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映画 サスペンス/ホラー『エコーズ(Stir of Echoes)』「オカルト版『コールド・ケース』」

引用元:The Movie Database

ストーリー・解説

パーティーで義姉に催眠術をかけられてから、男は少女の幽霊に関わる奇妙な映像が見えるようになる。少女の失踪の謎を解き明かすことになるが、自分の身に危険が迫っていることに気づく。

引用元:Amazon

 

『激突!』『ある日どこかで』などで知られる作家リチャード・マシスンの『渦巻く谺』を、「宇宙戦争」「パニック・ルーム」の脚本家デヴィッド・コープが映画化。突然霊が見えるようになった男が、ある殺人事件に巻き込まれていくサスペンス・ホラー。主演は「ミスティック・リバー」のケヴィン・ベーコン

1999年製作/99分/アメリ
原題または英題:Stir of Echoes
配給:アートポート
劇場公開日:2005年9月10日

引用元:https://eiga.com/movie/52625/

登場人物・キャスト

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/エコーズ_(映画)

感想

リチャード・マシスンの小説『渦まく谺(こだま)』の映画化作品。

配線工のトムは、妻のマギーと一人息子のジェイクの3人でシカゴで平凡だが幸せな暮らしを送っていた。

引用元:映画『エコーズ』

そんなある日、近所の住人たちが集まって開かれたパーティーに家族で出席したトムは、パーティーの余興として、義姉のリサに催眠術をかけられる。

そして催眠が解かれる直前、リサのほんの出来心から「精神の扉を開け」と暗示をかけられる。

 

その夜、トムは少女の幽霊を見る。

その少女は、半年前から行方不明になっているサマンサのものだった。

彼女の幽霊は何か言いたげに、悲しげな瞳でトムをじっと見つめていた。

それ以来、トムは彼女の映像に昼夜を問わず、突然襲われるようになる。

実はトムはあの日の催眠術をきっかけに、奇妙な予知夢や幽霊の存在を知覚ようになってしまったのだ。

 

やがてトムは、サマンサが何者かによって殺されていたことを悟り、失踪の謎を解き明かすことにする。

しかしトムは周囲からは理解されず、マギーも息子を連れて出て行き、孤立してしまう。

それでもトムは少しずつ謎を解き明かしていくが、その謎が明らかになったとき、トム自身の身にも危険が迫ってくる。

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/エコーズ_(映画)

 

ジャンルにはホラーが入っていますが、僅かなホラー要素があるだけで、ほぼサスペンスです。

印象としては、エドガー・アラン・ポーのゴシックホラー・ミステリ小説(18世紀末から19世紀初頭に流行した、神秘的・幻想的な小説)を彷彿とさせられる作品だと思いました。

主人公のトムがまるで狂気に駆られているように、地下の壁やら地面を掘り返しているシーンなんて、ポーの『黒猫』を連想してしまいます。

まさに古典的ホラー。

脚本術の名著とされる『SAVE THE CATの法則』で語られる物語の種類としては「難題に直面した凡人」というタイプに分類できるでしょう。

「難題に直面した凡人」とは文字通り、難題に直面した凡人が難題に立ち向かう物語ですね。

本作『エコーズ』はまさに、普通の生活を送っていた凡人のトムが、催眠術をきっかけに霊感に目覚め、かつて起きた未解決殺人事件を解決するために奔走します。

 

他作品で例えると完全に『コールド・ケース(迷宮入りした未解決事件を解決するドラマ)』を思い浮かべます。

違うところは、『コールド・ケース』が科学で事件の真相に迫るのに対し、『エコーズ』のトムは霊感で事件の真相に迫っていきます。

霊感に目覚めたトムが、サマンサの幽霊を観えるようになり、彼女の遺体の隠し場所と、犯人を究明する過程が丁寧に描かれ、物語に捻りはありませんが、良質な映画を観たような余韻が残ります。

予告

www.youtube.com