ストーリー
ちまたに勃発する原因不明の突然死。呪いが込められたビデオテープの存在の噂は、都市の人々の間に急速に広まっていった。テレビ局に勤める浅川玲子は、取材中にそのビデオテープを観てしまう・・・。ジャパニーズ・ホラー・ブームの火付け役となった大ヒット作。
引用元:https://filmarks.com/movies/7374
呪いのビデオが巻き起こす惨劇を描いた鈴木光司のベストセラー小説を、「女優霊」の中田秀夫監督&高橋洋脚本で映画化し大ヒットを記録したホラー映画。ジャパニーズホラーブームの火付け役となり、2002年にはハリウッドでリメイクされた。テレビディレクターの浅川玲子は、「見ると一週間後に死ぬ」と巷で噂されるビデオテープの存在を知る。親戚の娘も犠牲になったことを知り調査を開始するが、玲子自身もそのビデオを見てしまう。玲子は元夫である大学講師・高山竜司に相談し、ビデオの映像を分析。三原山の噴火に関係があることを突き止めた彼らは、大島へ向かう。
1998年製作/95分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1998年1月31日
引用元:https://eiga.com/movie/75639/
登場人物・キャスト
原作での設定については「リング (鈴木光司の小説)#登場人物」も参照。登場人物の中にはフルネームが明かされない者もいるが、本項では続編などで明かされている名前を記す。「演」は役を演じたキャストを表す。
- 浅川 玲子
- 演 - 松嶋菜々子
- 主人公。一人息子の陽一と暮らすシングルマザー。姪である智子の不審な死に興味を持ったことがきっかけで息子ともども「呪いのビデオ」を観てしまい、息子と自分の呪いを解くために呪いのビデオの真実へと迫っていく。
- 原作の浅川和行に相当するが、性別が女性と変更されており、職業もテレビ局のディレクターという肩書きに変更されている。また原作の近視という設定もなくメガネを掛けてはいない。
- 高山 竜司
- 演 - 真田広之
- もう一人の主人公。大学で非常勤講師をしている。主人公の協力者として終盤まで行動を共にするが、物語の終盤で貞子に呪い殺されて死ぬ。映画版独自の設定として、玲子の元夫であり陽一の父親で、超能力者であるという設定が与えられている。また原作では楽観的で冗談を言う事が多い軽率な面が目立つが、映画版では終始シリアスで物事を深刻に考える人物となっている。
- 高野 舞
- 演 - 中谷美紀
- 竜司の勤める大学の教え子であり恋人で、映画版の結末では竜司の遺体の第一発見者となる。本作では顔見せ程度の登場だが、続編『らせん』と『リング2』では主要登場人物となり、それぞれ異なる運命を辿る。
- 原作小説では白で統一した衣装が印象的な女性として登場するのに対し[6]、映画版では白い衣装をまとった貞子と区別するため、黒いコートに黒いタイツ、黒い靴という黒ずくめの衣装で登場する[6]。
- 大石 智子
- 演 - 竹内結子
- 玲子の姪で、陽一のいとこ。原作同様に物語冒頭において「呪いのビデオ」の最初の犠牲者として登場し、その後、頭を掻き毟りながら口を大きく開き、白目を剥いた苦悶の表情で死んでいるところを発見される。映画版では遺体の死に顔の描写が、序盤における特に衝撃的な場面の一つとして演出された[7]。また、死後には眠っている玲子の夢枕で「叔母さん」と一言ささやき陽一がビデオを見ている事を教えるが、一方では陽一の夢枕にも現れ、ビデオを見るようにと言ったとされる。
- 倉橋 雅美
- 演 - 佐藤仁美
- 智子の友人。物語冒頭で「呪いのビデオ」の都市伝説を智子に語るが、その際に智子からビデオを見たことを打ち明けられ、その直後に智子の最期を目撃してしまう。続編『リング2』では、その時のショックから立ち直れないまま精神病院に入院している様子が描かれる。映画版オリジナルの登場人物。
