ゆる文

ゆる~くアニメだとか、映画の感想文

邦画 ミステリー/サスペンス 『マスカレード・ホテル』「事件は会議室で起きてるんじゃない、ホテルで起きてるんだ!」

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引用元:Amazon

 ポスター見てもらえればわかると思いますが、出演陣が豪華ですね~( ̄▽ ̄) 凄いですね。眩しいですね。人気ですね。面白いですね。キムタクですね。間違いないですね~。言わずもがなですが、原作は日本を代表する作家東野圭吾さんの『マスカレード・シリーズ』を原作にしています。それにしても、東野圭吾さんの作品は殆どが映画化していますね。映画化されていない作品なんて書いているのか? ってくらい映画化されています。印税がっぽがっぽですね~(ゲスいんじゃ!( `ー´)ノ)。

 

 物語は木村拓哉演じる主人公の新田が連続殺人事件の次の犯行現場であるホテル・コルテシア東京にフロント係として潜入捜査することになり、ホテルの裏事情や、色々なお客様と触れ合い、最終的には犯人を捕まえるという起承転結のしっかりした話しになっていますね( *´艸`) 木村拓哉演じる新田が「事件は会議室で起きてるんじゃない、ホテルで起きてるんだ!」という、場面は必見です(≧▽≦)(嘘情報広めるな! 真に受ける人がいたらどうする( `ー´)ノ)。

 

 で、色々なお客様が来るのですね。当然、障がいをもっている人もいれば、密会もあるし、備え付けのタオルとかバスローブを持って帰る客もいるは、クレーマーもいます。お客様は神様というように、どんなお客さまが相手でも、親切丁寧に応対するホテルの従業員の人たちはプロフェッショナルだな~と思いました。

 

 初めは、反抗的だった新田もホテルのスタッフの献身的な姿を見て、いつしかどこに出しても恥ずかしくない、ホテルマンに成長するのですね。ミステリものとしてではなく、新田の成長物語としても観られます。ミステリなので、ネタバレはいけないと思うので、詳しくは書けませんが、豪華絢爛でモダンな雰囲気。よく考えられたストーリーですし、重すぎないので、エンターテインメント映画としては星5だと思います。一見の価値ありです(*´▽`*)

アニメ アクション/バトル 『範馬刃牙』「バキ、それは芸術!」

 

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引用元:アニメ「範馬刃牙」公式サイト

 説明するまでもなく、原作漫画の累計発行部数8500万部を突破しているという『バキシリーズ』のアニメ『範馬刃牙』です(。-`ω-) ストーリーを簡単に説明すると、範馬刃牙(はんま ばき)という史上最強の高校生が、史上最強の生物と呼ばれ、その戦闘力は一国の軍隊並みと評される、範馬勇次郎と呼ばれる父親との壮絶な親子喧嘩を描いた物語です(≧▽≦) 二人の闘いは、もはや戦争ですね。熱い漫画ですよ。

 

 で、この物語は、その主人公刃牙が、アメリカ最強と呼ばれ、何ものにも囚われず自由なことからアンチェインと呼ばれるビスケット・オリバに闘いを挑むため、オリバが収容される監獄に刃牙が侵入します。刃牙はオリバに勝つことができるのか? という話になっています。

 

 バキシリーズの何が凄いって、一見ありえそうに思えてしまうリアリティーと、人体美、そしてバトルシーンの描写だと思います。普通少年漫画などで見るバトル漫画って、絶対フィクションだって思うじゃないですか。だけど、バキはフィクションなんですけど、ノンフィクションのように思えてしまうほど、格闘技の説明や、人体の科学的説明、描写力などの説得力が凄いのですねΣ(・ω・ノ)ノ!

