ストーリー・解説
動物保護センターで働く青年セス。バスで偶然同級生だったホリーを発見し、声をかけるが彼女はセスを全く覚えておらず邪険にされてしまう。悔しい思いをしたセスはSNSで彼女のことを調べ上げ、バイト先を突きとめ執拗に彼女に取り入ろうとするが、逆に馬鹿にされる始末。思いつめたセスはホリーの家に侵入し待ちぶせ、帰宅した彼女を拉致し、自分の働く動物保護センター地下の檻の中に監禁。状況把握もできないまま監禁されたホリーは下着1枚の姿で、ペットさながら飼育されることに。飼い主気分を堪能していたセスだったが…。
引用元:https://filmarks.com/movies/71709
ストーカー男に拉致され檻の中に監禁されてしまった女性の運命を予測不可能な展開で描き、2016年のシッチェス・カタロニア国際映画祭で脚本賞を受賞したサスペンススリラー。動物保護センターで働く青年セスは、バスで元同級生のホリーを見かけて声を掛けるが邪険にされ、SNSで彼女のことを調べ上げて執拗に取り入ろうとする。それでも相手にしてもらえず思い詰めたセスは、彼女を拉致して自分の働く動物保護センターの檻の中に監禁するが……。監禁男セス役に「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのドミニク・モナハン。「アパートメント:143」で注目を集めたスペインの新鋭カルロス・トレンスが監督を務め、「ファンタスティック・フォー」のジェレミー・スレイターが脚本を手掛けた。ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル梅田で開催の「未体験ゾーンの映画たち2017」上映作品。
2016年製作/94分/アメリカ・スペイン合作
原題または英題:Pet
配給:アットエンタテインメント
劇場公開日:2017年2月25日
引用元:https://eiga.com/movie/86103/
登場人物・キャスト
- セス
- 演 - ドミニク・モナハン
- 動物保護センターで働く青年
- ホリー
- 演 - クセニア・ソロ
- セスの高校時代の後輩。バスで偶然出会うことで物語が加速していく。
- クレア
- 演 - ジェネット・マッカーディ
- ホリーのルームメイト。彼女とは過去にいざこざがあったが、一緒に暮らしている。
- その他の出演者
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/ペット_檻の中の乙女
感想
動物保護センターに勤務するセスは、バスの車内で高校時代の同級生ホリーを見かけ声をかける。
だが、ホリーはセスのことを認知していなかったために邪険にされてしまう。
その日の夜、セスはSNSでホリーことを執拗に調査し、ついに彼女の働くレストランを突き止めるのだった。
セスはさっそくレストランに向かい、彼女と再び接触を図るが、気のない様子で距離を置かれてしまう。
だが、それでも諦めないセスはとうとう、彼女の後をつけるというストーカー行為に及ぶのだった。
そして、セスはある計画を実行に移すことを決める。
それは自分が勤務する動物保護センターの地下室に、檻を作りホリーを監禁するというものだった。
「出してくれ!」というように懇願するホリーだが、セスは「きみのためなんだ」といって出してはくれない。
それでも懇願し続けるホリーに、セスは上下関係をわからせるためだと食糧の供給を絶つ。
そうして、上下関係が築かれたかに思われたが、いつのまにか監禁されているホリーの方が何故か主導権を握る立場となり……。
いつしか、セスはホリーの言いなりになり……殺人に手を染めることになるのだった……。
まさかの展開で驚きでした(^▽^;)
最初はセスがホリーを監禁して、「きみためなんだ」とわけのわからないことを言って自分を正当化して、ホリーのことをマインドコントロールしようとしていると思っていましたが、物語が進むにつれてセスの本性があらわになって、セスが本当にホリーを救おうとしていたことがわかるのです。
今までセスの方がヤバい奴だと思っていたら、実際には監禁されているホリーの方がヤバい奴だったんですね。
ホリーがどういうふうにヤバいかというと、なんとホリーはサイコパスな連続殺人鬼なのです(゚Д゚;)
つまり、ストーカーVSサイコパスの構図ですね(^▽^;)
ホリーは親友のクレアを男女トラブルで殺したことをきっかけに、殺人に快感を見出し、以来、大勢の人達を殺して来たんですよ。
そのことを、彼女の日記から知ったセスは、殺人を止めるためにホリー監禁を決めたことが判明します。
つまり、「きみのため」と言っていたのは、真実だったんですよ。
「いや、助けたいなら警察行けよ!」とツッコみたくなるでしょうが、セスはホリーを本当に心の底から愛してしまったので、警察に知らせることができなかったんでしょうね。
警察に告げたらホリーは捕まって、檻に囚われてしまうでしょうから(´・ω・`)?
「檻に囚われるのは一緒じゃね?」という気もしますが、まあ、セスからしたら自分で檻に閉じ込めるのと、刑務所に入れるのとでは違うのでしょう。
ですが、ホリーは檻に入っていながら、セスを次第に形勢逆転。
言葉巧みに誘導して、檻を発見したセスの同僚のライトを殺害させ、セスをマインドコントロールしていくのです。
そして、ホリーは愛をちらつかせることで、セスに檻を開けさせ、セスを逆に檻の中に閉じ込めて監禁してしまうのでした(^▽^;)
ですが皮肉なことに、ホリーを救おうとしたセスの目的は、叶ったといえるラストなのです。
なんとホリーは檻に閉じ込められたセスの存在を思い出すことで、殺人の衝動をギリギリのところで抑えることができて、『殺人をやめさせる』というセスの願い叶っているわけですから。
見かたによれば、ハッピーエンド? です、はい。
ネタバレを読んでしまってから観ると、面白さの大部分を失ってしまう作品ですが、予備知識ゼロ、初見で観るなら「どんでん返し」の面白い作品だと思いました( ̄▽ ̄)ゝ