- 大石 良美
- 演 - しみず霧子
- 智子の母で、玲子の姉[注釈 1]。智子の死に大きなショックを受けており、遺体を目撃した時の様子を玲子に話す。
- 玲子の叔母
- 演 - 大島蓉子
- 智子の葬儀の参列者。棺の中を見せようとしない葬儀に不信感を抱く。
- 浅川 陽一
- 演 - 大高力也
- 玲子と竜司の間に生まれた子供で、小学生。親権は玲子の側にある。智子の霊を目撃し、誘われるままに「呪いのビデオ」を見てしまう。原作の浅川陽子に相当する立ち位置の人物で、続編『らせん』では浅川陽子と同様の結末を辿るが、『リング2』では主要登場人物として異なる運命を辿る。
- 浅川 浩一
- 演 - 村松克己
- 玲子の父で、陽一の母方の祖父。遊びに来た陽一を預かり遊び相手をする。玲子が何かに巻き込まれていることを様子を見て察しており、身を案じている。ラストシーンでは陽一の死を回避するため、玲子から「呪いのビデオ」を見せられることになり、続編では遺書を残して死亡したことが語られている。その際自宅にはダビング用にデッキも残っており、遺書には「ビデオは処分した、もう何も心配することはない」と記載しているため、事前に呪いを回避する方法を玲子から教えられていながら自ら死を選んだ事が示唆されている。
- 吉野 賢三
- 演 - 松重豊
- 玲子が務めるテレビ局の報道局[8]に勤める人物。物語冒頭で玲子の調査に協力する。原作小説と異なり本作では端役だが、映画版の『らせん』にも登場する。主人公と同様、彼もまた肩書きが原作小説から変更されている。
- 岡崎
- 演 - 柳ユーレイ
- 玲子の同僚であるアシスタントディレクター。物語冒頭で玲子の調査に協力するほか、伊豆大島へと出立した玲子に代わって東京で貞子について調べるなど、原作小説における吉野の役割を一部引き継ぐ。映画版オリジナルの登場人物で、役を演じた柳ユーレイは友情出演としてクレジットされている[注釈 2]。本作では端役だが、続編『リング2』では主要登場人物として再登場する。
- 小宮
- 演 - 李鐘浩
- 玲子の同僚であるカメラマン。物語冒頭において、「呪いのビデオ」にまつわる都市伝説の取材で玲子に同行する。映画版オリジナルの登場人物。
- 早津
- 演 - 田辺博之
- 原作小説と同様、伊豆大島を訪れた玲子と竜司を出迎え、山村家が運営する旅館を手配する[注釈 3]。玲子と竜司が伊豆に戻ろうとした際には、嵐で海が荒れていることを説明して2人を制止しようとした。
- 辻瑤子
- 演 - 池田真紀
- 能美武彦
- 演 - 高山隆志
- 山村 貞子
- 演 - 白井ちひろ(少女期)、伊野尾理枝(成人期)、宮崎紀彦(目のアップ[9][注釈 4])、大島睦子(足)
- 「呪いのビデオ」を生み出した、リングシリーズを通してのすべての元凶。故人。強力な超能力を持つ女性であったが、殺害され井戸に遺棄され怨霊と化す。映画版では長い前髪で顔を隠し割れた爪を持つ、白い服の女性として幾度か映像に登場し、クライマックスではテレビの映像の中から這い出て竜司の元に現れる。終盤までは白のパンプスを履いた女性らしい動きや身のこなしで登場していたが、井戸から這い出す際は禍々しい不気味な歩き方へと変化している、本作中では素顔をはっきりと見せず、クライマックスでも片目のみを大写しにして顔全体を描写しないという演出がなされた[7]。
- 山村 志津子
- 演 - 雅子
- 貞子の母親。故人。原作同様に三原山の火口に身を投げて自殺したとされる。映画版では過去に伊豆大島の噴火を千里眼により的中させたことが新聞に紹介されており、そのことが「呪いのビデオ」の来歴を玲子や竜司が調べる上でのヒントとなる。また原作と異なり衆目の前での超能力公開実験を成功させるが、それを手品であると非難され、その際に彼女を批判した記者を幼少期の貞子が呪い殺してしまうという経緯が描かれている。