 

 不運にも登場人物たちの戦いに巻き込まれてしまった、一般人たちが回想するという技法や、海外ドラマなどでありそうなシーンを応用したり、とにかく他の格闘漫画とは一線を画すのです(≧▽≦) もはや芸術の域にまで、格闘技を押し上げている。見たことある人も多いと思いますが、登場人物たちの肉体を画像検索してみてください。あんな筋肉の付き方人体の構造を考えるとあり得ないのでしょうけれど、不思議と納得してしまうのです。バキとは芸術です。

 

 その他にも、バキ要素を絡めることで、どんなことでも面白くなるし、難しいことでも簡単に思えてしまいます。その例を『史上最強の哲学入門』

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引用元:Amazon

 

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引用元:Amazon

という、哲学入門書が証明してくれました。作者の飲茶さんは、今までの哲学入門書に足りなかったのは『バキ』だと言っています(≧◇≦) バキ要素を取り入れた、この哲学入門書はめっちゃわかりやすいのです! それほど多くの哲学入門書を読んだことはありませんが、間違いなく、このバキ要素を取り入れた、哲学入門書はダントツでわかりやすいですよ。

 

 何が言いたいかって、すべての物事は『バキ』を取り入れることで、わかりやすくなるということです! 間違いないです(≧▽≦) 例えば、文学とかだったら、

『文学の聖地、東京ドーム地下討議場では、今まさに史上最大の文学議論大会が行われようとしていた……。

「史上最高の文学を知りたいかーッ!」

「オ――――――――――!」

「ワシもじゃ、ワシもじゃみんな!」

「全文学者入場!」

 理論を重ねた英知の文体! 日本一知られた文豪にして、日本最高の知識人! 吾輩は!

夏目漱石だァ――――!

 生涯で5回の自殺未遂! 女性にもてもてダメ男! だが彼の作品は永遠の青春文学! 人間失格

太宰治だァ――――!

 人生を芸術に捧げた時代の申し子! なべて人の世の尊さは、何ものにも換えがたい、刹那の感動に極まるのじゃ!

芥川龍之介だァ――――!

 幻想と現実の狭間! 夜空に焦がれ、イーハトーブに生きた心優しき詩人! 

宮沢賢治だァ――――! 

 末期の眼に映る自然を愛で、ノーベル文学賞も認めた、文学者! 自然描写の達人!

川端康成だァ――――!

 彼の作品はまさに変態! 日本探偵小説の父にして、おどろおどろしい不気味な世界観が癖になる!

江戸川乱歩だァ――――!

 女性の足を偏愛し、女性に踏まれることを好んだ! フェチズム光る!

谷崎潤一郎だァ――――!

 まさに狂気! 彼以上の狂気を見たことがないし、今後見ることもできない! 彼の作品を読破した者は、精神を病むと言わる! 夢と現実の住人!

夢野久作だァ――――! 

 男の中の男! 東大全共闘での演説は伝説になった! ハラキリだって怖くない!

三島由紀夫だァ――――!

 

 どうです? 文ストみたいですが、文ストではありません。絶対、面白いでしょ(≧▽≦) こんなふうに、バキ要素を取り入れて書いた学術書って、絶対面白いでしょう。 歴史だったら歴史、数学だったら数学、理科だったら理科、音楽だったら音楽で、バキ要素を取り入れて教科書を作れば、絶対面白くなって、日本の学力が底上がりすると思います!(≧▽≦)! 世の中にある教科書などの難しい本には、バキが足りないのです('◇')ゞ

アニメ 日常/コメディー 『まちカドまぞく』「万物は流転する!」

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引用元:dアニメストア

 ある日、魔族の力に目覚めた闇の一族の末裔であるシャドウミストレス優子(通称シャミ子)という平凡な女子高生が、始祖の魔族であるリリスより授かり使命によって、光の一族の末裔である魔法少女千代田桃に、一ヵ月四万円生活の呪いを解くために闘いを挑むバトルアニメです(≧▽≦) だけどシャミ子はポンコツで、常人の戦闘力以下の戦闘力しか持ち合わせていないのですね~( ̄▽ ̄) 普通の人の戦闘力が1~5の間だとしたら、シャミ子の戦闘力は0・5あるかないかでしょう。ラディッツに言わせれば「戦闘力……たったの0・5か……ゴミめ……」でしょうね(´-ω-`)

