ストーリー
空虚な生活を送るヤング・エグゼクティブのジャックは、謎の男テイラーに導かれるまま、謎の秘密組織「ファイト・クラブ」のメンバーになる。そこは鍛え抜かれた男達が己の拳のみを武器に闘いを繰り広げる、壮絶で危険な空間だった。血飛沫が飛び散る拳闘シーンの迫力もさる事ながら、圧倒的な印象を残すのは「セブン」のデヴィッド・フィンチャー監督による暴力的ともいえる映像の洪水。世紀末のカオスをまさに”体感“できる一作だ。
引用元:https://movies.yahoo.co.jp/movie/159307/
登場人物・キャスト
タイラー・ダーデン | ブラッド・ピット | 山寺宏一 | 堀内賢雄 |
ナレーター(主人公・「僕」) | エドワード・ノートン | 平田広明 | 森川智之 |
マーラ・シンガー | ヘレナ・ボナム=カーター | 高乃麗 | 勝生真沙子 |
ロバート・ポールセン(ボブ) | ミート・ローフ | 玄田哲章 | 塩屋浩三 |
エンジェル・フェイス | ジャレッド・レト | 川島得愛 | 堀川仁 |
アーヴィン | ポール・ディロン | 伊藤栄次 | 牛山茂 |
メカニック | ホルト・マッカラニー | 遊佐浩二 | 石塚運昇 |
リチャード・チェスラー | ザック・グルニエ | 神谷和夫 | 佐々木梅治 |
レイモンド・K・ヘッセル | ジョン・B・キム | 根本泰彦 | |
リッキー | アイオン・ベイリー | 室園丈裕 | 佐久田修 |
スターン刑事 | ソム・ゴッサムJr. | 宝亀克寿 | |
ステフ | エバン・ミランド | 石井隆夫 | 天田益男 |
クロエ | レイチェル・シンガー | 定岡小百合 | |
トーマス | デイヴィド・アンドリュース | ||
ジェイコブズ警察署長 | レナード・タルモ | 佐々木敏 | 長島雄一 |
空港の警備員 | ボブ・スティーブンソン | ||
インターン(精神科の医者) | リッチモンド・アークウェッド | 坂口賢一 | 青山穣 |
演説の男 | シドニー・"ビッグ・ドーグ"・コルストン | 柳沢栄治 | |
女リーダー | クリスティーナ・キャボット | 深水由美 | |
ウェイター | エドワード・コワルジク | 河相智哉 |
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/ファイト・クラブ_(映画)
感想
予備知識なしで観たせいで、物語の後半くらいまで何をテーマにした映画なのかわかりませんでした。基本的にバニラはネタバレされても、それほど気にしない方ですが、やっぱり物語は予備知識なしで観た方が驚きがあって面白いですよね( ̄▽ ̄)
ストーリーの方であらすじ引用しているので、読んでしまった人もいると思いますが、これから少しでも『ファイト・クラブ』を観ようと思っている方がいるなら、閉じてくださいね( ̄▽ ̄)
あらすじで触れた通り、空虚な日々を送っていたジャックは、心の虚しさを埋めるために、病気の人々や親族たちが集まる会に出席して、虚しさを紛らわせることを日課にしていました。
そんなある日、ジャックと同じように病気でもないのに、様々な病気の会に出席している女性、マーラ・シンガーの存在を知り、ジャックの楽しみは奪われてしまうのです。
ジャックはマーラと日替わりで出席する約束を交わし、何とか日常を取り戻しますが、それでもジャックの心は満たされず……そんなときブラッド・ピット演じるタイラー・ダーデンと飛行機の中で隣の席になったことでジャックと知り合うのです。
タイラーと別れて間もなく、ジャックの暮らすマンションの部屋が爆発されるという事件が起き、住む場所を失ったジャックは知り合ったばかりのタイラーに電話し、タイラーが暮らす廃墟での共同生活が始まります。
タイラーと共同生活をするようになって、ジャックの人生はスリルに満ちたものになって行くのです。タイラーはジャックと同じように空虚な日々を送る人々を集め『ファイト・クラブ』という会を作るのでした。
いつの時代にも、闘いが好きな人たちはいますからね。『バキ』であるような地下闘技場で、ルール無用の闘いが今も行われているでしょうね( ̄▽ ̄) タイラーが作ったファイトクラブは次第に半グレ集団へと豹変していくことになるのだった……と。
安直に考察するならこの映画は「現代の資本主義・消費社会を否定し、本能のおもむくまま自由に生きよう」ということを代弁したのかなと思います。まるで『時計仕掛けのオレンジ』のような印象を感じます。
社会が発展すれば発展するほど人間は幸福になるはずですが、昔は昔、現代は現代の問題はつきものなのなんですよね(´-ω-`) いわゆる、ニーチェが言う「末人」で溢れた社会が現代なのでしょう。
そんなこというと「贅沢言ってんじゃねえ!」「弱音を吐くな!」とかいう人が一定数いますが、問題というのは時代や環境によって変わる相対的なものなんですからね。物質的な幸福は手に入れても、精神的な幸福はいつの時代も満たされることはなく、本作のジャックのように虚無な気持ちで生きている人は決して少なくはありません。
虚無主義から救われる方法も人によって違いますが、ジャックの場合は本能のおもむくままに闘うことだったのです。痛みを感じて生きている実感が湧く的な感じでしょうね( ̄▽ ̄)
人の心には安定を求める心を、刺激を求める心が『ジキルとハイド』のようにせめぎ合っていて、どちらを取るかは人それぞれってことです。色々、ツッコミどころはありますが、綺麗になり過ぎた現代社会では口には出せない人間の情動を、代弁してくれているような映画でした('◇')ゞ