- 伊熊 平八郎
- 演 - 伴大介
- 妻子を持ちながら志津子と不倫し貞子の父親でもあるとされる人物で、超能力の研究者として山村志津子の実験に立ち会うのは原作と同様。映画版では生前の貞子を井戸に突き落として殺害する。
- 山村 敬
- 演 - 沼田曜一、武田敏彦(青年時代)
- 志津子のいとこ。伊豆大島の差木地で漁師の仕事をしており、息子夫婦が経営する旅館の宿泊客として山村家を訪れた玲子や竜司と遭遇する。原作では端役として登場する人物だが、映画版では貞子の過去を知る唯一の手がかりとしての役割を担い、また過去に志津子の能力を金儲けに使えると考えてマスコミに紹介したことを負い目に感じているなど、志津子や貞子に対する複雑な感情が描かれる。当初は玲子と竜司に反発していたが、台風の中、貞子が待っているならばと決意し、彼らを漁船で伊豆まで送り届ける。『リング2』でも主要登場人物として再登場する。
- 山村 和枝
- 演 - 梶三和子
- 山村家が伊豆大島の差木地で営んでいる旅館の女将。山村家に嫁入りしたのは後年になってからであり、貞子との面識はない。玲子と竜司に志津子の写真を見せる。
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/リング_(1998年の映画)
感想
ジャパニーズ・ホラー(Jホラー)の火付け役、『リング』。
本作でデビューした貞子は今や日本妖怪・幽霊のスーパースターとなりました。
海外の人に知っている日本妖怪を聞けば、他の妖怪を抑えて貞子と答える人も多いと思います(知らんけど)。
そんな世界的スパースターとなった貞子ですが、貞子は古くからいる古典妖怪ではなく、鈴木光司さんが創作した小説『リング』に登場する妖怪? 幽霊? です。
貞子のモデルとされるのは明治時代に実在した霊能力者、高橋貞子だと言われています。
高橋貞子は念写や透視などの能力が使えたとされているんですよ。
そんな高橋貞子の評判を聞き、科学者の福来友吉という男が貞子の能力の研究に名乗り出たのです。
そして貞子は念写や透視の研究に協力しますが、世間から「ペテンだ!」というバッシングを受け、最終的に高橋貞子は24歳で自殺してしまったそうです。
今もSNSなどの誹謗中傷バッシングが問題になっていますが、昔も変わりませんね(^▽^;)
バニラも超能力などに関しては懐疑的なのですが、貞子の場合すべてがすべて嘘ではなかったという気がするんですよね。
念写や透視などではなく、何か電磁波とか、音波とか、赤外線とか、そういう普通の人間には感じることができない領域の何かを感じとれる人でなかったのではないか? と思うのです。
例えばサヴァン症候群という障害が存在するといいます。
そのサヴァン症候群の人は超能力と思えるほどの特殊能力を持っている人もいるそうなんですね。
だから、高橋貞子もサヴァン症候群のような何らかの障害を持っていたのではないかと思うのです。
バニラが思うに彼女の生き様を見ると、嘘のようには思えないんですよね……。
そんな高橋貞子をモデルにした貞子も高橋貞子と似たような境遇で、幼いころから不思議な(念じるだけで人を殺せる)力を持っていましたが、ある人物に井戸に落とされ殺害されるのです。
ですが、貞子の怨念は呪いのビデオの中に残り続け、ビデオを観た人物を呪い殺してしまうようになってしまうんですね。
そして呪いのビデオを観てしまった主人公の浅川玲子と高山竜司は呪いを解く方法を探すことになるが……。
本作『リング』は『らせん』という続編があります。
『リング』が前編で『らせん』が後編という構成になっているんですね。
『リング』ではホラー色が強いのですが、『らせん』ではミステリ色が強く、賛否はあると思いますが、後編では呪いの原因が解明されるので、もしホラーが苦手でなければセットで観ることオススメします――。