 

 それに引き換え未知数ではありますが、魔法少女である桃の戦闘力はフリーザ第一形態、もしくは第三形態くらいまでの開きがあると思います。ドラゴンボールに詳しい人なら、その戦闘力の開きがどれだけ絶望的かがわかるでしょう(≧◇≦) そうです、シャミ子はどう足掻いても、フリーザ様には勝てないのです;つД`) それどころか、ヤムチャにすら勝てないでしょう。いやいや、戦闘力5のおっちゃんにすら勝てないのだから話しになりません。だけど、シャミ子は健気なんですね;つД`) 戦略を練ったり、ツッコミもキレキレだし、魔法少女と一緒に特訓したりして、一つの悟り

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引用元:アニメ「まちカドまぞく」

「万物は流転する」に至るのです。それからのシャミ子は超サイヤ人のように、ききかんりフォームを習得するとかしないとか(。´・ω・)? これは、魔法少女である桃と一緒に特訓しているときに、初のランナーズ・ハイになったときにシャミ子が悟った真理ですね~( *´艸`) シャミ子は魔法少女や家族、友達の支えを借りながら、少しずつ成長し、魔法少女を倒すことができるのか! これは、家庭の事情で一夜にして闇の力に目覚めた少女が、魔法少女を倒す定めに果敢に立ち向かう感じの、何かそう言った話です(≧▽≦)

 

 バニラの説明を読んだ人は、この『まちカドまぞく』をバリバリのバトル漫画のようなイメージを持った人も多いことでしょう(*´▽`*) だけど、それはバニラのミスディレクションなのです。このアニメはジャンプもビックリのバトルアニメではなく、コメディーアニメだったのです(≧▽≦)(わかっとるで。タイトルに書いとるやん(´・ω・`))(Σ(゚Д゚))。

 

 バニラのミスディレクションを見破るとは、さすが光の一族の末裔である読者ですね……(-_-;) バレちまったらしょうがない。そうです、これはバトルアニメではなくコメディーアニメなのです( *´艸`) コメディーには色々な笑いの取り方がありますが、人を馬鹿にしたり、下ネタを言ったりするのはお笑いをとる常套句ですが、このアニメは人を馬鹿にしたり、下ネタなどを使ったりする下品な笑いは見た感じないので、観ていて不快な気分になることはありません。それに、ギャグのセンスもテンポもよくて、ほのぼのしていて、何よりキャラクターが可愛いので、一気に観れちゃいました。

アニメ スポーツ/日常 『スローループ』「おさかな天国ヽ(^o^)丿」

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引用元:dアニメストア

 一話完結、釣りアニメです(≧▽≦) 釣りアニメが最近はやっているのかな? 『ゆるキャン△』とか、こういうアニメの影響でブームが作られているので、ヒットして欲しいですね。コロナ禍の影響でキャンプとか、釣りとか人との接触が少ない趣味の人気がでていると聞きますから、その影響で釣りとか趣味をテーマにした漫画が映像化されるのでしょうね。いいことですヽ(^o^)丿

 

 バニラはサビキ釣りとかしか、したことがないのですが、この作品で主に扱われいる釣りはフライフィッシングというものらしいです。主人公のひよりという女子高生がフライフィッシングをきっかけに、家族や友人、周りの人たちと交友していくほのぼの系日常アニメになっています。ほのぼのしていますが、再婚や血のつながらない家族の関係などをテーマにしていて、描き方によっては重くなってしまうでしょうけれど、かわいい女の子たちがキャッキャッしているし、周りの家族も明るいので全然重さは感じさせないし、それに一話完結なので気楽に観れて良きです(≧▽≦)

 

PS 釣りといえば糸を垂らしていて、後はのんびり魚が食いつくのを待つだけだというイメージがありますが、このフライフィッシングは疑似餌を使うので、常に竿と糸を動かしていないといけないので技術力とかが必要になってゆったりしていません(*'ω'*) 魚と人間との勝負のような感じがより強いので、こっちの方が釣りしてるって感じが強い印象ですね(≧▽≦) 

アニメ ドラマ/コメディー 『ハコズメ ~交番女子の逆襲~』「こんなブラック企業は嫌だ!」

 

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引用元:アニメ!アニメ!

