ストーリー
遥かな未来。人々は穴を掘って家を作り、地震と落盤に脅えながら何百年も暮らしていた。ある日、穴掘りをしていた少年・シモンは不思議に光る小さなドリルを見つける。一方、シモンの兄貴分・カミナは村の上に「地上」があると信じていたが…。
引用元:https://filmarks.com/animes/1399/1858
登場人物・キャスト
以下、声の出演は全て日本語版のもの
- シモン - 柿原徹也
- カミナ - 小西克幸
- ヨーコ・リットナー - 井上麻里奈
- ニア・テッペリン - 福井裕佳梨
- ヴィラル、ココ爺 - 檜山修之
- リーロン・リットナー - 小野坂昌也
- ロシウ・アダイ - 斎賀みつき
- ギミー・アダイ、レイテ・ジョーキン - 本田貴子
- ダリー・アダイ、ブータ - 伊藤静
- キタン・バチカ - 谷山紀章
- キヨウ・バチカ(キヨウ・リットナー) - 佐藤利奈
- キノン・バチカ - 植田佳奈
- キヤル・バチカ - 阿澄佳奈
- ダヤッカ・リットナー - 中村大樹
- キッド・コイーガ - 近藤隆
- アイラック・コイーガ、アーテンボロー・コアチッチ - 桐井大介
- ゾーシィ・カナイ - 川上貴史
- ジョーガン・バクサ、ガバル・ドッカー - 四宮豪
- バリンボー・バクサ - 堂坂晃三
- マッケン・ジョーキン - 神永レオ
- テツカン・リットナー、ギンブレー・カイト - 水島大宙
- シベラ・クトー - 寺田はるひ
- シャク村長 - 玄田哲章
- ジョー - 小杉十郎太
- マギン、20年後のロシウ - 中田譲治
- ナキム - 間宮くるみ
- マオシャ - 下屋則子
- 副官 - 東地宏樹
- 螺旋王ロージェノム - 池田成志
- チミルフ - 梁田清之
- アディーネ - 根谷美智子
- シトマンドラ - 陶山章央
- グアーム - 川久保潔
- エピローグのシモン(ナレーション) - 菅生隆之
- アンチ=スパイラル - 上川隆也
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/天元突破グレンラガン
感想
アニメ史に残る傑作(≧▽≦)b
以前、断片的に観て大まかな流れは知っていたのですが、今回真剣に一話から最終回まで観て『天元突破グレンラガン』が名作と呼ばれる理由がわかりました( ̄▽ ̄)
遥かな未来の地球では、人々が地下で暮らしていたという『進撃の巨人』などで有名なクローズドサークル形式で始まり、少しずつ外の世界の真実が明らかにされていくのです。
人類が地下での暮らしを強いられているある日、穴掘りシモンと呼ばれる主人公の少年は
村の拡張のために、ドリルで穴を掘っていました。
すると地中で謎の光ドリルを発掘するのです。
このドリルの発見で、シモンの運命は動き始めるのでした!
それから間もなく、地上から謎の巨大な顔ガンメンがシモンたちの村を襲い、兄貴分のカミナ
と謎の少女ヨーコが
ガンメンと戦います。
生身の人間が巨大兵器に敵うはずもなく、絶体絶命の時!地中に埋まっていた謎の顔型の機械と光ドリルが反応するのです。
シモンは光穴にドリルを差し込むと「こいつ……動くぞ!」と謎の顔型兵器グレンに乗り込み、シモンは見事に顔面を倒すことができたのでした(≧▽≦)
そこから、シモン、カミナはヨーコの仲間たちと出会い、獣人族との戦いにその身を投じることになるのです!
本作は全27話の四部構成になっています。
第1部 立志編
これは、まだ自分の運命に気づかぬ一人の男の物語。
地下で暮らすジーハ村の少年シモンは、いつものように得意な穴掘りをしていると、光る小さなドリルと巨大な顔を見つける。その時、突如として村の天井が崩れ、巨大なロボットとライフルを持った少女・ヨーコが落ちてきた。騒ぎの中、シモンは兄貴分と慕うカミナとヨーコと共に巨大な顔に乗り込み、コックピットに小さなドリルを差し込むと、その顔はロボット=ガンメンとなって姿を現した。シモン達はラガンと名付けたガンメンで、襲いかかる敵ガンメンを打ち破ると、勢いそのままに地盤を突き割り地上へと飛び出す。カミナは人間を襲う獣人からガンメンを奪い、グレンと名付け、ラガンと合体して「グレンラガン」となる。一行は獣人の本拠地を目指して地上を旅する。カミナの元に集まった「大グレン団」はついに要塞型ガンメン・ダイガンザンとの決戦を迎える。しかし、前夜カミナとヨーコの逢瀬を見たシモンは集中を欠き、思うようにラガンを動かせない。シモンはカミナから発破をかけられ、ダイガンザン討伐に成功するが、重傷を負ったカミナは命を落とす。
第2部 風雲編
これは、運命と闘い続ける男の物語。
リーダーのカミナを失った衝撃を隠せない大グレン団。シモンは獣人との戦いの中で、その悲しさを紛らわそうとしていた。そんな中シモンは偶然ガンメンによって廃棄された箱の中から謎の少女を見つける。彼女は人間と敵対する螺旋王ロージェノムの娘、ニアだった。シモンは彼女と大グレン団達によって立ち直っていく。大グレン団は王都テッペリンを目指し、ロージェノム配下のガンメンを打ち破る。死闘の末、シモンはロージェノムを倒し、王都テッペリン陥落に成功する。しかしロージェノムは死に際に「100万匹の猿がこの地に満ちた時、月は地獄の使者となりて螺旋の星を滅ぼす」という不気味な言葉を残す。
