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映画 ドラマ『キーパー ある兵士に起きた奇跡』「その手が、戦いを愛に変えた」

引用元:映画『キーパー ある兵士に起きた奇跡』公式サイト

 かつてナチスの兵士として活躍し鉄十字勲章を獲得したものの、敗戦によって敵対国であったイングランドの捕虜になり、数々の偶然が重なりプロサッカークラブ、マンチェスター・シティFCのゴールキーパーになったバート・トラウトマンの伝記映画です(≧▽≦)

 

 バニラはこの映画を観てはじめてその名前を知ったのですが、「事実は小説よりも奇なり」という例の一例ですよね(*´ω`) トラウトマンはナチスの兵士として世界大戦を戦い、終了後捕虜となり、収容所でタバコをかけてPKサッカーをしていました。

 

 ゴールを守れたらタバコを倍にしてもらえるというルールです。こういう展開になったらお決まりですが、なめてかかる人が必ず現れます。そしたらトラウトマンはゴールを常人離れした身体能力と反射神経で守るのです(≧▽≦)

引用元:映画『キーパー ある兵士に起きた奇跡』

 その場面を地元のサッカークラブのオーナーが観ていて、急遽代行としてトラウトマンをゴールキーパーに据えると言い出します。当然、戦後間もないということでドイツに対する、それもナチス兵だった人に対する反感はすごいものでした。

 

 が、オーナーは押し切ってトラウトマンをゴールキーパーに起用すると、何度も危ないところを防ぎ、見事に試合を勝利に導いたのです(≧▽≦)

引用元:映画『キーパー ある兵士に起きた奇跡』

 元ナチスだろうと何だろうと、キーパーとしての実力は本物ですから、その後オーナーは度々トラウトマンを捕虜収容所から連れ出し試合で起用します。その出来事と並行して、トラウトマンはオーナーの娘であるマーガレット・フライアーと惹かれ合っていくんですね(n*´ω`*n)

引用元:映画『キーパー ある兵士に起きた奇跡』

 ロマンティックですよね~。始めは嫌いだったやつを好きになるとかラブコメの王道じゃないですか(*´▽`*) オーナーは娘にナチスの十字架を背負って欲しくないと考え、トラウトマンに「ここまで護って来たんだ……。娘を諦めてくれ」と頼みますが、その直後マーガレットがトラウトマンの部屋に夜這いに来て……。

 

 そんなわけで二人は結婚して子供もでき

引用元:映画『キーパー ある兵士に起きた奇跡』

順風満帆、トラウトマンは名門クラブであるマンチェスター・シティーFCに移籍が決まります。ですが、そのことがイギリス国民の反感を買って、しばらくブーイングの嵐に襲われてしまいます( ;∀;)

 

 トラウトマンはどんな誹謗中傷、ブーイングにも耐えて、プレーでゴールキーパーとしての自分を認めてもらおうとします。次第に誹謗中傷も、ブーイングも消えてイギリス国民から正式に認められるのでした(T_T)

 

 作中で「憎むことは簡単だ」というような言葉が出てきます。そりゃあ、そうだと思いますが、恨むことでしか救われない人もいるので、難しい問題ですよね。一つ言えることは当事者でない人が「ああだ」「こうだ」理屈をこねくり回すのは無責任だということだと思います。

 

 愛する人や家族を不条理・理不尽な理由で殺されたら、憎まないって方が無理でしょう。でも、イギリス国民は戦後間もないのにトラウトマンを赦したのです。本当にすごいことだと思います。人間の強さって、こういうところなんだなって感じました(`・ω・´)

 

 国民からも赦され、やっと、これからいい方に転がって行くだろうと思った矢先でした。何と……トラウトマンとマーガレットの子供が、車に轢かれて死んでしまうじゃありませんか……! 本当にショックでした……( ;∀;)

 

 マーガレットはアイスクリームを買いに行かせた自分を責め、トラウトマンは自分の過去の罪が因果となって子供に降りかかったのだと、自分を責めるのです……( ;∀;) トラウトマンは過去の罪をマーガレットに告白し、二人はどうあろうと生きて行かなければならないと、立ち直り二人は子供を再び授かります。

 

 と、そこで物語は終わるから綺麗ですが(;^ω^) ですが、現実では悲しいことに長男の事故死が原因で二人の結婚生活は徐々に崩壊してしまい、その後離婚します……。ここまでつらい現実を一緒に乗り越えてきたのなら、おじいさん、おばあさんになるまで病めるときも、健やかなるときも、富めるときも、貧しきときも、愛を誓って欲しかったですよね~(^▽^;) 夫婦はそんなに甘くないということですよね……。

 

 世界大戦後多くの敗戦国の人々はシベリアに抑留されたり、地雷撤去に使われたり、劣悪な環境の中で過酷な労働を強いられ、それはそれは非人間的な扱いをされた方々の方が多かったと思いますが、こういう奇跡のような例外もあるということを知れてよかったです('◇')ゞ

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