概要
製作当時、弱冠27歳だったスティーブン・スピルバーグが、ピーター・ベンチュリーの同名小説を映画化し、大ヒットとなった海洋パニック。
海水浴客でにぎわう夏の海に、突如として巨大な人食いザメが出現。若い女性が無残に食い殺される。警察署長のブロディは海水浴場の閉鎖を訴えるが、町の財政は夏の観光で成り立っているため、意見を聞き入れてもらうことができない。すると第2、第3の犠牲者が発生し、町はたちまちパニックに陥る。ブロディは若き海洋学者のフーパーと荒くれ者の地元の漁師クイントとともに、独断でサメ退治に乗り出す。
サメの襲撃シーンで流れる、ジョン・ウィリアムズによる恐怖をあおる音楽はあまりに有名。2025年1月、スピルバーグの名作をIMAXで初上映する「スティーヴン・スピルバーグ IMAX映画祭」にてIMAX上映。
1975年製作/124分/アメリカ
原題または英題:Jaws
配給:東宝東和
劇場公開日:2025年1月10日
その他の公開日:1975年12月6日(日本初公開)
引用元:https://eiga.com/movie/45574/
登場人物・キャスト
マーティン・ブロディ | ロイ・シャイダー | 滝田裕介 | 津嘉山正種 | 羽佐間道夫 | 谷口節 |
クイント | ロバート・ショウ | 北村和夫 | 内海賢二 | 瑳川哲朗 | 内海賢二 |
マット・フーパー | リチャード・ドレイファス | 樋浦勉 | 古川登志夫 | 堀内賢雄 | |
エレン・ブロディ | ロレイン・ゲイリー | 寺田路恵 | 弥永和子 | 高島雅羅 | 佐藤しのぶ |
ボーン市長 | マーレイ・ハミルトン | 細井重之 | 吉水慶 | 坂部文昭 | 佐々木梅治 |
ベン・メドウズ | カール・ゴットリーブ | 加藤正之 | 有本欽隆 | 塩屋浩三 | 石住昭彦 |
ヘンドリックス | ジェフリー・クレーマー | 円谷文彦 | 星野充昭 | 鳥海勝美 | 後藤敦 |
クリッシー・ワトキンス | スーザン・バックリニー | 高橋ひろ子 | 井上喜久子 | 豊嶋真千子 | 甲斐田裕子 |
トム・キャシディ | ジョナサン・フィレイ | 小滝進 | 高宮俊介 | 川村拓央 | 武藤正史 |
入り江のボートの男 | テッド・グロスマン | 楠正道 | 坂東尚樹 | 赤城進 | |
マイケル・ブロディ | クリス・レベロ | 池田真 | 喜田あゆ美 | 亀井芳子 | 木下紗華 |
ショーン・ブロディ | ジェイ・メロ | 中村友和 | 大谷育江 | 津村まこと | 小平有希 |
キントナー夫人 | リー・フィエロ | 渡辺知子 | 台詞なし | 寺内よりえ | 矢野裕子 |
アレックス・キントナー | ジェフリー・ヴォーヒーズ | 根本圭子 | |||
ベン・ガードナー | クレイグ・キングスベリー | 登場シーンカット | 船木真人 | 宝亀克寿 | |
検死官 | ロバート・ネビン | 藤城裕士 | 筈見純 | 仲野裕 | |
TVレポーター | ピーター・ベンチリー | 小島敏彦 | 登場シーンカット | 田原アルノ | |
以下はノンクレジット | |||||
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デンハーダー | エドワード・チャーマーズ | 登場シーンカット | 田原アルノ | ||
チャーリー | ロバート・チェンバース | 石波義人 | |||
タフト氏 | フィル・マレー | 平林尚三 | 筈見純 | 中嶋聡彦 | |
タフト夫人 | ジェーン・コートニー | 中島喜美栄 | 竹口安芸子 | 重松朋 | 寺内よりえ |
ポリー | ペギー・スコット | 斉藤昌 | 磯辺万沙子 | 竹口安芸子 | 矢野裕子 |
海水浴場の監視員 | スティーブン・スピルバーグ | 真地勇志 | |||
不明 その他 |
N/A | 林一夫 石森達幸 杉元直樹 北村弘一 相見陽子 岩川繁美 嶋俊介 松岡文雄 亀井三郎 田中幸四郎 田原アルノ 大久保正信 菊池英博 金丸祐一 土方博一 佐久間あい |
塚田正昭 星野充昭 沢木郁也 津田英三 高乃麗 安永沙都子 西宏子 |
青山穣 羽切祥 駒谷昌男 |
加納千秋 駒谷昌男 |
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/ジョーズ
ストーリー
アメリカ東海岸に位置する穏やかな町・アミティ島。ある夕暮れ、ビーチパーティに参加していた若い女性クリッシーが1人で薄暗い海に入って泳いでいると、突然何かによって水中に引き込まれ行方不明となる。
翌朝、ニューヨーク市警からアミティに赴任してきて間もない警察署長のマーティン・ブロディは、浜辺にクリッシーの死体の一部が打ち上げられたと連絡を受ける。検死により、サメに襲われた可能性が高いと聞いたブロディは直ちにビーチを閉鎖しようとするが、ボーン市長ら町の有力者たちは町にとって夏の観光収入は大事だと説いて反対。結局、閉鎖はされず、検死報告書も市長の意を受けてボートのスクリュー事故に書き換えられてしまう。その結果、数日後の昼間には大勢の目の前で一人の少年アレックス・キントナーがサメの犠牲となり、人喰いザメの存在が町に知れ渡る。
少年の両親は息子の仇を取るため、サメに3,000ドルの懸賞金を掛けようとする。ブロディは混乱をもたらすとして反対しようとするが、逆にサメの被害を知っていたのに適切な措置を取らなかったとキントナー夫人から責められる。また、地元のプロのサメ・ハンターであるクイントは、懸賞金額が低くサメを舐めていると侮蔑し、10,000ドルでなければ動かないと宣言する。結局、懸賞金に釣られて町の人間のみならず、島外からも素人のハンター達が押し寄せてくる。ブロディは、海洋研究所に依頼してサメの専門家を派遣してもらうように手配し、そこでやってきた若い海洋学者マット・フーパーは、クリッシーの遺体の傷口から、標的はかなり大型のサメだと指摘する。
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/ジョーズ
感想
映画史の分岐点と評され、2016年度『「名声を得たことで富を築いた人」米セレブ億万長者ランキング』でジョージ・ルーカスに続き2位に輝いたスティーヴン・スピルバーグ監督の出世作『ジョーズ』。
スティーブン・スピルバーグ監督はいかにして名声を手に入れたのか?
