ストーリー
突如として凶暴化した鳥の大群に襲われる人々の恐怖を描いた、アルフレッド・ヒッチコック監督による名作パニックスリラー。ダフネ・デュ・モーリアの短編小説を原作に、推理小説作家エバン・ハンターが脚色を手がけた。新聞社の社長令嬢メラニーは、ペットショップで知り合った弁護士ミッチに興味を抱き、彼を追ってボデガ湾沿いの港町を訪れる。その町で、メラニーは突然舞い降りてきた1羽のカモメに額をつつかれてしまう。翌日、ミッチの妹キャシーの誕生日パーティで、カモメの大群が子どもたちを襲う事件が発生。夜には無数のスズメがミッチの家に侵入し、その後も町のあちこちで鳥の大群が人間たちに襲いかかる。
1963年製作/120分/アメリカ
原題:The Birds
配給:ユニヴァーサル
劇場公開日:1963年7月5日
引用元:https://eiga.com/movie/62576/
登場人物・キャスト
役名 | 俳優 | 日本語吹き替え | ||
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TBS版 | フジテレビ版 | ソフト版 | ||
ミッチ・ブレナー | ロッド・テイラー | 井上孝雄 | 小林昭二 | 堀内賢雄 |
リディア・ブレナー | ジェシカ・タンディ | 河村久子 | 京田尚子 | 沢田敏子 |
アニー・ヘイワース | スザンヌ・プレシェット | 武藤礼子 | 深見梨加 | |
メラニー・ダニエルズ | ティッピ・ヘドレン | 二階堂有希子 | 田中敦子 | |
キャシー・ブレナー | ヴェロニカ・カートライト | 山本嘉子 | 清水マリ | 中村千絵 |
バンディ夫人 | エセル・グリフィス | 沼波輝枝 | 宮沢きよこ | |
セバスチャン・ショールズ | チャールズ・マッグロー | 寺島幹夫 | ||
マクグルーダー夫人 | ルース・マクデヴィット | 高村章子 | ||
ディーク・カーター | ロニー・チャップマン | 今西正男 | 嶋俊介 | 西村太佑 |
セールスマン | ジョー・マンテル | 峰恵研 | ||
貸しボート屋 | ドゥードゥルス・ウィーヴァー | 槐柳二 | ||
アル・マローン副保安官 | マルコム・アターバリー | 北村弘一 | ||
郵便局員 | ジョン・マクガヴァン | 辻村真人 | ||
ダイナーの酔っ払い | カール・スウェンソン | |||
ミッチの近所の住民 | リチャード・ディーコン | |||
ヘレン・カーター | エリザベス・ウィルソン | 白川澄子 | ||
サム | ビル・クイン | |||
ダイナーの母 | ドリーン・ラング | |||
不明 その他 |
N/A | 杉田俊也 荘司美代子 堀越節子 京千英子 嶋俊介 村越伊知郎 西尾徳 |
加藤修 渡辺典子 |
及川ナオキ 真矢野靖人 川島悠美 |
演出 | 高木譲 | 山田悦司 | 市来満 | |
翻訳 | 広瀬順弘 | 山田実 | 高師たまみ | |
調整 | 栗林秀年 | 天野龍洋 | ||
効果 | 赤塚不二夫 PAG |
N/A | ||
制作 | グロービジョン | 映画公論社 |
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/鳥_(1963年の映画)
感想
新聞社の社長令嬢メラニーはペットショップで知り合った弁護士ミッチに興味を抱き、ミッチが欲しがっていたラブバードを手土産にして、ミッチの家があるボデガ湾沿いの港町を訪れるが……メラニーがその町を訪れたことを皮切りにして、鳥たちが突如狂暴化し、町の人々にかぎ爪を剥く!
ダフニ・デュ・モーリエの同名小説を原作に、ヒッチコック監督が制作した動物系パニック映画の原点『鳥(THE BIRDS)』。
今でこそ、パニック系というジャンルがあるほど、動物が人間を襲う作品は一大ジャンルですが、本作が公開された1963年の時点では衝撃だったでしょうね。
狩る者と狩られる者の立場が逆転する恐怖。
原作小説では鳥たちが人間を襲う理由は厳寒によるエサの激減によるものと科学的な説明がされているようですが、ヒッチコック監督の『鳥』は徹底して不条理で、それらの説明がされることはありません。
このボデガ湾沿いの港町だけで起こっている現象なのか?
それとも、広範囲で起こっている現象なのか?
どうして、鳥たちが襲って来るのかの説明がなければ、防ぎようがありませんよね(^▽^;)
一縷の望みを託し、鳥たちの攻撃を潜り抜けたメラニーとミッチたちは、車に飛び乗り町を脱出しようとしますが、カーラジオから鳥たちの攻撃が近隣拡大しているというニュースを聞いたところで、唐突に物語が終わってしまうんですよ。
「え……?」と思いました。
言うなれば「起承転結」の「転」の当たりで物語が終わってしまうんですよ。
「結」はどうしたの? 続編があるの? と思って調べてみたら、知恵袋に詳しい話が書いてあるのを見つけました。
実際にはあの後のシーンがあったそうなのですが、そのシーンは鳥たちの狂暴化は世界中に拡大しており、鳥によって世界は壊滅状態にあるという救いようのないラストになっていたようです。
その救いのなさにヒッチコック監督は、そのシーンをカットして、まだ助かっている町があるかもしれないという希望を持たせたそうなんですね。
そのラストの演出が『サイコ』同様、映画に深みを持たせているように感じられました(≧▽≦)ゝ