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ゆる~くアニメだとか、映画の感想文

アニメ ファンタジー 『羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来』「アニメに国境はない(≧▽≦)」

引用元:BS11

 中国アニメは年々凄いことになっていますが、日本と肩を並べるどころか追い越されてしまいそうです(゚Д゚;) 中国は日本の優秀なアニメーターを引き抜いて、アニメーター育成に巨額の資金を投じているようですから成長は止まりませんね(;^ω^) 恐ろしい子Σ(゚д゚lll)

 

 アジアンコンプレックスのせいかなんか知りませんが、中国○○と付くだけで嫌悪感を抱く人も中にはいると思いますが、先入観なしに中国アニメだと知らずに観れば、もっと評価が高くなるでしょうね(´▽`)

 

 それくらい作画から何からレベルが高いのです。まずこの作品を語るにあたってアニメの歴史を少し頭に入れていただきたいと思います。世界最古のアニメはフランスの発明家エミール・レイノーがパリ万博で『哀れなピエロ』上映したのが最初らしいです。

 

 それを記念して『哀れなピエロ』を上映した10月28日が世界共通のアニメの日だとされているのだとか。バニラも本記事を書くまで知りませんでしたが、世界最古のアニメはウォルト・ディズニーが作ったんじゃなかったんですね( ̄▽ ̄)

 

 バニラはてっきりディズニーが発明したものだと思っていました。エミール・レイノーが発明したアニメーションの技術に目を付けディズニーがミッキーマウスを始め多くのキャラクターを生み出し動かしたわけです。

 

 ディズニーから多大な影響を受け日本を代表する万能の天才にして漫画の神様と評される手塚治虫虫プロを設立し『鉄腕アトム』を始め多くの手塚作品をアニメにしました。

 

 よく知られた話ですが手塚治虫さんはディズニーの系譜を汲んでいるわけですね( ̄▽ ̄) 手塚治虫さんの絵は手足が大きくて丸みを帯びたシルエットをしてるでしょ(*´▽`*) あれはディズニーの系譜を汲んでいるからなんです。

 

 そしてディズニーの系譜を汲んでいる手塚治虫さんの系譜を汲む人々がトキワ荘に集まった藤子A藤子Fのお二人や、赤塚不二夫石ノ森章太郎など日本を代表する漫画家たちですね。

 

 藤子A・Fのお二人から赤塚さんや石ノ森さんも手塚さんと同じようにキャラクター性の強いディズニーっぽい漫画絵ですよね。彼らの漫画が日本のアニメ業界を牽引してきたわけですが、今現在の日本のアニメはディズニー調の絵柄とは違い劇画調の頭身の高い絵ですよね(^▽^;)

 

 それもそのはず、現代の絵柄は水木しげるの系譜を汲んだアニメだからです(*´▽`*) そうです『ゲゲゲの鬼太郎』です。手塚治虫さんはディズニーのようにデフォルメされた漫画調の絵で漫画界を牽引してきたとすれば、水木さんはよりリアル寄りの劇画調の絵で漫画界を牽引してきました。

 

 水木さんは劇画の第一人者として知られる辰巳ヨシヒロさんやつげ義春、『カムイ伝』で知られる白土三平さん、『ゴルゴ13』のさいとう・たかをさんとも深い関係があったそうです。

 

 つまりと藤子A・F、赤塚、石ノ森さんをはじめとするトキワ荘と水木、辰巳、つげ、白土、さいとうさんをはじめとする水木荘の光と闇の戦が水面下で繰り広げられていたのです(≧▽≦) 

 

 ソース元は山田玲司さんが↓の動画で詳しく分析してくれているので興味があったらそちらを視聴ください('◇')ゞ 

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 と、いうわけで昔はデフォルメされた漫画調の絵が主流でしたが、現代の劇画調の絵が主流になっています。前説が長くなりましたが、この予備知識を踏まえたうえで『羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来』の感想を語ろうと思います( ̄▽ ̄)(前置きが長げ~よ(''ω'')ノ)

