ストーリー
福島県いわき市に実在するリゾート施設「スパリゾートハワイアンズ」を舞台に、通称「フラガール」と呼ばれるダンサーになることを決めた主人公の夏凪日羽の成長と、周囲の人々との絆を描いたオリジナル劇場アニメーション。福島県いわき市に暮らす高校生の夏凪日羽は、卒業後の進路に迷っていたが、「東北のハワイ」こと「スパリゾートハワイアンズ」のポスターを見て、フラダンスショーで踊るダンサー=フラガールの採用試験に衝動的に応募する。未経験ながらも採用となった日羽は、鎌倉環奈、滝川蘭子、オハナ・カアイフエ、白沢しおんという個性的な同期たちとともにフラガールへの道を歩み出すが、なかなか足並みがそろわず、初めてのステージは大失敗。周囲からも「史上最も残念な新人たち」と呼ばれてしまう。落ち込む日羽たちだったが、良いことも悪いことも分かち合いながら、次第に絆を深めていく。子役時代から俳優・歌手・声優と幅広く活躍する福原遥が主人公の夏凪日羽を演じ、同期のフラガール役で美山加恋、富田望生、前田佳織里、陶山恵実里が共演。そのほかの声の出演にディーン・フジオカ、山田裕貴。「鋼の錬金術師」「機動戦士ガンダム00」の水島精二が総監督、「劇場版アイカツスターズ!」の綿田慎也が監督、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の吉田玲子が脚本を担当。
引用元:https://eiga.com/movie/94086/
登場人物・キャスト
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/フラ・フラダンス
感想
フジテレビが東日本大震災から10年となる2021年にアニプレックス・イオンエンターテイメントと共同で被災三県、岩手県・宮城県・福島県を舞台とするアニメ作品を発表する企画「ずっとおうえん。プロジェクト2011+10……」の一環として制作されたアニメが本作らしいです。
本作の主人公、夏凪日羽(なつなぎ ひわ)ちゃんは東日本大震災で姉を亡くしており、震災以来心にぽっかり穴が開いた日常を送っていたのです。
そんな気持ちもまま高校卒業が迫り、進路に悩んでいたとき、お店でフラダンスのダンサー募集のポスターを偶然見つけて応募してみることにしたんですね。
どうして、そんな行き当たりばったりなことをしたかというと、実は日羽ちゃんの亡くなったお姉さんはプロのフラダンサーで、日羽ちゃんは幼いころからフラダンサーに憧れていた節があるんですよ。
ですが、日羽ちゃんは運動音痴のフラダンス初心者ということもあり「落ちるだろ……」と本人も始めから受かるつもりなく一応受けてみたところ、何故か受かってスパリゾートハワイアンズに入社してしまうんですね(^▽^;)
スパリゾートハワイアンズで、鎌倉環奈(かまくら かんな)、滝川蘭子(たきがわ らんこ)、オハナ・カアイフエ、白沢しおん(しろさわ しおん)という同期と知り合い、それぞれの悩みや夢を描きながら、友情・努力・勝利、震災の傷を抱えた日羽ちゃんの心の浄化を描いています。
復興の願いを込めた作品ということで、フラダンスに目を付けたのは新鮮でしたね(*´▽`*)
本作を観て知りましたが、フラダンスにはハンドモーションという動きがあるそうで、手の形一つ一つに意味があるのだとか。
そのハンドモーションには、観る人を元気づける意味合いも含まれており、復興を応援するなら、確かにこれ以上の踊りはありません。
ただ、低予算なのかわかりませんが、作画の描き込み量は少なめで重厚感という点に関しては物足りなさを感じました。
震災の復興の願いを込めた作品ということで、万人向けに作られた作品だから仕方がないのでしょうが、ストーリーはシンプルで、ちょっと強引な気もしないではないです( ̄▽ ̄)
そして、もう一つ惜しいと思ったのは、無声シーンの演出ですね。
例えば新海誠監督の映画などで印象的ですが、登場人物がしゃべらずに、出来事だけを見せるシーンがありますよね。
それらのシーンでは劇中歌などの印象的な歌が入っているじゃないですか。
その挿入歌で映画のヒットか否かが決まると言っても過言ではありませんが、本作『フラ・フラダンス』には劇中歌を入れる絶好のシーンを描いているのに、ほぼBGMも加えず無音でそのシーンが流されるだけなんですよね。
それを観て、予算の関係だったのか? ちょっともったいないと思ってしまいました(^▽^;)
それを除けば、P.A.WORKSが得意とするお仕事アニメみたいに、登場人物は活き活きとしているし、フラダンサーという未知の世界を知る知的好奇心もくすぐらる良い映画だと思いました('◇')ゞ