Wikipediaの情報によるとユニバーサル・ピクチャーズのプロデューサーであったリチャード・D・ザナックとデイヴィッド・ブラウンはブラウンの妻ヘレン・ガーリ・ブラウンが編集長を務めていた雑誌『COSMOPOLITAN』で、まだ出版前であったピーター・ベンチリーの小説『ジョーズ』のことを偶然にも知ったそうです。
それから二人は一晩かけて『ジョーズ』のプロット?を読み、翌朝には「今まで読んだ本の中で最も刺激的なもの」として、構想未定のまま、とにかく映画化したいという考えに至ったため、出版前年の1973年に約17万5000ドルで映画化権を購入しました。
さっそく映画するためにザナックとブラウンは監督を探し、当初は『老人と海』などの海洋冒険映画を手掛けたベテランのジョン・スタージュスに監督を依頼することを検討していましたが、結局、前年に『男の出発』で監督デビューしたばかりの、ディック・リチャーズに正式にオファーされました。
しかし、リチャーズのサメのことをクジラと呼ぶ癖にザナックとブラウンは苛立ち、リチャーズを降板させ、二人と繋がりのあったスティーヴン・スピルバーグに白羽の矢が立ったのでした。
そして、スティーヴン・スピルバーグ監督は見事『ジョーズ』を成功させ、今に至るわけです。
すごい、偶然ですよね(^▽^;)
もし、ディック・リチャーズがサメのことをクジラと呼ばなかったら、スピルバーグ監督は、『ジョーズ』の監督になることもなく、その後の『インディ・ジョーンズ』や『未知との遭遇』や『E.T』や『ジュラシック・パーク』は生まれなかったかも知れないのです。
歴史にもしもはないと言っても、運命的なものを感じませんか?
そういう経緯で『ジョーズ』の監督に抜擢されたスピルバーグ監督は、『ジョーズ』を大ヒットさせ『ジョーズ』をパニック映画の金字塔にして、後の映画史に多大な影響を与えたわけですが、今見ると当たり前すぎて、『ジョーズ』の何がすごいのかがわかりません(^▽^;)
最近的にいうなら『モンスターパニック映画ジャンルのゾルトラーク』ではないでしょうか。
『ゾルトラーク』とは、大ヒット漫画『葬送のフリーレン』に登場する「人を殺す魔法」のことで、昔は最強の魔法でしたが、長い年月を経て研究された結果一般魔法になってしまった魔法のことをいいます。
この『○○ジャンルのゾルトラーク』は、様々なジャンルで見ることができますよね( ̄▽ ̄)
この『ジョーズ』も今では、ごく普通のモンスターパニック映画ですが、恐らく当時はあまりなかった『動物(モンスター)パニック』というジャンルで斬新だったことは想像に難くありません。
『ジョーズ』以前の動物パニック映画だとヒッチコック監督の『鳥』という作品があり、その『鳥』は動物パニック映画の元祖とされ、動物パニック映画を広くひろめたのは『ジョーズ』という系譜になるのでしょう。
今ではサメ・パニック映画は多くありますが、名作と評されるだけあって、サメ映画の中では重厚だと思います。
製作当初は『老人と海』の監督を務めた、ジョン・スタージュスに監督を頼もうとしていたというのもうなずけるほど、『老人と海』のような印象を受けました。
ただ、『老人と海』の老人だと思っていたクイント船長がサメに負けてしまったのは予想外で驚きましたけど(^▽^;)
現在では様々なプラスαされたサメ映画が作られていますが、小細工のないサメ映画、いうなれば「ザ・サメ映画」なので、本作を見ずしてサメ映画は語れないという教科書のような作品だと思いました( ̄▽ ̄)ゝ