第3部 怒涛編
これは、運命に裏切られながらも、自分の道を探し続ける男の物語。
7年の時が流れ、地下から解放された人類は地上で平和な生活を満喫していた。テッペリンには新都カミナシティが建設され、新政府を設立したシモンたちは忙しい日々を送っていたが、ロージェノムが遺した言葉が気にかかっていた。そして100万人目の人類が産まれた直後、人類は自らをアンチ=スパイラルと名乗る謎の敵からの空襲を受ける。ニアはメッセンジャーとして覚醒し、3週間後に月が地球に落ちると宣告する。ロシウは人々の動揺を抑えるため、シモンを逮捕、拘束。多くの人類を見捨て巨大戦艦アークグレンで宇宙に脱出するという苦渋の決断をするが、そこにはアンチ=スパイラルの巨大ムガンが待ち構えていた。シモンはヨーコの助けで脱獄すると、グレンラガンで宇宙に出撃。アークグレンと合体してアークグレンラガンとなり、ムガンを撃破。さらに月に偽装したカテドラル・テラを制御可能にして地球への激突を回避する。しかしニアは地球螺旋力のデータ解析のために召喚され、姿を消す。
第4部 回天編
これは、戦闘因果に支配された宇宙の運命に風穴をあける男の物語。
シモンがニアに贈った指輪を頼りにアンチ=スパイラル母星の位置を掴んだ大グレン団は、カテドラル・テラを超銀河ダイグレンと改名、全ての戦いに決着を付けるべく敵母星へと向かう。途中仲間を失いながらも、シモンはついにニアを探し出し、天元突破グレンラガンでアンチ=スパイラルに勝利。宇宙では他の螺旋族からも喜びの声があがった。仮想生命体であったニアはシモンとの結婚式の途中消滅。シモンはコアドリルをギミーに渡し、旅に出る。20年後、ロシウは宇宙の螺旋族による螺旋族平和会議にこぎつける。ヨーコはヨマコの名で小学校の校長を務める。シモンは旅先から平和会議に飛び立つグラパール隊を見上げ、「天の光は全て星」とつぶやく。
確かに短いために展開が早かったり、強引に思える箇所や、ご都合主義的な展開はありますが、作中でも語られている通り本作は「無理を通して、道理を蹴っ飛ばす」作品であり、ご都合主義でも納得してしまえるギャグマンガ的な展開なので、それほど気にならないんですね(≧▽≦)
人間は小さな嘘は気にしますが、大きな嘘はそれほど気にしないらしいです(`・ω・´)ノ
例えば、魔法が使えたり、不思議な法則がある物語の根本的な虚構は気になりませんが、魔法が使える原理や、不思議な法則が成立する原理などがしっかりしていないと、引っかかってしまいます(^▽^;)
本作『天元突破グレンラガン』もご都合主義的な展開は多いのですが、それらは許容できる範囲であり、人間が地下に暮らすようになった原因や、ガンメンという兵器の存在、螺旋力という力など、物語の根幹にかかわる重要な要素の原理はしっかりしているし、等価交換の原理はちゃんと果たしていて、不思議なことに納得できてしまう(≧▽≦)
グレンラガンを動かすためのエネルギーである螺旋力は進化する力、もっと突き詰めれば「生きんとする意志」のことです。
螺旋力を有するのは二重螺旋構造をDNAに有する生物だけであり、この『天元突破グレンラガン』の世界では、生命の繁殖を防ぐ定めを持った反螺旋族であるアンチスパイラルと、螺旋族との時空と空間を超えた神話が描かれている物語だったのです(≧▽≦)
何故、アンチスパイラルは生物の繁殖をコントロールしているのかというと、アンチスパイラルは、いうなれば進化した遥か未来の人類のような存在で、もともとは螺旋族だったらしいのです。
しかし、あまりに発展、繁殖し過ぎた末に、故郷の国を破滅に追い込んでしまい、その教訓から学んだ螺旋族は生殖やめて、アンチスパイラルとなりすべての宇宙に干渉し、宇宙の破滅を防いでいたという話だったんですよ。
最近でも『進撃の巨人』の安楽死計画などでも有名ですが、本作の描いているのは出生主義と反出生主義との戦い、資本主義とSDGsの戦いだったのです( ̄▽ ̄)
人類が存在する以上絶対に答えが出ないであろう難解なテーマを、本作は多元宇宙を含んだ全宇宙を舞台にした壮大な展開で描かれているのです。
どうですか、ここまで読んで思われたと思いますが、そんな壮大な話がたったの全27話ですよΣ(・ω・ノ)ノ!
少なくとも、第一部に12話、第二部に12話、第三部に12話、第四部に13~4話くらいかけて、一年のスパンで描く作品だと思うのに、内容をギュギュっと全27話に圧縮したことで、無駄な話がない(≧▽≦)
セリフ回しもいちいちかっこよく、キャラクターもみんな魅力的、テンポも勢いもよく、哲学的でありながらそう感じさせない構成、昭和と平成のハイブリットな熱さ、アニメ史に残る傑作アニメです(`・ω・´)b