ストーリー
不運な刑事ジョン・マクレーンの活躍を描くブルース・ウィリス主演の大ヒットアクション「ダイ・ハード」のシリーズ第2作。前作から1年後のクリスマス。妻ホリーを出迎えるためワシントン・ダレス国際空港を訪れたマクレーンは、偶然見かけた怪しい男たちと銃撃戦になる。彼らの正体は元アメリカ陸軍特殊部隊のスチュアート大佐率いるテロ部隊で、その目的は護送中の南米の麻薬王エスペランザ将軍の奪還だった。テロリストたちは管制塔を制圧し、上空で待機する全ての旅客機が人質となってしまう。ウォルター・ウェイジャーの小説「ケネディ空港着陸不能」を原作に、後に「クリフハンガー」を手がけるフィンランド出身のレニー・ハーリン監督がメガホンをとった。
1990年製作/124分/アメリカ
原題:Die Hard 2
配給:20世紀フォックス映画
劇場公開日:1990年9月21日
引用元:https://eiga.com/movie/46446/
登場人物・キャスト
主人公
- ジョン・マクレーン(John McClane)
- 演 - ブルース・ウィリス
- ロサンゼルス市警察[3] の刑事(階級は警部補)。前作のナカトミビルのテロ事件の活躍によりナカトミビルの英雄としても知られている。妻のホリーを迎えるためにダレス国際空港にやってくるが、早々に自家用車が駐車違反でレッカー移動され、更には1年前と同様に孤立無援の状態でテロ事件に巻き込まれる不運に見舞われる。
テロリスト
- ウィリアム・スチュアート(William Stuart)
- 演 - ウィリアム・サドラー
- テロリストのリーダーで、元アメリカ陸軍特殊部隊所属の大佐。指揮官としても個人としても優秀だが、警告を無視した空港側に対して実際にウィンザー114便を墜落させて大量の人間を殺害するなど、目的のためならば冷徹冷酷に行動を起こす。反共主義者として東側との対立が激しかった時代に協力関係にあったエスペランザの奪還を目論んでおり、その過程でマクレーンには部下達を殺害された上に度々計画を狂わされて煮え湯を飲まされたために苛立ちを見せる。結果的には計画通りに事が運び、そのまま逃走しようとしたところで再度マクレーンの邪魔が入る。その後、軍隊格闘の達人としてマクレーンを圧倒し、逃亡用の飛行機から落とすことに成功したが、最後は彼が燃料バルブを開けたことには気付かずに飛行機を爆破されて爆死する。
- ラモン・エスペランザ(Ramon Esperanza)
- 演 - フランコ・ネロ
- 南米の国バル・ベルデの独裁者で、麻薬王。国の内外に狂信的な支持者を持ち、「将軍」と敬称で呼ばれている。また、強力な反共主義者としてかつてはアメリカ国務省からの援助を受けており、スチュワートらアメリカ陸軍とも交友関係を築いていたが、自身もパイロットとしての経験もあり、実際に強奪した輸送機や逃亡用の大型飛行機を操縦している。時世の変化によって麻薬王としてアメリカに拘束され、そのままアメリカ国内で追訴されることとなるが、護送中に一瞬の隙を突いて乗員を殺害し、更には輸送機を乗っ取って空港へ降り立つ。その後、マクレーンに襲撃され、それでもスチュワートの助けで危機を脱するが、その際に腕を負傷し、仲間であるバークの手当てを受ける。その後は逃亡用の飛行機の操縦を担当し、スチュアートや彼の仲間達を乗せて一度は離陸したが、最後はマクレーンの機転によって飛行機を爆破されてスチュアートや彼の仲間達と共に爆死する。
- ガーバー(Garber)
- 演 - ドン・ハーヴェイ
- スチュアートの右腕的存在であるテロリスト。常に冷静沈着で、部下に命令を下して作戦を実行している。バーにいたマクレーンに挙動不審から疑いの目を向けられ、後にスノーモービルで逃走しようとしたところをマクレーンに射殺された。
- オズボーン・コクラン[4](Oswald Cochrane)
- 演 - ジョン・コステロー
- スチュアートの仲間であるテロリスト。空港内のバーで待機し、直後にミラーと共に手荷物室で盗聴器を仕掛けていたところをマクレーンに見つかって戦闘となるが、死闘の末にベルトコンベアに挟まれて死亡する[5]。
- ミラー(Miller)
- 演 - ヴォンディ・カーティス=ホール
