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映画 ミュージカル/ドラマ 『エディット・ピアフ 愛の讃歌』「私は何ひとつ 後悔していない」

引用元:Amazon

 ピアフの名前は、大竹しのぶの舞台があるとかで聞いたことありましたが、今回初めてエディット・ピアフの映画を観ました( ;∀;) いや~、壮絶な人生です……。本名はエディット・ジョヴァンナ・ガションというらしく、ピアフというのは、パリジャンの俗語で雀という意味らしいですね。美空ひばりとか、歌姫には小鳥の名前を付けたくなるのでしょうか? いくつもの伝記が書かれているらしいですが、ピアフの人生は結構、謎に満ちたものらしく、母親が路上歌手で、現代でいうところのネグレクトを受けていたピアフは、売春宿で育ち、自身も母親と同じように路上歌手として何とか生計を立てているとき、16歳のとき、御用聞きの少年と恋に落ちて、女の子を産んだそうです。

 

 生まれた子供にマルセルと名付けますが、二年後に小児性髄膜炎で亡くなってしまったらしいですね……。それからも、めげずに歌い続けた結果、スカウトされて、伝説的な歌手となります。幼少期からして、壮絶な人生です(;一_一) 売春宿で育ったため、娼婦たちの壮絶な人生を色々見聞きしているでしょうし、両親の愛をもらえなかったし……、もうね……ほんと、苦労しています……( ;∀;) 念願の歌手になれて、これからは幸せになっていくだろうと思った矢先、第二次世界大戦に巻き込まれるわ、プロボクサーで最愛の人マルセル・セルダンが飛行機事故で亡くなってしまうわ、その後ピアフも自動車事故に遭い、痛みを和らげるために始めたモルヒネ中毒になって、後遺症や禁断症状に苦しむわ、さらに追い打ちをかけるように、47歳という若さで癌になり、壮絶な生涯に幕を下ろすことになるのです……(T_T)

 

 本当に壮絶な人生です。人生、不幸なことばかり続かないと言いますが、人にもよるんですよね……(-_-;) 確かに不幸なことばかり続かないかも知れませんが、人によって不幸10の人と不幸5の人、幸運10の人と幸運5の人みたいに、上限があるように思われます。不幸な星の下に生まれてしまった人も間違いなくいて、そればかりは運なので……力があるなら自分で運命を切り開けますが、力がなければ残酷ですが受け入れるしかないのでしょうね……( ;∀;)

 

 だから、ピアフは歌を歌うことを心の支えにしていたのでしょうね。ピアフの歌には、自分の人生をすべて表現しようとする、力強さが感じられます。小説家にしろ、漫画かにしろ、画家にしろ、そういう表現者と呼ばれる人種の人たちは、自分の中にわだかまる闇を表現せずにはいられないのです。バニラも、バニラの内側に封印された暗黒面の暴走を、抑えるのに日々苦労しています(=゚ω゚)ノ(厨二病(。´・ω・)?)。

 

 そんな、壮絶な人生を送ったピアフですが、彼女は人生を悔いていなかったのだと、映画を観て感じました。映画の最後、晩年のピアフが夕暮れの砂浜に座って一人海を眺めているシーンから、過去回想に入って『水に流して』という歌が歌われるのです。その歌の歌詞にピアフが自身の生涯を重ねて歌っているようで、泣いてしまいました(T_T)

いえ 後悔してない

私は何ひとつ 後悔してない

私に起きた 良いことも

悪いことも

私には同じこと

いえ 後悔してない

私は何ひとつ 後悔してない

代償を払って 過去は清算した

もう忘れ去ったわ

私には過去なんて どうでもいいこと

いろいろな思い出

火をつけて燃やした

悲しみも 喜びも

今はもう必要ない

過去の恋は清算した

震える想いと共に

永遠に追い払った

またゼロからやり直そう

いえ 後悔してない

私は何ひとつ 後悔してない

私に起きた 良いことも

悪いことも

私には同じこと

いえ 後悔してないわ

私は何ひとつ 後悔してない

私の人生

私の喜びはー

今日から始まる

あなたと共に 始まるのよ

 で、終わるのです。どうです、この歌詞の説得力(T_T) ピアフは人生に何ひとつ、後悔していなかったのです。ピアフの人生には、一片の悔い無しです(≧◇≦) 人生いろいろ大変なことの方が多いですが、最期人生を終えるときになったら、どんな人生だろうと、肯定できない人生はないと思うのですよ。綺麗ごとに聞こえるかもしれませんが、よく考えてみてください。最期、人生を終えるときって、仏のような優しい気持ちになれるように思うのです。ピアフも、最期人生を回想して、そんな気持ちになっていたのかなと思います(T_T) 本当に良い映画です('◇')ゞ