ゆる文

ゆる~くアニメだとか、映画の感想文

映画 ロマンス/ドラマ『心の旅路』「メロドラマのさきがけ」

引用元:amazon.co.jp

ストーリー

入院先を飛び出しさまよっていた男を助けたポーラは、彼が記憶喪失という事実を知る。スミスという仮の名であるが、ふたりは愛し合い結婚。しかしある日、以前の記憶を取り戻した男は代わりにポーラとの記憶を失い、ふたりは離れ離れになってしまうが…。

引用元:https://filmarks.com/movies/11477

 

「失はれた地平線」「チップスさん左様なら」のジェームズ・ヒルトン作の小説の映画化で主役は「キューリー夫人」のグリア・ガースンと「消え行く灯」のロナルド・コールマンが勤める。「大地」のクローディン・ウェストが、ジョージ・フローシェル、「紅はこべ」のアーサー・ウインベリスと協力して脚本を書き「キューリー夫人」と同じくマーヴィン・ルロイ監督、シドニー・A・フランクリン製作、ジョゼフ・ルッテンバーグ撮影のスタッフによってものにされた。助演は新人フィリップ・ドーン及びスーザン・トラヴァース、レジナルド・オーウェン、ライス・オコナーその他で、ピータースを除けば全部英国俳優のキャストである。

1942年製作/アメリ
原題:Random Harvest
劇場公開日:1947年7月

https://eiga.com/movie/44487/

登場人物・キャスト

役名 俳優 日本語吹替
テレビ版1 テレビ版2 PDDVD
"ジョン・スミス(スミシー)"
チャールズ・レイニア
ロナルド・コールマン 小山田宗徳 井上孝雄 木澤智之
"ポーラ・リッジウェイ"
マーガレット・ハンソン
グリア・ガースン 本山可久子 水城蘭子 関根明子
ジョナサン・ベネット医師
(精神病院の医師、ポーラの相談相手に)
フィリップ・ドーン英語版 島俊介   高橋伸也
キティ(チャールズの姉の夫の連れ子) スーザン・ピータース英語版 渡辺知子   大塚恵子
シムズ医師(村の医師) ヘンリー・トラヴァース     宮澤正
ビファー(酒場の主人) レジナルド・オーウェン英語版      
ハリソン(チャールズの部下) ブラムウェル・フレッチャー      
サム(ポーラのショー仲間) リース・ウィリアムズ英語版      
煙草屋の女主人 ウナ・オコーナー英語版      
シェルドン(執事) オーブリー・メイザー英語版     柴田秀勝
デヴェンター夫人(宿屋の女主人) マーガレット・ワイチャーリイ      
チェットウィンド・レイニア(チャールズの兄) アーサー・マーゲットソン英語版      
ジョージ・レイニア メルヴィル・クーパー英語版      
ジュリアン・レイニア アラン・ネイピア英語版      
リディア・レイニア ジル・エズモンド      
牧師 アイヴァン・シンプソン英語版      
牧師の妻 マリー・デ・ベッカー英語版      
ロイド氏 チャールズ・ウォルドロン英語版      
ロイド夫人 エリザベス・リスドン英語版

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/心の旅路

感想

時は1918年、第一次世界大戦の終わり頃、フランス戦線で砲撃を受けたことが原因で記憶喪失になった英国陸軍大尉がメルブリッジの陸軍精神病院に入院していた。

大尉は自分のことは何一つ思い出すことができず、砲撃の後遺症で言葉も不自由だった。

大尉は自分はまともだと訴えるが、精神病院の人々は誰も相手にしてくれず、とうとう病院から脱走してしまう。

引用元:映画『心の旅路』

そんなとき立ち寄ったタバコ屋で、踊り子のポーラ・リッジウェイに助けられる。

ポーラは大尉の境遇に同情し、恋に落ちた二人は逃げるようにメルブリッジ去るのだった。

 

