ストーリー
「燃ゆる女の肖像」のセリーヌ・シアマが監督・脚本を手がけ、娘・母・祖母の3世代をつなぐ喪失と癒しの物語をつづった作品。
大好きだった祖母を亡くした8歳の少女ネリーは両親に連れられ、祖母が住んでいた森の中の一軒家を片付けに来る。しかし、少女時代をこの家で過ごした母は何を目にしても祖母との思い出に胸を締め付けられ、ついに家を出て行ってしまう。残されたネリーは森を散策するうちに、母マリオンと同じ名前を名乗る8歳の少女と出会い、親しくなる。少女に招かれて彼女の家を訪れると、そこは“おばあちゃんの家”だった……。
本作が映画初出演のジョセフィーヌ&ガブリエル・サンス姉妹がネリーとマリオンを演じ、「女の一生」のニナ・ミュリス、「サガン 悲しみよこんにちは」のマルゴ・アバスカルが共演。2021年・第71回ベルリン国際映画祭コンペティション部門出品。
引用元:https://eiga.com/movie/94582/
登場人物・キャスト
ネリー―――――――――――ジョセフィーヌ・サンス
マリオン――――――――――ガブリエル・サンス
ネリーの母(マリオン)―――ニナ・ミュリス
父―――――――――――――ステファン・ヴァルペンヌ
祖母――――――――――――マルゴ・アパスカル
感想
「どこかで観たことがある設定だな~」と思っていたら、セリーヌ・シアマ監督はインタビューでジブリの『思い出のマーニー』と『となりのトトロ』からインスピレーションを受けて作った作品であると答えたそうです。
そう、この既視感は確かに『思い出のマーニー』と『となりのトトロ』です(*´▽`*)
が、パクリなどではなく、まったく別物の作品になっていますよ。
主人公の8歳の少女ネリーは、大好きだった祖母にさよならを上手く言えないまま死別してしまい、そのことを悔やんでいました。
それからネリーは両親に連れられて祖母の家の片付けにやってきますが、母のマリオンは悲しさからなのか、何故か?ネリーを置いて家を出て行ってしまうのでした。
残されたネリーは森を散策していると、自分と同い年くらいの少女と出会います。
名前を聞いてみると母と同じ名前のマリオンであることを告げられるのでした。
2人は意気投合し共に遊び始めますが、マリオンの母でありネリーの祖母から、「マリオンは三日後に手術をひかえているから外で遊んではダメ」だと叱られてしまうのでした。
マリオンの母は足が悪く、手術をしなければマリオンも杖がないと歩けなくなってしまうという話にネリーは強いショックを受けるのでした。
マリオンは手術の不安、ネリーは母がいなくなってしまった不安を打ち明け、2人はお互いを励まし合うのです。
そして手術当日、ネリーは病院に向かうマリオンと祖母にちゃんとお別れをいうことができ、ネリーが家に帰ると母は戻ってきていたのでした、という物語です。
あらすじだけ話されても、意味がわからない話ですよね(^▽^;)
正直、映画観たバニラからしても最後まで意味がわからない話でした。
いわゆるメタファー映画ですね。
バニラがわからないだけで、本作には様々なメタファーが含まれていると思います。
一番わかりやすいのは『母娘』でしょうか?
ネリーからしたら、マリオンは母でありもっとも信頼している大人ですが、マリオンは祖母からしたらいつまでも子供なのです。
ネリーの立場からしたらマリオンは大人にみえますが、マリオンからしたらまだ母に甘えたい子供なんですよね。
マリオンも子供の心を持っているのに、子供を育てていて、子供が子供を育てているようなものなのだから、そりゃあ子育てがうまくいくことばかりではありません。
でも、子供からしたら、子供な大人は頼れる大人なのです。
ネリーの母もネリーを置いて出て行ってしまう子供っぽいところがあっても、ネリーにとってはかけがえのない母なのですから( ̄▽ ̄)ゞ