 

 現在、アニメには手塚・水木を祖とする日本アニメーションと、ディズニーを祖とするアメリカのディズニー・カートゥーン・CGアニメに分類できます。この『羅小黒戦記』は日本系譜とアメリカ系譜のいいとこどりをしたハイブリッドアニメなんですよ(≧▽≦)

 

 日本が作り出した二次元調のキャラ・作画とアメリカのカートゥーン調の動きが合わさっています。カートゥーンと日本アニメを合わせることで日本アニメではできなかった新たな表現方法が可能になっています(´▽`*)

 

 日本の劇画調の絵は人体構造機能学が可能と認めた人体が可能とするリアルな動きしか表現できませんでした。そうなれば表現の幅は縮まります。で、日本の漫画家は人体構造をどうやって克服し自由な表現をしようか思考を凝らしてきた歴史があるわけですよ(知らんけど(´・ω・))。

 

 そこで編み出したのがちびキャラ化などのデフォルメ表現です。漫画などでギャグコマになるとデフォルメの強いキャラクターになるでしょ。あれです。

 

 もしそのようなデフォルメを使わずに人体構造を無視した動きを表現すれば、ゴムゴムの実でも食べていないと無理ですね(´▽`) ゴムゴムの実を食べていないキャラで腕や足を変な方向に動かしてしまえば「作画崩壊だ(# ゚Д゚)!」「ガーガーギャーギャ(≧◇≦)」なんだかんだ言われてしまうでしょう。

 

 が、本作はカートゥーンと日本調の絵のいいとこどりしたことでキャラクターの魅力を損なわず、人体構造を無視したより自由な動きを可能になっています! と、作画、カット割り、キャラクターは申し分ないできになっているのですが……。

 

 ストーリーは説明不足感を否めません(´-ω-`) もとは一時間半ちょっとの映画だったらしく、一時間半に多くの登場人物を出し過ぎてしまってキャラクターたちが活かされていない印象なんですよね(^▽^;)

 

 本作の主人公黒猫の妖精であるシャオヘイフーシーという妖精に助けられて居場所を見つけるのですが、そこに人間であるムゲンと呼ばれる最強の執行人が現れて、シャオヘイをさらっていきます。

 

 ここまでの流れが唐突でどうしてムゲンがシャオヘイをさらったのか? ムゲンの使う謎の技は何なのか? そもそも執行人って何? それらの説明がされないので視聴者は置いてけぼりをくらいます。

 

 まあ、それは日本アニメでもよくある構成で伏線として後半に回収されるので問題ありませんが、問題は登場人物なんですよね(;^ω^) ムゲンはシャオヘイを色々な人物と会わせるのですが、明らかに強キャラ感・物語の重要なキャラクターぽい雰囲気を放っているのに、活躍の場を与えられないキャラがほとんどです。

 

 最後の戦のとき、シャオヘイとムゲンが別れる場面でも視聴者が感情移入するほどキャラクターを掘り下げられておらず、登場人物と視聴者との心理的距離感を感じてしまいます(´-ω-`)

 

 せめて1クールの長さがあればストーリーやキャラの深堀もできて良かったのですが、ドラゴンボールでいったら、地球に襲来したラディッツを倒したくらいのところで終わった感があるので、登場人物の多さからしても、原作漫画があるらしいので、もしかするとシリーズ化して続編を制作するつもりでいるのかもしれません(。´・ω・)?

 

 

 これから中国はディズニー・カートゥーンアメリカアニメとも、日本の萌え絵や二次元的アニメとも違った中国独自の文化を活かした中国アニメを作っていくと思います。

 

 これからはアメリカはアメリカ、日本は日本、中国は中国とそれぞれの文化を継承したアニメを楽しめる時代になることでしょうね。アニメに国境はない(≧▽≦)

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