ゆる文

ゆる~くアニメだとか、映画の感想文

映画 SF『トランセンデンス』

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 記念すべき、初映画感想はジョニー・デップ主演のSF映画トランセンデンス』です! まず紹介する前に、映画のポスターって著作権の問題とかもあるので、使っても大丈夫なのでしょうか……という心配があります……。使わなければ、どんな映画かわかり辛いんですよね。少し調べた限りでは、過度なネタバレをしない限りでは、映画の紹介などをする目的や、引用なら著作権違反には当たらないと書かれた記事がありましたけど……。正直怖いですね……。一応明記しておくと、これは感想文でもありますが紹介文です(;´・ω・)

 では、感想を書きましょう。内容はポスターにもある通り、ジョニー・デップ演じる科学者がある事件に遭遇し重傷を負い、もう長くないということがわかって、コンピューターに自身の意識を移す、という物語です。この手の作品によくあるように、コンピューターが暴走してパニックに陥るパニック物でもありますね。映画の良し悪しはわからないのですが、SF好きのバニラはとても面白く最後まで観れました。SFは壮大だから面白いですよね。

 人間と機械が融合するトランスヒューマニズムとか近年騒がれていますが、近い将来人間の意識をコンピューターの中にインストールすることもできるかもしれません。バニラが思うに、人間の意識をヴァーチャルの世界にインストールするには、他我問題を解決する必要が生じると思うのです。他我問題とは、他人の心をいかにして知りえるか、という哲学上の問題で、例え自分のクローンを生み出せたとしても、別々の脳である限り、他我なのです。つまりは、その他我問題を解決できれば、自分のクローンを生み出して、同一の人間だという同一性が得られれば人間は不老不死にだってなれると思うのですよ。

 攻殻機動隊という、アニメが好きなのですが、その攻殻機動隊の世界では、人間の脳をネットワークで繋げているんですよね。そのことでスタンドアローンコンプレックスという独立した個人が、結果的に集団的総意に基づく行動を見せる社会現象が起きるのです。つまり、脳をネットワークで繋げれば独立した個人が消え去り、個人の死という概念がなくなると思うのです。そうなれば、エヴァンゲリオン人類補完計画みたいに、人間は不老不死になりはしないか、と。

 この映画を見ながらそんなことを考えてしました。問題は、どのように人間の脳をネットワークで繋げるか? ですが、科学技術がこれからもっと発展すれば、人間の脳の電脳化は不可能ではないと確信しています。『サピエンス全史』などで知られる、ハラリ氏の『ホモ・デウス』という本を前に読んだのですが、ハラリ氏は次の人類を支配する思想は、データ至上主義だと唱えていました。つまりですね、人間よりもデータの方が至上の存在になれば、人間のアルゴリズムなどのデータをコンピューターにインストールすることで、人間は肉体を必要としない、デジタルの存在となれるのですよ。

 そうなるためには、さっき触れた他我問題を解決しなければなりません。魂とは、生物とは、これから先の人類はどうなるか、などSF好きにはたまらないテーマが扱われていて、夢中になって観通しました。ジョニー・デップ演じる科学者の思想は、先を行き過ぎてしまっていたんですね。