 ドラマ化もしているので知っている方も多いのではないでしょうか。交番コメディーです。交番に勤務する女性警察官の生態が知れます( *´艸`) こんな綺麗なお巡りさんになら、捕まってもいいと思った変態さんたちも多いのではないでしょうか(゚∀゚)(Σ(゚Д゚)キャァァァー!  この人変なんです!)(なんだチミはってかぁ? そうです私は変なバニラさんです。変なバニラさんだから変なバニラさん、だっふんだ)。

 

 普段警察でドラマとか小説で取り上げられるのは刑事ですが、この作品は交番のお巡りさんなんですね。交番を舞台にした漫画やドラマが今までにもなかったわけではありませんが、どうしても警察という仕事上シリアスになりがちでコメディーは少ないでしょう。

 

 確かに『こちら葛飾区亀有公園前派出所』のようにコメディーもありますが、こち亀は警察の仕事と言うよりは、両さんの趣味だとか破天荒を楽しむ作品なので、交番は舞台でしかないと思います。が、この『ハコズメ』はコメディーでありながら、ちゃんと変なおじさんたちをお縄にかけて警察しているのですね。

 

 扱うテーマがテーマ上、事件などもあってシリアスになりそうですが、純粋で素直、ちょっと天然な主人公川合麻衣(かわいまい)やモデルのように綺麗で仕事もできるけどかなり腹黒な藤聖子(ふじ せいこ)、おばさま人気のあるブロッコリー源誠二(みなもと せいじ)、キツネっぽい山田武志(やまだ たけし)などなど個性的なキャラクターが笑いを取るためシリアスになり過ぎることはありません(≧▽≦)

 

 作者の泰三子(やす みこ)さんは十年間本当に警察官をしておられたらしいので、警察内部の問題とか事件とかがとってもリアルで、かなり忠実に描かれているのです。川合が時々漏らす愚痴なども経験者でなければ気が付かないことばかりなので面白い(≧▽≦) 警察なのにブラック企業というね……(;´・ω・) 睡眠時間はないは、市民からは「税金泥棒!」とさんざん言われるは……、トラウマ級の事件には遭遇するは……どれだけ安定していても警察官なんてなるもんじゃないなって思わされます(-_-;) 

 

 そんな理由から川合は警察を辞めるべく辞表まで書いたのですが、辞めようと決意した日に藤が刑事課で問題を起こして川合の勤務する交番に配属されてくるのです。それから、川合は藤部長と行動を共にすることになり、警察官として大切なことを学んでいきます。勉強になるし、面白いし、ためになる、三拍子そろってます('◇')ゞ(勉強になると、ためになるは同じじゃね(´・ω・`))。警察なるもんじゃないなと思いますが、やっぱり警察ってかっこいい(≧▽≦)!

アニメ コメディー/恋愛 『その着せ替え人形は恋をする』「マジ良きです( *´艸`)」

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引用元:TVアニメ「その着せ替え人形は恋をする」公式サイト

 全肯定ギャルと古風な男子高校生がコスプレに青春を捧げるラブコメディーです(≧▽≦) 人気があるということを知ったので、観て観たら面白かった( *´艸`) 作画も綺麗でキャラも立ってる。みんな個性的で、とくに喜多川海夢ちゃん(海夢と書いてマリンと読むキラキラネームです)のキャラは今までにありそうでなかった感じのギャルですね。そんな彼女ですから、学校でもイケイケのグループに属していて、普通に考えたら古風な男子高校生五条新菜(ごじょう わかな)くんとは接点などありません。

 