- スチュアートの仲間である黒人のテロリスト。オズボーンと共に手荷物室で盗聴器を仕掛けていたところをマクレーンに見つかり、彼と殴り合った末にヘアスプレーを目に噴射されたことで逃亡するが、逃亡した後は作戦の不手際をスチュアートから叱責される。その後、スチュアートと共に作戦を進めていき、スチュアートや他の仲間達、エスペランザと共に逃亡用の飛行機に乗り込むことには成功したが、最後はマクレーンの機転により飛行機を爆破されてスチュアートや他の仲間達、エスペランザと共に爆死した。
- ベーカー(Baker)
- 演 - トニー・ガニオス
- スチュアートの仲間であるテロリスト。電力会社の人間に化けて教会の管理人と接触し、すぐに彼を撃ち殺して教会を乗っ取る。その後、アジトの周囲を見張り、やって来たマクレーンに襲い掛かるが、つららで左目を潰されて死亡する。
- トンプソン(Thompson)
- 演 - ピーター・ネルソン
- スチュアートの仲間であるテロリスト。「ソバ」という無線のコードネームを持っている。ベーカーと共に教会を乗っ取って“店”を開くが、その過程でスチュアートの命令でニセの高度設定をする。その後、エスペランザを捕らえたマクレーンをスチュワートと共に銃撃するが、すぐに射殺された。
- オライリー(O'Reilly)
- 演 - ロバート・パトリック
- スチュアートの仲間であるテロリスト。別館チームとしてペンキ屋に化けて潜入しており、その際に動く歩道のスイッチを止めたためにSWATリーダーに怒られる。その後、SWAT隊員を掃討した後はエンジニアであるバーンズにグロック銃を向けて殺そうとするが、直後にやって来たマクレーンに射殺される。
- シェルドン(Sheldon)
- 演 - マイケル・カニンガム
- スチュアートの仲間であるテロリスト。ペンキ塗りの足場からH&K MP5KをSWATやマクレーン目掛けて撃ちまくるが、足場を揺さぶられて落下し、そのまま倒れてきた足場に押し潰された。
- ショックリー(Shockley)
- 演 - マーク・ブーン・Jr.
- スチュアートの仲間であるテロリスト。空港の別館で作業員に変装してSWATを待ち伏せていたが、最後はやって来たSWATと壮絶な撃ち合いの末に死亡する。
- マルキー(Mulkey)
- 演 - ケン・ボールドウィン
- スチュアートの仲間であるテロリスト。所持する銃が不良品なのか手入れが行き届いてないのか、良く動作不良を起こしている。落ちている銃をマクレーンと奪い合いになった末に射殺された。
- バーク(Burke)
- 演 - ジョン・レグイザモ
- スチュアートの仲間であるテロリスト。配線を完了させた教会で待機し、将軍の乗った飛行機が来る方角を地図でスチュアートに知らせたり、マクレーンに撃たれたエスペランザの傷の手当ても担当した。その後、スノーモービルで逃走するもマクレーンに射殺された。
- カーン(Kahn)
- 演 - トム・ベリカ
- スチュアートの仲間であるテロリスト。最初は教会で待機し、後に空港に降りたエスペランザを迎えに来るが、その際に現れたマクレーンに対してマシンガンを放ち、更には彼を軍用機のコックピットに閉じ込める。その後、スチュアートや他の仲間達、エスペランザと共に逃亡用の飛行機に乗り込むことには成功したが、最後はマクレーンの機転により飛行機を爆破されてスチュアートや他の仲間達、エスペランザと共に爆死した。
ワシントン・ダレス国際空港関係者
- カーマイン・ロレンゾ(Carmine Lorenzo)
- 演 - デニス・フランツ
- 空港警察の署長。よそ者のマクレーンに自分の空港を嗅ぎ回られたことで反目し、最初のマクレーンの忠告を無視するなどの彼を邪険に扱う。さらには起こす行動が全てテロリストの予見通りで、不要に損害を重ねる結果を招いてしまう。グラントの裏切り発覚後はマクレーンに協力し、ラストシーンではクリスマスプレゼントとしてマクレーンの駐車違反切符を破いて無効にし、マクレーン夫妻を笑顔で見送った。
- エド・トルドー(Ed Trudeau)
- 演 - フレッド・トンプソン
- 空港の管制部長。現場の最高責任者としてテロの解決及び空港機能の奪還に奔走し、更にはロレンゾを黙らせた上でマクレーンの忠告を聞く。
