ゆる文

ゆる~くアニメだとか、映画の感想文

映画 戦争/ドラマ 『ひまわり』「あなただけを見つめている」

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引用元:Filmarks

 人の心は諸行無常、万物は流転する。変わらない心なんてないのですね;つД`) この世には変わらないものもある、と言われることがありますが、人間が生きている短い時間で見れば変わらないものもあるでしょうけれど、万物は流転するのです。どれほど愛を誓いあっても、変わらない心はありません。人間の心ほど変わってしまうものはないのだから。仏教思想では、人間の意思は円の中をぐるぐる循環していて、普通に生きている限り絶対にその円環から解脱することはできないとされています。

 

 で、この作品は人間の移ろい行く心を描いた名作です。今から丁度五十年前の作品になるそうですが、文学作品などでもそうですがテーマは色あせませんね。どっかで見たことあるな~と思う作品を観た覚えがありますが、もしかするとこれが元ネタなのでしょうか(*´▽`*) いいですね~(≧▽≦) すきですね~( *´艸`) 

 

 ストーリーは至ってシンプルなのですよ。戦争に行った1、2、3ダーッ!で知られるアントニオ猪木を待つ……(・ω・) じゃなくて、アントニオを待つ恋人ジョバンナなのですが、戦争が終わっても恋人アントニオは帰ってきませんでした。アントニオと同じ戦線にいた兵士を捕まえてアントニオの安否を確かめますが、もうアントニオは死んでいるみたいに言われてしまいます。

 

 けれどジョバンナは諦めない。元気があれば何でもできるっ、1,2,3ダーッ! と一念発起して社会主義国である現在のロシア、つまり当時のソ連にアントニオを捜しに行くのですね~(´・ω・`) 普通に考えたらあんな広大なロシアの地で、一人の男を見つけるなんて不可能だと思いますが、そこは運命ですっ!

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引用元:月曜から夜ふかし

 なんとジョバンナはアントニオを見つけ出してしまうのですΣ(゚Д゚) 感動の再会です。普通なら駆け寄って抱き合って、感動の涙を流すでしょう;つД`) でも、アントニオにはマーシャという違う女性ができていて、カチューシャという可愛らしい女の子までできている事実を知るのでした……。裏切りよって! アントニオ! この恨みはらさでおくべきか(# ゚Д゚) そうしてジョバンナは丑の刻参りを始めるのでした。

 

 嘘ですよ(^^ゞ まあでも、ずっと待っているのに、外で女作られていたら、丑の刻参りでもしてやりたくなりますよね(#^ω^) まあ嘘ですけど(=゚ω゚) だってマーシャはアントニオが死にかけているところを助けて、その後も献身に看病してくれたのですから。男を奪ったからって、決して悪女ではないのですよ……(´-ω-`) 

 

 アントニオの立場から考えても、普通ならアントニオはあの戦地で死んでいました。作中でも語られますが、アントニオという人物はもうあの戦地で死んだもの考えなければならないのですよね……。だけど、マーシャに助けられた。助けられた第二の命をマーシャのために使うことをアントニオは決めたのでした。

 

 確かに信じて一途に待っていたジョバンナの立場で考えてみると、裏切られたショックは計り知れませんけどね……(´-ω-`) どちらも悪くないのです。悪いのは戦争なのです。戦争がなければジョバンナとアントニオは幸せな家庭を築いていたはずなのですから。イタリアに戻ったジョバンナを追って、アントニオはもう一度ジョバンナに会いに行くのですが、その頃にはジョバンナにも子供ができていて、そこで二人は別々の人生を歩むことを決めて終わります……(´・ω・`) 

 

 最後音楽とひまわり畑が映し出されて、それが悲哀を誘います……(´-ω-`) 人の心は諸行無常で変わってしまいますが、アントニオとジョバンナの気持ちすべてがすべて変わってしまったのではないのでしょう。形を変えて、確かにあるものもあるのです! タイトルにもなっている『ひまわり』の花言葉には西洋では偽りの愛というネガティブなものもあるそうですが、「あなただけを見つめている」という意味もあるそうです。ジョバンナもアントニオも別々の人生を歩むようにはなりましたが、心は「あなただけを見つめている」ということなのではないでしょうか(´-ω-`)

 

PS ○○畑とか、そういう言葉や風景って惹かれてしまいます。例えば、ひまわり畑、ライ麦畑、ススキ畑などなど、タイトルとかにそういう系の単語が使われていると、ついつい見てしまいます(*´ω`*) 代表的なタイトルを挙げると『ライ麦畑でつかまえて』でしょうか。情景が浮かぶようで、とっても美しいです。