ストーリー・解説
「スーパーマン」や「バットマン」と同じDCコミックスのヒーロー「シャザム」を映画化。見た目は大人だが中身は子どもという異色のヒーローの活躍を、独特のユーモアを交えて描く。身寄りがなく里親のもとを転々としてきた少年ビリーはある日、謎の魔術師からスーパーパワーを与えられ、「S=ソロモンの知力」「H=ヘラクラスの強さ」「A=アトラスのスタミナ」「Z=ゼウスのパワー」「A=アキレスの勇気」「M=マーキューリーの飛行力」という6つの力をあわせもつヒーロー「シャザム(SHAZAM)」に変身できるようになる。筋骨隆々で稲妻を発することができるが、外見は中年のシャザムに変身したビリーは、ヒーローオタクの悪友フレディと一緒にスーパーマン顔負けの力をあちこちで試してまわり、悪ノリ全開で遊んでいた。しかし、そんなビリーの前に、魔法の力を狙う科学者Dr.シヴァナが現れ、フレディの身に危険が及んでしまう。遊んでいる場合ではないと気付いたビリーは、ヒーローらしく戦うことを決意するが……。シャザム役はTVシリーズ「CHUCK チャック」のザカリー・リーバイ、監督は「アナベル 死霊人形の誕生」のデビッド・F・サンドバーグ。
2019年製作/132分/G/アメリカ
原題または英題:Shazam!
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:2019年4月19日
引用元:https://eiga.com/movie/83921/
登場人物・キャスト
- ビリー・バットソン
- 演 - アッシャー・エンジェル
- 本作の主人公。14歳[6]。
- 幼い頃に母親と別れて以来、孤児として育った。里親を信用せず、23回も家出をし、その度に新しい里親へたらい回しにされている。母親を見つけるため、バットソン姓の女性を探しており、パトカーのコンピュータを覗き見るなど、違法な行動も辞さない。後に、魔術師シャザムから勇者に選ばれてシャザムの力を授かり、自身の運命と向き合っていくこととなる。
- シャザム
- 演 - ザッカリー・リーヴァイ
- 主人公のビリー・バットソンがシャザムの力で超人的な能力を持ったヒーローに変身した姿。同時に、七つの大罪の魔物が封印されている宮殿の魔術師の称号であり、その名前と力は代々受け継がれてきた。
- 「シャザム!」と唱えると、胸に黄色く発光する稲妻の紋章がある赤いスーツと白いフード付きマントを着た大人の姿に変身し、6人の神々の力(ソロモンの叡智、ヘラクレスの剛力、アトラスの体力、ゼウスの全能、アキレスの勇気、マーキュリーの神速)を発揮できる。変身しても自身の能力が自動的に理解できるわけではなく、ビリーはフレディと協力しながら、どのようなことができるかを試していった。
- 劇中では、ビリーとフレディは「シャザム」を変身の呪文、魔術師シャザムの名前としか認識しておらず、また口に出すと変身が解除されてしまうので、ビリーが変身した姿としての名前としては彼とフレディが考えたその場その場での適当な名称を使っている。
- 幼いビリー
- 演 - デヴィッド・コールスミス
- Dr.サデウス・シヴァナ
- 演 - マーク・ストロング
- 本作のヴィラン。
- シヴァナ社の社長を父に持つが、幼い頃から父や兄から「嘘吐き」呼ばわりされて育ったため、家族仲は非常に悪い。幼い頃に先代シャザムから勇者の候補者として見出されるが、純粋な心を持っていないことを見抜かれ、拒まれたことから、シャザムの力に固執しており、長年一人で彼の元へたどり着くべく調査し続けてきた。
- 幼いサデウス
- 演 - イーサン・プギオット
- フレディ・フリーマン
- 演 - ジャック・ディラン・グレイザー