- レスリー・バーンズ(Leslie Barnes)
- 演 - アート・エヴァンス
- 空港のチーフ・エンジニア。管制機能に精通しており、新管制塔の起動やビーコン無線による航空機との交信などを思い付くが、新管制塔の起動の際にテロリストに襲われたところをマクレーンに助けられ、以降は恩返しのために彼に協力する。その後、スチュワートらのアジトを突き止める活躍を見せる。
- マービン(Marvin)
- 演 - トム・バウアー
- 空港の施設管理人。長年勤務した経験から空港の構造に精通しており、マクレーンに近道などを教えてサポートするが、中盤ではテロリストのスクランブルが解除されたトランシーバーを荷物室で見つける。終盤では一刻を争う中でマクレーンを署長室へ運ぶなどの活躍をする。
- ビトー・ロレンゾ(Vito Lorenzo)
- 演 - ロバート・コスタンゾ
- 空港警察の制服警官。空港の緊急車両用スペースに駐車したマクレーンの車(ホリーの母とマクレーンの義母の新車)をレッカー移動させる。終盤ではカーマインの弟であることが判明する。
軍関係者
- グラント(Major Grant)
- 演 - ジョン・エイモス
- アメリカ陸軍のテロ対策特殊部隊の隊長(階級は少佐)。部下からの信頼は厚く、マクレーンが単身飛行機に乗り込みエスペラントに急襲した際は余計なことをと非難するが、教会への突撃の際はマクレーンとも打ち解けている。スチュアートの教官を務めていたという経歴もあって、彼を良く知る適任者としてテロ発生後の空港に派遣され、ウィンザー114便を墜落させる報復が起こった後はスチュアートの危険性を良く知っていると述べるが、同時に空港の近くのアジトを急襲して一網打尽にするという策を計画する[6]。
- テルフォード(Telford)
- 演 - パット・オニール
- 事件前日にたまたまグラント隊に臨時配属となった若い兵士。通信不能になった飛行機との接触を試みるが、最後までグラントらの企みを知らされておらず、終盤では内通を露呈したグラントに会話の途中で喉を掻き切られて死亡する。
- 二等軍曹
- 演 - ジェイソン・ロス=アジキウェ
- グラント隊の黒人兵士。荷物室にあった盗聴器を発見する。
人質
- ホリー・マクレーン(Holly Gennero)
- 演 - ボニー・ベデリア
- ジョン・マクレーンの妻で、ロサンゼルスにあるナカトミ商事で働くキャリア・ウーマン。クリスマス休暇に家族のいるワシントンD.C.に向かうが、テロリストによる事件に巻き込まれ、不幸な事に同じ飛行機には1年前の事件で怒りを買ったレポーターのソーンバーグが乗っており、辟易させられる。その後、空港がパニックに陥った際はそれを起こした張本人がソーンバーグであることを知り激怒、隣の席の老婦人が手荷物に入れていたスタンガンを使って彼を気絶させた。
- リチャード・ソーンバーグ(Richard Thornburg)
- 演 - ウィリアム・アザートン
- 前作にも登場していたWZDCのTVレポーター。エコノミークラスのシートに座らされたことに不満を持ち、着陸30分前に「ファーストクラスを取った」と吹聴したり、「食事だけでもファーストクラスものにしろ」と難癖を付けたりするなどのその自己中心ぶりは変わっていない。前作のナカトミ・ビル事件後にホリーから殴打を受けたことを理由に裁判所に彼女に対する接近禁止命令を申し立てた為に半径50m以内に近づく事は互いに禁止されているが、飛行機内で再びホリーと出会い、客室乗務員に何故彼女の近くに座らせるのかと文句を言ったが、逆に自らの出版した本の嫌味を言われた。自らの理念であるイエロー・ジャーナリズムに基づいて行動する傾向は1年前より全く変わっておらず、仲間の無線盗聴器から空港で起きている事件のことを知り、機内電話からテレビのニュースで扇情的な報道を行って空港をパニックに陥れるが、それに激怒したホリーにスタンガンを当てられて気絶した。その後は意識を取り戻し、直後に後悔の念に駆られて半ばパニック状態になり、着陸後はホリーの隣に座っていた老婦人に助けを求めるが、逆に罵倒され踏みつけられた[7]。