 が、彼女はアニメ大好きで、アニメのキャラクターのコスプレをしたいという理由から放課後、裁縫室で一人コスプレ衣装を作っていたのです。そこに五条くんがやって来て、二人は一緒にコスプレ衣装制作をすることになるのですね~( ̄▽ ̄) 実は五条くん雛人形店の跡取りで、趣味が雛人形作りなのです。すごい珍しいですよね、趣味が雛人形作りってΣ(・ω・ノ)ノ! 知り合いに「趣味あんの?」って訊いて「雛人形作り」って答えられたら「・・・・・・」何て返したらいいのかわからないです(;^ω^) 

 

 趣味が雛人形作りの人ってどのくらいの確率で存在するのでしょう? たぶん自分の切った爪を集めて長さを計る人くらいに少ないと思います( ̄▽ ̄)(マニアックな例えすっきゃな(-_-;))。まあ、だから答え返せたとしても、喜多川さんのように全肯定の回答はできないでしょう。よくできたギャルです。それがまた笑顔が良きなのです(*´▽`*) 

 

 普通漫画やアニメの萌えキャラの笑顔って、可愛らしさを崩さないためにみんな似たような感じの笑顔になりますが、喜多川さんの笑顔は、どういったらいいのかわからないけど、ギャルっぽい笑顔なんです。少し間違えれば下品になってしまいそうな感じだけど、それがまた喜多川さんらしさを出している(≧▽≦) 喜多川さんのキャラ良きですね( *´艸`) あと五条くんの天然っぽいところがまた良きなのです。

 

 五条くんは幼い頃雛人形が好きなことを同年代の女の子に告げたら「男の子なのに、雛人形が好きなんて変なの」みたいなことを言われてから、五条くんは周りに自分の趣味を隠しているんですね。確かに自分が好きなものとか、趣味とか、癖を否定されたらショックが大きいですよね( ;∀;) バニラも昔、相手の汗を舐めて、その人の気持ちを当てるという趣味を持っていたのですが、「キモい」と否定されてからはやらなくなりました(´-ω-`) まあ、嘘ですけど(*'ω'*)

 

 だから自分の好きなことを恥ずかしげもなく好きだと言える喜多川さんに五条くんは憧れのような感情を抱くのです。そんな理由があって、二人はコスプレ衣装作りを共通し、次第に恋が芽生えていくのでしょう。二期放送に期待ですね(*´▽`*)

映画 SF/スリラー『オートマタ』「さよなら、わたし。さよなら、たましい。もう二度と会うことはないでしょう」

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引用元:Amazon

 いや~、凄い作品でした(≧▽≦) 何度も言っていますがSF好きのバニラには大好物のストーリーです。本作のテーマの一つは人工知能ですが、SF系でよくあるような人工知能が人間に反旗を翻して、虐殺するという話ではありません。どのようなストーリーかといいますと――

 

2030年代末に太陽のフレア光が増加したことで、地球は砂漠化が進行し、人口の99.7%が失われた。生存者は安全な都市網を再構築し、過酷な環境で人類の手助けを行う原始的なヒューマノイドロボット「オートマタ」(ピルグリム7000型)を開発した。オートマタには、生命体に危害を加えてはならない、自他のロボットの改造を行ってはならない、という2つのプロトコル(制御機能)が設定された。当初は人類の救世主であるとされたが、砂漠化の抑制に失敗したことから肉体労働に追いやられた。ある日、自己改造を行っているオートマタが発見され、保険調査員のジャック・ヴォーカンが調査に派遣された。

                             (Wikipedia 引用)

 

 この作品のミソになるのは、ロボットに二つのプロトコルが設定されていることなのです(*'ω'*) その二つとは生命体に危害を加えてはならないというものと、自他のロボットの改造を行ってはならない、というものです。生命体に危害を加えてはならない、というのはロボット工学の三原則に明記されている通りですが、どうして自他のロボットを改造してはならない、という設定がされているのか?