- ビリーの養兄弟で親友。シャザムとなったビリーの正体を唯一知っている人物でもある。語り始めると周りが見えなくなるくらいの、スーパーマンやバットマンが好きなヒーローオタク。足が不自由で、歩行時は松葉杖を用いる。
- スーパーフレディ
- 演 - アダム・ブロディ
- フレディがシャザムの力で変身した姿。スーツの色は青。原典コミックと異なり、彼も大人の姿になる。
- 魔術師シャザム
- 演 - ジャイモン・フンスー
- ビリー・バットソンにシャザムの力を与える異世界の魔法使い。かつて七つの大罪の魔物を封印した者達;魔術師評議会の一人で、最後の生き残り。遥か昔に一人の男を勇者に選んだが、その者は自身の復讐の為にその力を振るったことで、真の善人に力を継がせることを決意し、長年探し続けた。サデウスが七つの大罪の力を手に入れたことを機に、ビリーにシャザムの力を与え、消滅する。
- ダーラ・ダドリー
- 演 - フェイス・ハーマン
- ビリーの養姉妹。初対面のビリーにもすぐに抱き着くほどのハグ好きで人懐っこい。
- スーパーダーラ
- 演 - ミーガン・グッド
- ダーラがシャザムの力で変身した姿。スーツの色は紫。
- メアリー・ブロムフィールド
- 演 - グレイス・フルトン
- ビリーの養姉妹。大学への進学を希望している。
- 原典コミックでは「メアリー・バットソン」というビリーの双子の姉だが、本作では血のつながりはない。
- スーパーメアリー
- 演 - ミシェル・ボース
- メアリーがシャザムの力で変身した姿。スーツの色は赤。
- ペドロ・ペーニャ
- 演 - ジョバン・アルマンド
- ビリーの養兄弟。無口な性格。筋肉オタクで体を鍛えているが太め。
- スーパーペドロ
- 演 - D・J・コトローナ
- ペドロがシャザムの力で変身した姿。スーツの色は緑。
- ローザ・バスケス
- 演 - マルタ・ミランズ
- ビクターの妻。ビリーが序盤で入居するグループホームの家主。
- ビクター・バスケス
- 演 - クーパー・アンドリュース
- ローザの夫。ローザと共にグループホームの家主を務めている。
- シヴァナ氏
- 演 - ジョン・グローヴァー
- サデウスの父親で、シヴァナ社の社長。サデウスが幼少の頃、彼が原因で起こった交通事故によって負傷しており、それ以来車椅子で過ごしている。後に七つの大罪の力を得たサデウスに復讐され、会社の役員諸共皆殺しにされてしまう。
- シド・シヴァナ
- 演 - ウェイン・ワード
- サデウスの兄で、シヴァナ社の役員。七つの大罪の力を得て会社に乗り込んできた弟に真っ先に復讐され、窓から放り出され転落死させられてしまう。
- 若きシド
- 演 - ランドン・ドーク
- マリリン・バットソン
- 演 - キャロライン・パルマー
- ビリーの生き別れた母。とある事情から息子の前から失踪する。
- ブレット・ブライヤー&バーク・ブライヤー
- 演 - カーソン・マコーマック&エヴァン・マーシュ
- フレディをいじめの標的にしている兄弟。フレディに実母がいないことをからかったことからビリーの怒りに触れ、叩きのめされる。
- ミスター・マインド
- 声 - デヴィッド・F・サンドバーグ(クレジットなし)
- 戦いの後、独房にいるサデウスの前に現れる謎の芋虫。彼に魔術を手に入れる手段は他にもあることを仄めかし、自分の元へと誘う。
日本語吹き替え版
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/シャザム!_(映画)
感想
過去
1974年のクリスマス、兄とともに父が運転する車に乗っていたサデウス・シヴァナは、突如謎の宮殿「永遠の岩(ロック・オブ・エターニティ)」に召喚される。