そして、親切な牧師の協力で結婚式を挙げた二人は、門扉はきしみ、桜の木が玄関前に生え、すぐ傍らには小川が流れる、人里離れたリバプールの郊外の家に暮らしていた。

引用元:映画『心の旅路』

それから月日は流れ、二人の間には男の子が誕生する。

そんな幸せ絶頂の最中、リバプールの新聞社から、採用通知が届き、スミシー(大尉)はリバプール市内に出かけるが……そこで交通事故に遭い頭を強く打ったことで、忘れていた昔の記憶を思い出し、代わりにポーラと過ごした年月分の記憶を失ってしまう……。

そして、スミシーは自分の家に帰り、父の会社を継ぐことになるのだった。

 

一方のポーラはスミシーが行方不明になったことで病にかかり、同時に大切な息子まで失ってしまう。

深い絶望の暮れるも、気落ちしてばかりもいられないと、ポーラは踊り子に戻ろうとするが、ポーラの年齢では戻ることもできず、ポーラはウエイトレスをしながら、夜間学校で速記術を習い、ある会社で秘書をしているとき、新聞に若手実業家として取り上げられたスミシーの記事を偶然見つけ……。

 

という、まるで韓国メロドラマのような物語です。

現在では記憶喪失設定が使われた作品は沢山ありますが、本作が制作された1942年当時はそれほどなかったと思うんですね。

遡るとシェイクスピア劇の『十二夜』のヴァイオラという主人公が記憶喪失に関連する複雑な状況に巻き込まれたり、同じくシェイクスピアの『ペリクリーズ』では主人公が記憶を失い、その後の旅で再発見する過程が描かれていると、AI教えてくれました。

ですが、それらの作品は恐らくロマンスがテーマではないんですね。

 

本作は記憶喪失が巻き起こす、ロマンスを描き、まさにメロドラマのさきがけ的作品なのです( ̄▽ ̄)

メロドラマですから、ドラマチックなんですよ(´艸`*)

スミシーが記憶を取り戻してからの展開は、これからどうなるのΣ(・△・ノ)ノ!

と、展開が気になって仕方ありませんでした。

ストーリー構成がよくできているし、今観ても面白く、公開当時からヒットして興行収入もあったのに、批評家たちの間では否定的意見が多かったとWikipediaに書かれています。

ジェームズ・エイジーという人は「ロナルド・コールマンの記憶喪失に2時間も興味を持ち続けることができ、朝食にヤードレーのシェービングソープを喜んで食べられる人に、この映画を勧めたい」と書いているそうです。

ヤードレーのシェービングソープの行は意味がわかりませんが、恐らく、嫌味ですよね(^▽^;)

 

その他にニューヨーク・タイムズのレビューで、ボズレー・クラウザーは「過剰に感情的な割に、『心の旅路』は奇妙なほど空虚な映画である」「ミス・ガースンとミスター・コールマンは魅力的で完璧な演技をしている。しかしリアルには全く見えない」と意見を述べています。

そのロマン主義的な演出が本作の面白さであると思いますが、古典演劇などから比べると、確かに過剰かもしれません。

 

ですが、年月が経つに連れ、「通常の状況では、『心の旅路』のうち1分も信じないだろうが、スターたちと著者ジェームズ・ヒルトンが織りなす魔法の呪文が信じられないような荒唐無稽さを完全に信憑性のあるものに変えている」と再評価されたそうなんですね。

 

現代でもご都合主義的に記憶喪失になったり、記憶を取り戻したりするメロドラマが沢山ありますが、通常では信じないだろう1分の状況でも、当たり前のように違和感なく観ることができるのは、脚本家や俳優さんたちや、アニメや漫画なら作画や声優さんたちが、織りなす魔法の呪文が信じられないような荒唐無稽さを完全に信憑性のあるものに変えているからなのでしょうね( ̄▽ ̄)ゝ

予告

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