- ウィンザー114便の機長
- 演 - コルム・ミーニイ
- ウィンザー114便を操縦していた機長。空港と音信不通になった後は止むを得ずに空港の上空を旋回していたが、燃料が尽きかけている中で突然通信が回復した着陸指示に言われるがまま従い、最後は偽の高度を信じたために墜落炎上して死亡した。
その他
- アル・パウエル(Al Powell)
- 演 - レジナルド・ヴェルジョンソン
- ロサンゼルス市警察の警部補。相変わらずトゥインキーが好物である。また、前作ではパトカー勤務だったが、本作では個室オフィスを与えられている。ロスでの事件以来はマクレーンと親しくなり、今回もマクレーンからの依頼で彼が殺したオズボーン・コクランの身元照会をして助ける[8]。
- ロリンズ(Rollins)
- 演 - チャールズ・ラニアー
- 司法省から派遣された役人。
- 管理人
- 演 - ビル・スマイリー
- 空港と隣接する教会の老管理人。電力会社の人間に扮したテロリストのベーカーに射殺される。
- サマンサ・コールマン(Samantha Coleman)
- 演 - シーラ・マッカーシー
- WNTWニュースのTVリポーター。
日本語吹替
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/ダイ・ハード2
感想
「最も不運なタイミングで、最も不運な場所に居合わせる、最も不運で簡単には死なない(不死身の)男」が帰って来た!
前作から一年後のクリスマス・イブ。
妻のホリーを出迎えるためにワシントン・ダレス国際空港を訪れたマクレーンは、偶然見つけた怪しい男と銃撃戦になる。
その男たちは、元アメリカ陸軍特殊部隊大佐ウィリアム・スチュアートをリーダーとするテロリストだった。
ウィリアム・スチュアートたちテロリストの目的は反共産主義者として東側との対立が激しかった時代に協力関係にあった、南米の国バル・ベルデの独裁者にして麻薬王・ラモン・エスペランザの解放だった。
そのためにウィリアムたちは目的のためなら手段を選ばず、見せしめのためにウィンザー114便を墜落させ、罪のない大勢の人々を殺害してみせる。
ジョン・マクレーンは妻のホリーが搭乗した飛行機を助けるために、テロリストたちと戦うことになるが……。
前作よりもスケールアップして送る、最もついていない男の物語!
と、いうかバニラ思ったのですが、最もついていないのはジョン・マクレーンではなく、妻のホリーと事件の人質サイドの人だと思うんですね(^▽^;)
ジョン・マクレーンが居合わせなかったら、もしかするとテロ事件が起きなかったかも知れないじゃないですか。
いわゆるあれです。
『名探偵コナン』のコナンくん死神説です。
『名探偵コナン』のコナンくんが行くところ行くところで殺人事件が起きますが、それと同じで『ダイ・ハード』のジョン・マクレーンが向かうところに事件が起きるのではないでしょうか!
つまり、そんなジョン・マクレーンの行くところに居合わせてしまった人々の方が不運だと思うという話です(^▽^;)
まあ、冗談はこのくらいにして、本作『ダイ・ハード2』は前作の成功を踏まえているので、前作よりもスケールアップしてお送りされています。
ですが、バニラ的には前作『ダイ・ハード』の方が好みですね(個人の感想)。
前作の外部と隔離された高層ビルで、一人で強盗グループと戦うという展開が熱かったのですが、『ダイ・ハード2』では、確かに事件はスケールアップしているのですが、ハラハラ感が前作よりも弱かった印象です(個人の感想)。
その原因として、隔離空間ではなかったこと、最初から警察・空港スタッフが協力的だったこと、視覚的刺激が少なかったこと(高層ビルから落ちそうになったり、割れたガラスを踏んで足が血まみれになったり)などが挙げられると思います。
まあ、この辺りは好みの問題なので、観る人が違えばまた違った感想を抱くのであしからず。
と、批評のようなことを書きましたが、アクションは見ごたえありました。
特に、ジョン・マクレーンがテロリストたちとの攻防で、飛行機のコックピットにこもることになり、そこに手榴弾を投げ込まれてからの、緊急脱出装置で脱出する場面なんか、ギャグ漫画のようで笑いました(´艸`*)