 

 それはですね、ちょっとネタバレになりますが、人間の能力が及ばなくなってしまうからなのですね。2045年問題、技術的特異点(シンギュラリティ)という言葉を知っているでしょうか? そうです、AIが反旗を翻し人類を根絶やしにすべく、殺人兵器オートマタの製造を開始するという(どこのターミネーター!( `ー´)ノ)。

 

 間違えました、AIの知能が人間を超えると言われている問題です、はい。本作の設定は正にシンギュラリティから取られていると思われ、AIが人間を超えるのを防ぐために、このようなプロトコルが設定されたのです(/・ω・)/ が、ある日、自己改造を行っているロボットが発見されて、保険調査員のジャック・ヴォーカンが調査に乗り出すことになりました。ロボットのプロトコルを変更したのは誰なのかを見つけ出す、という物語になっています。

 

 ネタバレを言いますよ、言いますからね(≧▽≦) 言ってしまうと、この物語は種の交代を題材にしている話なのですよ。この作品の世界観では、地球は放射能で汚染されていて、これから先人間が暮らしていくことができなくなっているのです。だから、近い将来人類が滅びるのは目に見えていて、人類に変わって、ロボットが人間の意思を継ぐ人工的に作られた新たな種になるということです。

 

 実際に映画だけでなく、リアルでもこれから先何千年と経って地球が汚染されていったら、この映画のようになるかもしれません。ですが、ここで疑問が生じるのはロボットが人間に代わることができるのか? ということですね。AIは意識を獲得するのか? というのはよく問題にされます。

 

 ですが、バニラはAIが意識を獲得することはないと思うのですよ。確かに、生物が有する意識も電気信号による、シナプス(脳細胞)の結びつきによって生じる産物なのかもしれませんが、AIには意識は生まれるか? と問われると生まれるとは思いません(。´・ω・)? まず、他我問題的な意識があるかどうかの証明が難しいのですが、AIに意識が生まれない理由として、意識とは生物だけが備える生物性だと思うのです。

 

 意識は神によって作られただとか、そういう神聖視している訳ではありませんよ当然。どれだけ、AIが進化しても、意識は獲得することはできないと思うのです(´・ω・`) だから、意識のないAIに人間の代わりは務まらないという訳ではなく、本当に意識など必要なのか? ということなのです。

 

 SF好きのバニラはSF作家の伊藤計劃さんという方の小説が好きなのですが、伊藤計劃さんが『ハーモニー』という小説の中で、人類から意識を無くす”ハーモニクス計画”という思想を説くのです。『ハーモニー』では本来意思と言う機能は、生物が繫栄するために必要な機能でしたが、社会のインフラが整い機械化が進んでいくと、非合理性を生み出す不確定要素たる意思はかえって邪魔になると説かれるのですね。

 

人間は進歩すればするほど、死人に近づいてゆくの。というより、限りなく死人に近づいてゆくことを進歩と呼ぶのよ。(p.134)

精神は、肉体を生き延びさせるための単なる機能であり手段に過ぎないかもって。肉体の側がより生存に適した精神を求めて、とっかえひっかえ交換できるような世界がくれば、逆に精神、こころのほうがデットメディアになることにはなりませんか? 
                 (伊藤計劃『ハーモニー』引用)

 こんな文章があったのですよ。つまり、人間は進化すればするほど、合理的になり、意識=魂なんていうものをそぎ落としていくのです。もし人間から意識を取り去ることができれば、この一文のように体をとっかえひっかえできるようになり、自己の同一性を克服して人間は不老不死にだってなれると思います。

 

 しかも意識がなくてもインフラさへ整っていれば、生きることはできると説かれていますし。確かに生物には自由意思がないというのが科学の定説ですし、意思を取り除いて刹那主義的に生きる方が人間は幸福になれると思うことがあります(・ω・) だから、ロボットは意識を持つ必要などなくても、人類にとって代わることができると思うのですよ(´-ω-`) この作品を観ていると、意識を持っている人間よりも、意識が希薄なロボットたちの方がより高次元の存在のように思えました(´・ω・`)