「永遠の岩」に住む魔術師シャザムから、彼の後継者となることを提案されるが、そこに封印されていた七つの大罪の魔物にそそのかされたため、勇者となる資格がないと判断され、現実世界に引き戻される。
車中に戻ったサデウスと兄が言い争ったことで父が運転を誤り、交通事故に遭い、兄に「お前のせいだ」と罵られたサデウスは、玩具の占いボールに浮かび上がった「我らを見つけろ」というメッセージを目にする。
現代
幼い頃に母親と離れ離れになり、孤児となったビリー・バットソンは、新たな里親バスケス夫妻が運営するグループホームに入居する。
そこには足が不自由なフレディ、抱き着き癖のあるダーラ、大学進学を控えたメアリー、ゲーマーのユージーン、無口なペドロという少年少女も住んでいた。
母親に会いたい一心で家出を繰り返すビリーは、ここでもまた馴染もうとはしなかった。
壮年となったサデウスは、父の経営する会社がスポンサーをしている研究所を使い、集団ヒステリー調査の名目でかつての自分のようにシャザムに召喚された人々について研究していた。
「永遠の岩」に行く方法を発見したサデウスは再び「永遠の岩」へ行き、魔物たちの力の源である魔法の目を封印から解き放ち、魔物たちの力を得る。
老いたシャザムは、勇者となる素質を持った人間を探し始める。
フレディたちと学校に通い始めたビリーは、フレディがいじめっ子に暴行される現場に出くわす。
最初は無視していたビリーだったが、いじめっ子が「お前に母親はいない」とフレディを罵ったのを聞き、いじめっ子に殴り掛かる。
いじめっ子から逃れ、地下鉄に乗ったビリーは「永遠の岩」に召喚され、スーパーヒーロー・シャザムへの変身能力を与えられる。
変身が解けないまま現実世界へ戻ったビリーは、ヒーローオタクであるフレディに助力を求める。
二人はシャザムの超能力を試しながら、「シャザム!」と唱えることで元の姿に戻ることを偶然発見する。
自在に変身できることを知った二人は、動画共有サイトへアップロードしたり、悪人を退治したり、色々な悪戯をしたりとシャザムの能力を楽しみ始め……。
いわゆる、見た目は大人、頭脳は子供のスーパーヒーローの物語です。
意外と、ありそうでなかった設定だと思いませんか?
境遇を除けば、なんの変哲もないどこにでもいそうな少年であるビリーが、ある日弱ったスーパーヒーローの魔術師シャザムに呼び出され「君はヒーローになれる!」と、スーパーヒーローの力を受け継ぐんですね( ̄▽ ̄)
当然、普通の少年であるビリーはその力をみんなの役に立てようとするつもりはなく、我欲を満たすために使い始めるんですね。
もうほんと、なぜシャザムはビリーを選んだのか?
一歩間違えれば、大惨事になっていてもおかしくありませんよ。
まあ、そこが他のヒーロー映画と違う面白いところではありますが(^▽^;)
ヒーローが動画共有サイトに、いろんな「やってみた」企画の動画をアップしたり、大道芸で日銭を稼いだり、大人しか入れない店に入ったり、などなど、スーパーヒーローがやらなさそうなことをユーモアたっぷりにやってくれます。
ですが、そんなビリーたちの前に、七つの大罪の力を身に宿したサデウスが現れて、悪役を買って出てくれるんですよ。
ヒーローは悪役がいなければヒーローになれませんからね( ̄▽ ̄)
サデウスとの戦いを通して、ビリーは「家族を守れなければヒーローじゃない」と、ヒーローとしての自覚を持つようになり、悪に立ち向かっていくという展開になっています。
本作の見どころはヒーローアクションもですが、コミカルな掛け合いにあると思います。
見た目は大人、頭脳は子供というコメディ設定を上手く使うことで、話の内容は意外と重いのに、重い話も重たくなり過ぎないので気楽に観ることができました( ̄▽ ̄)ゝ