリートを目の敵にする。

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/真珠の耳飾りの少女_(映画)

感想

光の魔術師と呼ばれるオランダの画家、ヨハネス・フェルメールの作品で最も知名度が高いと思われる『真珠の耳飾りの少女青いターバンの少女)』をテーマに、その制作過程と、フェルメールとモデルの少女の関係が描かれます。

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/真珠の耳飾りの少女

作者のフェルメールが生きていた17世紀は「オランダ黄金時代」と評されるほど、優秀な画家たちが活躍していたそうで、『真珠の耳飾りの少女』はその謎に満ちた神秘的な表情から、「北のモナ・リザ」や「オランダのモナ・リザ」とも評される名画です。

モナ・リザに例えられるだけあって、『真珠の耳飾りの少女』のモデルも謎に包まれており、それがまた作品の神秘性を引き立てているんですね( ̄▽ ̄)

 

本作に登場する『真珠の耳飾りの少女』のモデルになるグリートという少女はフィクションですが、とてもリアリティのある作品だと思いました。

グリートは、フェルメール家の女中として雇われることになるのですが、フェルメールに見初められてしまったために、フェルメールの妻や子供たちから、目の敵にされてしまうのです(-_-;)

 

このフェルメールがなかなかのゲスっぷりで、気に入った女中に手を付けて子供を産ませたりしているんですね(^▽^;)

よく、時代劇などで、このような主と側室たちとのドロドロの関係性が描かれますが、バニラはこのようなドロドロの話が苦手です(-_-;)

物語としてはとても面白いので、観ることは観るのですが、生理的に引っかかりを感じてしまうというか……どうして不幸になることをわかっていて、子供を作るようなことをしてしまうのか……。

 

誤解されてしまいそうなことを書いていますが、本当に何故なのだろうと純粋に不思議なんですよね(^▽^;)

本能だからと言えばそれまでなのですが、生まれて来る子供のことを考えると、養えない、幸せにできないことを知りつつ一時の快楽のために次から次に子供を作るって……。

 

だから、フェルメールは子沢山で、生前は常に生活に窮しており、そして極めつけは1672年、フランスがオランダに侵攻したことでオランダの経済状況が悪化し、そのことが原因でフェルメールが40歳のときに家と店を失い、1675年に享年43歳で亡くなったそうです。

フェルメールは生前それほど知名度のある画家ではなかったそうで、彼の作品が人気になったのは死後しばらく経ってかららしいですね。

前回書いた『永遠の門 ゴッホの見た未来』のゴッホのときもそうですが、意外と生前は評価されずに、死後評価されている芸術家って多いです。

 

と、まあ、フェルメールの繊細で儚い印象を受ける絵からは考えられないくらい、人間のドロドロとした関係性が描かれた映画でした(^▽^;)

作品と作者は切り離して考えるべきだと言っても……この映画を観た後だとフェルメールの作品の観え方が変わってしまいますね(-▽-;)

でも、フェルメールのことを嫌いになっても、『真珠の耳飾りの少女』のことは嫌いにならないでくだしゃいm(≧◇≦)m

予告

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解説動画

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